国産豚肉の卸価格 9月上旬比2割安 高値に一服感
国産豚肉の高値に一服感が出ている。指標となる東京食肉市場(東京都港区)では、今週に入り枝肉の指標品の平均が1㌔あたり500円を割り、9月上旬から2割ほど下がった。連休明けでまとまった量の出荷があったことや、仕入れ値上昇で小売店が特売しにくくなったことも需給の緩和につながったとみられる。
神戸ビーフなど香港で兵庫県産食品フェア 10月
兵庫県は、香港・中環(セントラル)に立地する日本料理店「銀座いわ 美食倶楽部吉田」で、神戸ビーフをはじめ県産農水産物や加工品11種類を使った「兵庫県フェア」を10月1日から1か月にわたり開く。丹波黒(大豆)や明石産のタコ・タイ、淡路産たまねぎなどを使った11品のコースを提供する。
メーン食材の神戸ビーフはもも肉のすき焼きやランプ肉などの炭火焼といった、現地の消費者がこれまで食べていない部位も提供。ロース、ヒレとは違った食べ方を発信し、新たな需要を開拓する。牛すじ煮込みにも神戸ビーフを使う。現地では和食人気が高まっていることから、これまで知られていなかった食材や調理方法などを紹介し、県産農水産物や加工食材の東南アジアや中国本土での需要拡大を目指す。
神鋼環境 ミドリムシ量産化に成功 28年度に食品で始動
神戸製鋼所のコ会社で環境装置大手の神鋼環境ソリューション(神戸市中央区)が本格的に始める「ユーグレナ(ミドリムシ)」の量産化に注目が集まっている。ユーグレナは、栄養素や油脂分を大量に含む単細胞生物。用途は食料品からジェット燃料までと幅広く、安定生産が実現すれば、ユーグレナを使った商品の開発が一気に進むことが期待されている。
神戸環境ソリューションが量産化するユーグレナは筑波大学と共同で発見した。バイオ燃料として有望と考えられてきた、他社が研究する「ユーグレナ・グラリシスZ株」と比較し、増殖し速度が重量ベースで2倍以上あり、生産性に優れているのが大きな特徴。
神戸環境ソリューションでは平成27年度に10立方㍍の大型培養槽で生産し、28年度にも食品の原料として販売、30年度に化粧品、32年度以降にジェット燃料として実用化する計画だ。