日本食材を関空から世界へ 輸出用食品倉庫開業
新関西国際空港会社は8月21日、関空に設けた食品の輸出に特化した倉庫の開業式を開いた。総床面積は約3000平方㍍あり、食材の鮮度を保つために冷凍・冷蔵機能も備える。
航空貨物の配送大手、航空集配サービス(千葉県習志野市)が関空の敷地内に設けた。投資額は数億円。8月31日から業務を開始する。将来は施設全体として、イスラム教の戒律に沿った「ハラル認証」取得することも計画している。
ユーグレナがフルッタフルッタと飲料販売で提携
ミドリムシを使ったジェット燃料開発に取り組むユーグレナは、アマゾン産フルーツ販売のフルッタフルッタと、ミドリムシを使った飲料などの販売で提携する。2つの新製品を共同開発し、インターネット通販をユーグレナが、スーパーマーケットを通じた販売をフルッタフルッタがそれぞれ担当する。
ユーグレナがミドリムシの粉末を使った豆乳ベースの飲料「緑汁」を製造する。フルッタフルッタはアサイーとクコの実を配合した飲料「赤汁」を製造する。価格は184円(税別)。ユーグレナのオンラインショップで赤汁も取り扱うほか、フルッタフルッタが全国のスーパーに持つ販路で緑汁も販売する。赤汁と緑汁を朝と夕方に毎日飲んでもらうことを想定している。
住之江区「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアー」
大阪市住之江区はフェリー会社などと協力して、住之江区と鹿児島を結ぶ「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアーを企画した。大坂夏の陣(1615年)で、母・淀君とともに自害したとされている豊臣秀頼。だが、実は「生き延びて大坂城を抜け出し、薩摩に逃れていた」と伝えられる歴史伝説に注目した。フェリーターミナルが集まる湾岸エリア、住之江の話題づくりにつなげる新たな試みだ。
今回のツアー企画を監修した大阪城天守閣の北川央(ひろし)館長によると、「『秀頼の薩摩落ち』は事実ではないだろうが、大坂夏の陣の直後から、かなりの信ぴょう性をもって語られていた。それほど秀頼が多くの人々に愛されたことを示しており、歴史的な意味がある」と説明する。
ツアーは10月2日から3泊4日。フェリーで鹿児島に赴き、「豊臣秀頼の墓」「真田幸村の墓」と伝わる墓を訪問。秀頼を保護したという島津公の子孫に感謝するイベント「島津公にお礼詣」もあり、島津家とゆかりのある住吉大社(住吉区)や、、幸村が最期を遂げた安居神社(天王寺区)の関係者も参加する。船中で「歴史講座」「Shion(旧大阪市音楽団)コンサート」もある。5万9800円。問い合わせは、さんふらわあトラベルまで。
米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し
米国で宝酒造(京都市)、月桂冠(同)、大関(兵庫県西宮市)などが日本酒(清酒)の現地生産に力を入れ、カリフォルニア州の工場の製造設備の増強を検討する動きも出ている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された和食は、ニューヨークやロサンゼルスなど大都市で人気を集め、日本食レストラン・飲食店では米国人の口に合う新商品の投入でニーズに応えようと懸命だ。この和食人気に合わせ、また和食を引き立てるものとして好感され、需要が伸びつつあるのが日本酒=SAKEだ。
現地生産品は、輸送コストなどを抑えられるため、日本からの輸入品に比べて価格が安く、工場出荷から短期間でフレッシュな味わいの商品を提供できる。宝酒造では需要の伸びに伴い、原酒ベースの年間生産能力は7500㌔㍑と、1983年当初の7倍弱の規模となっており、将来は設備の増強が必要になるとしている。また、月桂冠も年間生産能力は7500㌔㍑で、稼働を始めた90年の8倍強となっている。このため、2025年までに1万㌔㍑へ引き上げることを視野に入れている。