米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国で宝酒造(京都市)、月桂冠(同)、大関(兵庫県西宮市)などが日本酒(清酒)の現地生産に力を入れ、カリフォルニア州の工場の製造設備の増強を検討する動きも出ている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された和食は、ニューヨークやロサンゼルスなど大都市で人気を集め、日本食レストラン・飲食店では米国人の口に合う新商品の投入でニーズに応えようと懸命だ。この和食人気に合わせ、また和食を引き立てるものとして好感され、需要が伸びつつあるのが日本酒=SAKEだ。
現地生産品は、輸送コストなどを抑えられるため、日本からの輸入品に比べて価格が安く、工場出荷から短期間でフレッシュな味わいの商品を提供できる。宝酒造では需要の伸びに伴い、原酒ベースの年間生産能力は7500㌔㍑と、1983年当初の7倍弱の規模となっており、将来は設備の増強が必要になるとしている。また、月桂冠も年間生産能力は7500㌔㍑で、稼働を始めた90年の8倍強となっている。このため、2025年までに1万㌔㍑へ引き上げることを視野に入れている。