植物と真菌類が根で共生する構造解明 京大大学院など
京都大学大学院人間・環境学研究科の東樹宏和助教らの研究グループは、植物とキノコやカビなどの真菌類が根で共生する構造を解明した。特定の植物種としか共生しないものや、解析した植物種の大半と共生する真菌類があったという。今後、真菌種の役割を評価する技術を開発し、生物種同士の複雑なネットワーク構造を調べる手掛かりにするのが狙い。
東樹助教らは、生物名をDNAに基づいて特定する手法「DNAバーコーディング」を用いて、植物間で真菌類が共有されているか調べた。こうした複雑な関係性を解明すると農地での植物種を育成する際、共生ネットワークをどのように構築しているかを効率的に解明できるとみている。
今回の研究はブラジルのサンパウロ大学、デンマークのオーフス大学、米カリフォルニア大学などと共同で実施。成果は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。