マクドナルドが中国製チキン販売停止、タイ製に
日本マクドナルドは7月28日、「チキンマックナゲット」など中国製の鶏肉商品8種類の販売を中止した。同社がナゲットを調達していた中国の食肉加工会社、上海福喜食品(上海市)が使用期限切れ食肉を使っていた問題で、消費者に中国製の鶏肉商品の不安が高まっているためだ。
外来種ウナギ大量輸入欧州・アジアの規制対象種
財務省の統計や関係者によると、絶滅危惧種に指定され国際取引が規制されているヨーロッパウナギや、地元当局が輸出を禁止しているフィリピン原産の稚魚など、外来種ウナギが大量に日本に輸入されていることが分かった。
ニホンウナギの代替種として、外来種への需要が高まっているためで、環境保護団体からは、規制の網をかいくぐった不透明な取引-との非難の声も挙がっている。財務省の貿易統計によると、2013年11月から14年5月までの間に、ワシントン条約に基づく国際取引規制の対象となり、欧州連合(EU)が輸出を自粛しているヨーロッパウナギの成魚がフランスから中国経由で7万7800㌔輸入されたほか、フィリピンなどで漁獲された成魚の輸入もあった。
上海当局、期限切れ鶏肉など100㌧押収 組織的か
中国・上海の米系食肉加工会社「上海福喜食品」が米マクドナルドなどに使用期限切れの鶏肉などを供給していた問題で、上海市の食品監督当局は23日までにチキンナゲットなど加工食品約100㌧を押収した。当局は組織的な違法行為が行われていたとみて、公安部門と連携して上海福喜を徹底追及する構え。
上海市当局の発表によると、上海福喜は「マクドナルド」や「ピザハット」「バーガーキング」など外資系ファストフード大手のほか、コンビニエンスストアの「セブンイレブン」や中国の食品会社など合計9社に食品を納入していた。上海市当局の担当者は中国メディアに、一連の違法行為は組織的に行われていた-と語っている。
日本のピザハットやバーガーキング、セブンイレブンなどでは、該当する鶏肉は扱っていないとしている。
期限切れ鶏肉混入か マクドナルド、ファミマ
日本マクドナルドは7月22日、一部店舗で「チキンマックナゲット」の販売を休止したと発表した。ファミリーマートも7月発売の鶏肉加工2商品を停止した。仕入先の中国食肉加工会社「上海福喜食品」が、使用期限を半月過ぎた鶏肉やカビが生えた牛肉を使っていたことが発覚したためだ。
日本マクドナルドは販売するナゲットの約2割を上海福喜から調達していた。取扱店舗は全店の約4割にあたる約1340店で、1都10県にわたる。21日に販売停止し、他社製への切り替えを進めている。
ファミリーマートも上海福喜から仕入れ、約1万店で販売していた「ガーリックナゲット」と、21日に東京都内など10店で試験販売を始めた「ポップコーンチキン」の取り扱いを22日に中止した。両社とも、現在のところ健康被害の報告はないという。
農産物不作リスクに保険 損保ジャパン・三井住友
損害保険ジャパンと三井住友海上火災保険は農業の不作リスクに備える保険の開発で、収穫予測技術を持つJSOL(東京都中央区)と提携する。まず年度内にもJSOLの収穫予測が外れた場合に生じる損失を保険でカバーするサービスの提供を目指す。自然災害による不測の損失を減らすことで、農家や関連産業の利益率の向上につなげる。
JSOLはNTTデータと日本総合研究所が折半出資するIT企業。ビッグデータの活用で、収穫に最適な日と収穫量を90%以上の精度で予測できる技術を持つ。正確に収穫を予測できれば、効率的な人員確保や需給予想が可能になる。現在JSOLは主に大規模な農業生産法人や食品メーカーに、この技術を無償で提供しているが、将来的には使用料をとる考えだ。