「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

「イオンのコメ」発売 コシヒカリ5㌔1~3割安

「イオンのコメ」発売 コシヒカリ5㌔1~3割安

イオンは10月18日、埼玉県羽生市の店舗でイ社生産したコメの販売を始めた。意欲のある生産者に農地を貸す政府の「農地バンク」を活用した。大手小売業がコメの生産から販売まで一貫して手掛ける取り組みが本格化する。
「イオンモール羽生」で「コシヒカリ」5㌔㌘入りを1598円で売り出した。同店で販売する他県産のコシヒカリに比べ約1~3割安い。埼玉県内のイオン19店舗で順次売り出す。埼玉県のブランド米「彩のかがやき」なども投入する。
イオンの子会社、イオンアグリ創造(千葉市)が羽生市で18㌶の水田を借り、今春から稲作を始めていた。

農地バンク活用促進へ補助金を創設し増額

農地バンク活用促進へ補助金を創設し増額

政府は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡る国内農業対策として、農地の集約を目指す農地中間管理機構(農地バンク)に、農地を貸し出す農家に支払う補助金の増額を検討する。現在は「協力金」として最大70万円を支払っているが、上積みする。TPP発効後に輸入増加が見込まれる小麦や砂糖では製粉・精糖会社の再編を促す補助金を創設する方向だ。

ソフトバンクGが農業 IT使い野菜を効率生産

ソフトバンクGが農業 IT使い野菜を効率生産

ソフトバンクグループは、IT(情報技術)を使用した農作物の生産を始める。生育状況を常時把握・分析し、最適な栽培方法で品質を高める。2016年春に北海道で始め、数年内に全国10カ所に広げる。
無農薬栽培など高付加価値品も手掛け、インターネット通販でアジアの富裕層を開拓する。環太平洋パートナーパートナーシップ協定(TTP)の大筋合意もあり、農業の競争力向上が課題となる中、ITを生かしたモデルをつくる。
まず北海道白老町の農家と組んで、2016年春までに農業生産法人を設立する。連携する農家が同町に保有する約13㌶の農地を活用する。トマトやアスパラガスのほか、キャベツなど葉物野菜を中心に20~30品目を栽培する。ハウス栽培と露地栽培の両方を手掛ける。

霧島酒造 20年に売上高1000億円達成へ宮崎に新工場

霧島酒造 20年に売上高1000億円達成へ宮崎に新工場

霧島酒造(宮崎県都城市)は、同社の本社増設工場に新たに焼酎を1800㍉㍑の紙パックに充填する焼酎詰口工場を建設する。
同社は焼酎の販売が好調で、既存の詰口ラインの稼働率が高原状態なうえ、「2020年に売上高1000億円の達成」を目標としており、安定供給の維持と販売拡大に対応する。投資額は4億5000万円。
焼酎詰口工場に隣接して新工場の建屋を建設する。鉄骨構造2階建てで、延べ床面積は約2600平方㍍。完成は16年3月の予定。

大黒食品 トムヤムクンヌードル10/20全国で新発売

大黒食品 トムヤムクンヌードル10/20全国で新発売

即席めんを販売する大黒食品工業(群馬県玉村町)は10月15日、カップ麺「大黒トムヤムクンヌードル」を10月20日に日本全国で発売すると発表した。
販売価格は1食当たり190円で内容量は70㌘。魚介、鶏肉、スクマム(魚醤)をベースにココナッツミルクなどを加えたスープで仕上げている。細麺で具材はエビやネギなど。
パッケージにタイ国旗を使用、エスニック料理の中でも人気の高いタイ料理のトムヤムクンの味を手軽に楽しめることが売りだとしている。

相模屋食料 豆腐製造にロボット導入 売上高4倍超に

相模屋食料 豆腐製造にロボット導入 売上高4倍超に

相模屋食料(群馬県前橋市)は常識を覆すロボットによる製造法を確立し、導入以前と比べ売上高4倍以上に拡大させた。そんな同社のロボット採用の裏にあったのは、味に対する徹底的なこだわりだった。
「豆腐は冷やさず、熱いままで食べるのが一番おいしい。なぜ、その状態でパックしないのか?」通常、市販製品サイズに切断した豆腐を容器に詰めるのは人手作業。それを高温でやるのは不可能なため、水中で冷えてから詰める方式が定着し、そのまま自動機が普及した今も変わっていない。
しかし、同社は試行錯誤を重ねた末、コンベア上で容器と豆腐を組み合わせる方式を発案。容器に豆腐を収めるのではなく、豆腐にロボットが容器をかぶせ、後に反転させる仕組みで、最もおいしい、あつあつ豆腐を容器に収めることを実現した。
市販向けの豆腐製品を手掛ける相模屋食料は、2005年に稼働開始した第三工場で初めてロボットを採用している。

コメ 3年ぶり値上げ 飼料用米の増産で過剰感薄まる

コメ 3年ぶり値上げ 飼料用米の増産で過剰感薄まる

農林水産省は10月16日、2015年産米の出荷業者と卸売業者の相対取引価格が、9月平均で前年同月比5.6%高の60㌔当たり1万3178円になったと発表した。新米の相対取引価格の公表が始まる9月の値上がりは3年ぶり。飼料用米の増産などで、主食用の過剰感が薄まったのが理由という。

野菜と魚 関税完全撤廃へTTP発効後16年目までに

野菜と魚 関税完全撤廃へTTP発効後16年目までに

環太平洋経済連携協定(TTP)で、野菜や魚はすべての関税が16年目までに撤廃されることが分かった。撤廃品目数は、農林水産物834品目の約半数に達する見通しで、日本政府が「聖域」として交渉してきたコメ、牛・豚肉、乳製品、麦、砂糖の重要5項目以外は、ほとんどの関税が即時撤廃か数年間で段階的に撤廃される。
TTP交渉は元々、すべての品目の関税撤廃が原則とされてきた。このため、野菜ではホウレンソウやレタス、アスパラガス、ブロッコリー、キャベツなどにかかっている3%の関税がTTPの発効後すぐになくなる。タマネギは原則8.5%の関税が6年目に撤廃される。果物ではパイナップル缶詰などの一部の加工品を除いて、オレンジやサクランボなどの関税が段階的に下がり最終的にゼロになる。

ファミマ 中食工場にロボット導入へ 人手不足に対応

ファミマ 中食工場にロボット導入へ 人手不足に対応

ファミリーマートは、中食工場の生産ラインでロボットの導入を推進する。中食工場の製造を委託している全国約60カ所では、工場のパートやアルバイトなどの従業員数は平均で約600人だが、ロボット導入で3年後に同480人規模で運営できるようにする。今後も続く人手不足に対応する。おむすびの製造工程ではすでに自動化を進めているが、この取り組みを調理パンなどの製造工程にも拡大する。

和牛子牛の9月取引価格2割高 過去最高値更新

和牛子牛の9月取引価格2割高 過去最高値更新

和牛の子牛価格が過去最高値を更新した。JAグループによると、9月の取引価格は1頭(雌雄の全国平均)68万円で前年同期に比べ2割高い。繁殖農家の高齢化などを背景に出荷量が減少。子牛を買って育てる農家の採算は悪化している。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で安価な輸入牛肉が流入する可能性もあり、国内外の両面で経営環境が厳しくなっている。
全国の子牛取引市場の9月の上場頭数は2万6000頭で前年同月比4%減少している。子牛を市場で買ってきて成牛まで育てる肥育農家は、牛肉の出荷価格にコスト圧迫分を転嫁しきれず採算が悪化している。畜産の盛んな宮崎でさえ、9月から肥育農家が赤字に転落したとの試算もある。