「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

ブランド確立へ甘いミカンだけ出荷 和歌山県

ブランド確立へ甘いミカンだけ出荷 和歌山県

ミカン収穫量11年連続全国一の和歌山県は9月から、生食用では糖度が一定以上のものしか出荷を認めないことを決めた。品質を保証し、価格でもトップを目指す。
基準未満の場合はジュースなどの加工用に回すよう求める。加工用の価格は生食用の約20分の1のため、県と農家、JA の3社が資金を積み立て、加工用に出荷した農家に差額の一部を助成する。
県は「出荷量を減らしてでも甘いミカンだけを売りたい」とし、ブランド確立へ違反者には補助金を止めるなどのペナルティーを科す姿勢だ。

高級養殖魚の飼料にミドリムシ粉末活用 石垣市

高級養殖魚の飼料にミドリムシ粉末活用 石垣市

沖縄県石垣市。離島向けフェリー乗り場の近くにある同市の施設の水槽では、2013年12月からミドリムシの粉末をエサに5%混ぜて与える魚の養殖試験が行われている。「魚の食いつきがいい」。試験の主体の石垣市水産課の比嘉幸宏主事はこう打ち明ける。養殖している「スジアラ」は沖縄近海でとれる高級魚だ。上品な味の白身魚で、沖縄では1㌔当たり3000円前後で販売されている。だが、スジアラは成長が遅く、養殖には向かないとされてきた。
世界でも珍しいこのスジアラの養殖実験に、同市内で大規模な栽培施設を持つユーグレナ(東京都港区)がミドリムシの粉末を提供している。実験は養殖するスジアラを2つのグループに分け、一方は仏の配合飼料、もう一方は5%をミドリムシの粉末とした配合飼料を与える。15年末まで養殖を続けて、一匹500㌘まで成長させる計画だ。果たしてミドリムシの配合飼料を与えたグループの成長度合いに、どれくらいの効果が出るのかどうか、興味深い。

食品値上げじわり浸透 パンなど7月2~4%上昇

食品値上げじわり浸透 パンなど7月2~4%上昇

食品の値上げがじわりと浸透している。7月の出荷価格引き上げを表明したメーカーが各社の主要商品をみると、小麦粉やパンなどのスーパーの店頭価格は2~4%上昇した。牛乳や食用油など春に値上げした商品も価格が上がっている。したがって、家計の支出に占める食料品の割合を示すエンゲル係数は上昇傾向にある。原材料価格の高騰や円安によるコスト増で、メーカーは販売価格への転嫁に動いているが、地方都市を含めた賃上げの全国への波及はまだ道半ばで、一般消費者の家計の負担は増しているだけに、思惑通りには値上げが通っていない。

中食用コメ 14年度は10万㌧増 コンビニおにぎり好調

中食用コメ 14年度は10万㌧増 コンビニおにぎり好調

中食の業界団体でつくる国産米使用推進団体協議会によると、同協議会の会員が2014年度に使用したコメの量は100万㌧だった。コメ価格が高騰していた12年度と比べ10万㌧(11%)増えた。価格下落で、コンビニエンスストアのおにぎり向けなどの需要が伸びたと分析している。

カゴメ 缶入りトマトジュースの原料すべて国産に

カゴメ 缶入りトマトジュースの原料すべて国産に

カゴメは缶入りトマトジュースの原料をすべて国産トマトに切り替えた。加工用トマトの仕入れ先である契約農家を増やし、国産品を安定的に確保できる体制を整えた。食の安全・安心への関心の高まりに対応するとともに、国内農業の振興にもつなげる。
缶入りの「カゴメトマトジュース(内容量190㌘)」と「カゴメトマトジュース食塩無添加(同160㌘)」の2商品の原料を100%国産に切り替えた。この結果、原価は2割以上上がるが、出荷価格は数%の引き上げにとどめた。店頭価格はオープンだが、税別100円前後を想定する。

ユーグレナがフルッタフルッタと飲料販売で提携

ユーグレナがフルッタフルッタと飲料販売で提携

ミドリムシを使ったジェット燃料開発に取り組むユーグレナは、アマゾン産フルーツ販売のフルッタフルッタと、ミドリムシを使った飲料などの販売で提携する。2つの新製品を共同開発し、インターネット通販をユーグレナが、スーパーマーケットを通じた販売をフルッタフルッタがそれぞれ担当する。
ユーグレナがミドリムシの粉末を使った豆乳ベースの飲料「緑汁」を製造する。フルッタフルッタはアサイーとクコの実を配合した飲料「赤汁」を製造する。価格は184円(税別)。ユーグレナのオンラインショップで赤汁も取り扱うほか、フルッタフルッタが全国のスーパーに持つ販路で緑汁も販売する。赤汁と緑汁を朝と夕方に毎日飲んでもらうことを想定している。

米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国で宝酒造(京都市)、月桂冠(同)、大関(兵庫県西宮市)などが日本酒(清酒)の現地生産に力を入れ、カリフォルニア州の工場の製造設備の増強を検討する動きも出ている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された和食は、ニューヨークやロサンゼルスなど大都市で人気を集め、日本食レストラン・飲食店では米国人の口に合う新商品の投入でニーズに応えようと懸命だ。この和食人気に合わせ、また和食を引き立てるものとして好感され、需要が伸びつつあるのが日本酒=SAKEだ。
現地生産品は、輸送コストなどを抑えられるため、日本からの輸入品に比べて価格が安く、工場出荷から短期間でフレッシュな味わいの商品を提供できる。宝酒造では需要の伸びに伴い、原酒ベースの年間生産能力は7500㌔㍑と、1983年当初の7倍弱の規模となっており、将来は設備の増強が必要になるとしている。また、月桂冠も年間生産能力は7500㌔㍑で、稼働を始めた90年の8倍強となっている。このため、2025年までに1万㌔㍑へ引き上げることを視野に入れている。

「減塩でもおいしい」和だしカップめん 日清・なだ万

「減塩でもおいしい」和だしカップ麺 日清・なだ万

日清食品は老舗料亭なだ万(東京都新宿区)と組み、8月31日に減塩・低カロリーのカップ麺「なだ万監修 和だしの麺」を発売する。「減塩・低カロリーでもおいしい」和風だしにこだわり、178㌔㌍と通常のカップヌードルの約半分に抑えた。価格は税別で180円。味はシジミとカニの2種類。

9月から日航の国際線で吉野家「牛すき」提供

9月から日航の国際線で吉野家「牛すき」提供

日本航空は8月20日、吉野家と共同開発した機内食「牛すき」を、9月1日~11月30日の期間、国際線の一部路線で提供すると発表した。エコノミークラスとプレミアムエコノミーで楽しめる。
「牛すき」は吉野家の冬の定番メニュー「牛すき鍋膳」を機内食用にアレンジし、生卵の代わりに「たまごソース」を用意する。成田空港発の主要欧米線やシドニー線のほか、羽田空港発のロンドン線、パリ線、関西国際空港発のロサンゼルス線が対象。

食べながら備蓄する防災用フリーズドライ食品 天野実業

食べながら備蓄する防災用フリーズドライ食品 天野実業

天野実業(広島県福山市)は、防災の日に向けてフリーズドライ食品を詰め合わせた「食べながら備えるローリングストックBOX」を、8月31日にウェブ通信販売限定で発売する。
熱湯を注ぐだけでできるフリーズドライ食品が、パックごはんとセットになっており、消費税抜き価格は4630円。賞味期限が来たら買い替える朝食セット、昼食セット、夕食セットもある。日常消費と備蓄と使うことでフリーズドライ食品の売り上げ増加につなげる。
フリーズドライ食品は、ポットの湯などでつくれるためレトルトやレンジ食品と違って、鍋や加熱調理機器を必要としないほか、ビタミンCなどの栄養成分を多く保存できる。初回、購入するストックBOXには朝食・昼食・夕食のセットが3日分入っており、中身は炙(あぶ)りカニぞうすい、クリームシチュー、親子丼、にゅうめんなど。買い替え用の朝食や昼食セットは1140円から1440円。