「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

平安時代のかまぼこ再現 古文書に登場して900年

平安時代のかまぼこ再現  古文書に登場して900年

かまぼこが日本の文献に初めて登場してから今年で900年になるのを記念し、平安時代のかまぼこを再現して試食するイベントが7月21日、京都市の京料理店で開かれた。参加者らは、当時のレシピで作られたかまぼこを、興味深そうに味わっていた。
全国蒲鉾水産加工工業協同組合連合会が主催した。貴族の生活を描いた平安時代の古文書を参考に、スズキのすり身に塩を加えて練り、木の棒に巻いて焼き、ちくわのような形に調理した。現代のものより少し塩辛く、素朴な味に、会場では様々な感想が飛び交っていた。

国産豚肉の卸価格3割高 輸入抑制で需給締まる

国産豚肉の卸価格3割高  輸入抑制で需給締まる

国産豚肉の卸価格が上昇している。直近の安値だった5月と比べ3割高い。昨年流行した病気の影響が長引き、出荷のできる豚の頭数が減っている、また、外国産豚肉の輸入を業者が抑制したことも需給の引き締めにつながった。夏休みシーズンでバーベキュー向けなど消費は底堅い。こうした需給関係を受け店頭での特売価格が上昇し始めている。
7月中旬時点の骨付き豚肉(枝肉、上級品)は1㌔670円前後(東京市場)。5月の平均価格と比べ27%高い。大阪では同700円を超える日もある。

早場米3年ぶりに値上がり 宮崎産コシヒカリ4%高

早場米3年ぶりに値上がり 宮崎県コシヒカリ4%高

九州で収穫が始まった2015年産の早場米が、3年ぶりに値上がりした。代表銘柄の宮崎産コシヒカリの卸向け販売価格は前年比4%高い。コメ価格の下落が続き、経営環境が厳しくなった生産者や自民党の意向を受け、JAグループが価格を引き上げた。店頭価格にも波及しそうだ。
JA宮崎経済連の卸向けの定価(相対販売基準価格)は、宮崎産コシヒカリが60㌔1万5000円(消費税抜き)となった。前年同時期の14年産米と比べ600円(4.2%)高い。早場米の中で流通量が多い宮崎産コシヒカリの価格は、その年の新米価格の先行指標として注目度が高い。

キュウリとレタスが値上がり 降雨と気温急上昇で

キュウリとレタスが値上がり 降雨と気温急上昇で

農林水産省が7月21日発表した野菜の小売価格緊急調査(7月13~17日、全国平均)によると、4品目のうちキュウリとレタスが前週より値上がりした。降雨や気温の急な上昇で出荷量が伸びなかった。キュウリは前週より7%高の1㌔519円。レタスは急な気温上昇による品質低下で出荷が減少し、前週比1%高の1㌔386円。キャベツとトマトは値下がりした。

低カリウム野菜の品目に広がり 年内にトマトも

低カリウム野菜の品目に広がり 年内にトマトも

腎臓病患者向けにカリウムを抑えた「低カリウム野菜」に、品目の広がりが出てきた。従来のレタスや果物のメロンに続き、年内にトマトの販売も始まる。
低カリウムトマトを発売するのは、ドクターベジタブルジャパン(東京都千代田区)だ。日本で初めて低カリウムレタスの量産化に成功した会津富士加工(福島県会津若松市)から、フランチャイズに関わる事業を譲渡され、3月に発売した。低カリウムトマトは、甘さは抑え目だが中玉サイズ。
腎臓病が進行するとカリウムが排せつできなくなり、その結果、不整脈などの原因となる。このため、カリウムの摂取制限のある患者には、この低カリウム野菜・果物に強いニーズがある。

エムケー精工 玄米の保存・精米1台で 一般家庭に販売

エムケー精工 玄米の保存・精米1台で 一般家庭に販売

生活機器を手掛けるエムケー精工(長野県千曲市)は保冷精米機「クールエース プラス ミル」を発売した。米を玄米のまま低温保存して劣化を防ぎ、食べる直前に精米することでコメ本来のうまみを味わえるという。収穫量は10、20、30、㌔㌘の3機種で、価格は10㌔㌘の参考価格が6万6800円。5合の精米時間が約6分という手軽さを前面に、一般家庭に売り込む。2015年度に1億円の売り上げを目指す。

岐阜・高山市「飛騨牛」EUに初輸出 JA飛騨ミート

岐阜・高山市「飛騨牛」EUに初輸出 JA飛騨ミート

岐阜県産のブランド牛「飛騨牛」の欧州連合(EU)に向けた輸出が始まった。EUへの牛肉輸出は中部地域からは初めてで、第1弾として100㌔㌘を出荷した。
飛騨牛の輸出は現在、大半が香港向けで、欧州市場を開拓して世界ブランドへの飛躍を目指す。岐阜県高山市のJA飛騨ミートでこのほどEU輸出の出発式が行われた。

CO2で魚眠らせ長距離輸送の技術確立 マリンバイオ

CO2で魚眠らせ長距離輸送の技術確立 マリンバイオ

魚の輸送事業を手掛けるマリンバイオテクノロジー(福岡県宗像市)は、二酸化炭素を(CO2)を使い、生きた魚を17時間以上眠らせたまま輸送する技術を確立した、2016年春の実用化にこぎ着け、長距離輸送サービスなどを始める方針だ。独自の魚の催眠法による長距離輸送技術を前面にアピールし、居酒屋やすし店などに売り込み、2016年度に9億円の売り上げを見込む。
魚はCO2を吸い込むと麻酔がかかった状態になるが、そのままでは死んでしまう。そこで専用のコンテナを開発し、CO2濃度の高い海水に1㍃(マイクロは100万分の1)㍍以下の微細な酸素の気泡を送り込めるようにした。そのため酸素の気泡が海水中にとどまり、眠っている魚の酸欠を防ぐ仕組みだ。実証実験では17時間以上眠らせたまま、トラックに専用コンテナを積み込み、長距離輸送することに成功している。安全性も問題ないという。