「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

「グルテン」排除した柿の種が米国でヒット 亀田製菓

「グルテン」排除した柿の種が米国でヒット 亀田製菓

小麦アレルギーの原因物質である「グルテン」の徹底排除を前面に打ち出した、亀田製菓の柿の種が米国でヒット商品となっている。
「カメダ・クリスプ」という商品名で、その味はブラックペッパー、バーベキューなど完全に現地仕様。スイートチリはピリ辛のしょうゆ味だが、日本のものに比べると辛さは3倍にしているという。値段は日本の倍以上もするが、2014年の売上高は前年比5割増となった。ランチ代わりに食べるなど、米国独自の消費スタイルもひろがっているという。年間売上高はまだ1億円程度だが、数年で10億円台に乗せたい考えだ。
亀田製菓が柿の種の米国販売に乗り出したのは2008年。しかし、テスト販売当初の反応は散々だった。「なぜ、しょうゆ味しかないんだ」「ピーナッツは必要なのか」などの声が相次いだ。米国で馴染み深いクラッカーでもチップスでもない、未知の食べ物に消費者もスーパーも振り向いてくれなかった。
こんな挫折を経て、柿の種を救ったのが折からの、グルテンを使わない食品ブームだった。同社のコメを原料にした柿の種に注目が集まり、現地市場に合わせた商品開発にたどり着いた。そして2013年、日本で素焼きした柿の種を米国に送り、現地で味付けをする独自のシステムを開発、調味料を含めたグルテンフリー商品を実現した。

JFEエンジ 高糖度トマト16年2月から出荷 新棟建設

JFEエンジ 高糖度トマト16年2月から出荷 新棟建設

JFEエンジニアリングは糖度10以上の高糖度トマト「スマートルビー」の栽培法を完成。自社の植物工場で生産を開始し、2016年2月から出荷する。すでに北海道苫小牧市の植物工場の敷地内に同品種用の新棟を建設中。
まずは既存工場で生産し、11月から新棟での本格生産に乗り出す。高糖度トマトは首都圏でも販売する。18年度に同事業全体で売上高100億円規模を目指す。

コメ 15年度は大豆・小麦に5.5万㌧転作 需給引き締めへ

コメ 15年度は大豆・小麦に5.5万㌧転作 需給引き締めへ

コメの生産調整(減反)が進んでいる。農林水産省は7月3日、大豆と小麦への転作で2015年の主食用米の生産量が5万5000㌧減る見込みを明らかにした。15年産米の需給が引き締まる要因になりそうだ。農水省は15年産米の生産数量目標を14年産米の実際の生産量と比べ37万㌧少ない751万㌧に設定。減産幅を上乗せした参考値を739万㌧としている。

ホクレン 台湾とシンガポールに輸出拠点設置

ホクレン   台湾とシンガポールに輸出拠点設置

ホクレン農業協同組合連合会は、台湾とシンガポールに輸出拠点を設置した。各拠点に1人職員を置き、現地の市場調査を始める。国内の人口減少が続く中、海外市場を見据え販売展開する。これにより、前年度17億円だったホクレンの輸出額を、早期に100億円台に乗せたい考えだ。2015年度の事業計画に織り込んだ。

大阪湾にトラフグ稚魚1.5万匹放流 大阪府

大阪湾にトラフグ稚魚1.5万匹放流  大阪府

大阪府立環境農林水産総合研究所(羽曳野市)は7月2日、泉南市の浜辺沖などでトラフグの稚魚1万匹を放流した。1日にも貝塚市沖で5000匹を放流している。魚介類資源を増やす府の取り組みの一環で、トラフグを放流するのは初めて。最近の研究で、トラフグは放流場所に戻ってくることが分かっている。
稚魚は山口県から購入し、7㌢程度に成長させてから放流。背中に印をつけるなどして、漁獲時に識別できるようにした。大阪湾から瀬戸内海、東シナ海へと回遊し、2年で40㌢ほどに成長するという。今回放流した1万5000匹の稚魚の何割が大阪湾に戻ってくるだろうか。
同研究所によると、トラフグは1965年ごろまでは大阪湾で100㌧ほどの水揚げがあったが、その後は減少。現在は年間100㌔程度だという。

アイリスオーヤマ コメ海外輸出を正式発表

アイリスオーヤマ  コメ海外輸出を正式発表

アイリスオーヤマ(仙台市青葉区)は7月2日、関連会社の舞台アグリイノベーション(仙台市青葉区)が、同社初となるコメの海外輸出を始めると正式に発表した。8日にマレーシアに18㌧輸出する。現地の食品卸会社を通じて、マレーシア伊勢丹(クアラルンプール)など小売店で、富裕層を主要顧客として販売する。今後業務米の展開やマレーシア以外の国への輸出を目指す。

中国産ニンニク卸価格16%高 投資マネーでの動きも

中国産ニンニク卸価格16%高 投資マネーでの動きも

中国産ニンニクの卸価格が高い。東京都中央卸売市場の6月下旬の中国産の平均卸価格は、前年同期比16%高の1㌔265円だった。中国国内で投資マネーの受け皿になっているため、現地の取引価格が上昇しているという。
2010年にも富裕層の投資が、ニンニク相場を押し上げた。いったん落ち着いたが、15年になって投資マネーの動きが再燃している。

全中次期会長に「改革派」奥野氏 初の戦後生まれ

全中次期会長に「改革派」奥野氏 初の戦後生まれ

全国の農協(JA)を束ねる全国農業協同組合中央会(全中)は7月2日、次期会長に奥野長衛氏(68)=JA三重中央会長=が内定したと発表した。奥野氏は初の戦後生まれで、1954年全中発足から14人目の会長となる。8月11日の臨時総会で承認後、正式就任する。任期は、辞任した万歳氏の残りの任期の2017年8月まで。

スシロー20年までに1.5倍の600店舗に 都市部を強化

スシロー20年までに1.5倍の600店舗に 都市部を強化

回転寿司チェーン大手のあきんどスシロー(大阪府吹田市)は7月2日、展開する「スシロー」や「ツマミグイ」などの店舗を、現在の計400店から2020年までに1.5倍の600店に増やすと発表した。なかでも現在は数店舗にとどまる都市部への出店を強化する考えを示した。
回転寿司業界では最大店舗を誇るスシローだが、都心では高い賃貸料が壁となり、これまでは主に郊外や地方で店舗運営してきた。今後、強化する都心型店舗は郊外型より小型にして、①回らない店舗で、「ツマミグイ」など既存店より単価の高いつまみのメニューを充実する②持ち帰り比率を現在の平均1割より高くすることで売り上げを伸ばす③平日の仕事帰りの客の取り込みを狙う–方針。

大戸屋 20年までに上海にFC50店 他都市にも出店へ

大戸屋 20年までに上海にFC50店 他都市にも出店へ

定食屋「大戸屋」を展開する大戸屋ホールディングス(HD)は、中国・上海市に2020年までに50店のフランチャイズチェーン(FC)店を開業する。日本でなじみのある定食メニューのほか、現地で需要が伸びている焼き鳥や刺し身などつまみ系のメニューを充実させる。
上海でも和食人気は根強く、中国の他都市にも出店する計画だ。上海市中心部の商業施設にこのほど、中国本土のFC1号店を開いた。14年3月に中国本土のエリアFC契約を結んだ、ファミリーマートの子会社である全家便利商店(台湾ファミリーマート、台北市)が同社の100%出資子会社を通じて運営する。
大戸屋HDは現在、台湾で台湾ファミマによるFC店を23店、上海市内で直営1店を運営する。台湾ファミマによる中国本土への出店は初めて。いずれ上海市内の直営店もFC店に切り替える。メニューは日本でも人気のホッケや鯖(さば)などの焼き魚や、豚カツを使った定食などが中心。価格は焼き鳥を販売する。1号店は1600円程度、2号店は1400円程度の見通し。