コメピューレ拡販へ用途開拓積極化 ネピュレ
野菜や果物を半液体状にしたネピュレ(東京都中央区)は、コメで作ったピューレを拡販する。食品メーカーなど約300社と商品企画し、パンのほかスープやアイスクリームなどの原料に使ってもらう。乳化剤を使わずにしっとりとした触感を保てる点などが特徴で、需要増加に対応して9月までに生産能力を8倍に高める。コメの新たな用途拡大につながりそうだ。
栃木・足利市で「つちのか」6次産業飲食店開設
「とちまる6次産業化成長応援ファンド」が出資するつちのか(栃木県足利市)が飲食店事業に乗り出した。実店舗を通じ、生産する牛肉や野菜、加工食品などを消費者に味わってもらい、PR効果も狙い、主力チャンネルである通信販売での顧客拡大につなげたい考え。つちのかは、肉牛や大麦、アスパラガスを生産する長谷川農場(栃木県足利市)と、製菓「大麦ダクワーズ」を全国展開する大麦工房ロア(同)が2014年8月に設立。9月に地元の足利銀行などが資金を拠出する「とちまる6次産業化成長応援ファンド」から900万円の出資を受けた。
つちのかは3月5日、足利市大月町に「ファーマーズ・カフェつちのか」を開店した。長谷川農場などが生産するブランド牛や足利特産の二条大麦などを使ったハンバーグやパン、デザートなどを一般消費者に提供する。目標集客数は1日50~60人、売り上げは4万~5万円に設定している。
ファミマ・ユニー 統合協議を正式発表 16年秋 持ち株会社
コンビニエンスストア3位のファミリーマートの中山勇社長と、同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス(HD)の佐古則男社長が3月10日、東京都内で記者会見し、経営統合を目指し、協議を始めると正式発表した。2016年9月をメドに持ち株会社を設立し、その傘下に一本化したコンビニ事業やユニーのスーパー事業などをぶら下げる。両社の統合が実現すれば、コンビニ国内トップのセブン-イレブンと並んで最大規模の店舗網になると説明。商品の調達や、開発の強化、物流センターの集約を通じ、新しいコンビニ、スーパー像をつくっていきたいとしている。
ノンアルコールビール サントリー、アサヒが特許で火花
ビール風味のノンアルコール飲料を巡り、シェア1位のサントリービールと2位のアサヒビールが「特許」で火花を散らしている。親会社のサントリーホールディングス(HD)が、自社が持つ特許を侵害されたとして、アサヒに商品の製造や販売の差し止めを求め、東京地裁に提訴。3月10日開かれた第1回口頭弁論で、アサヒ側は「特許権は無効」などと全面的に争う姿勢を示した。
発端はサントリーが2011年に出願した特許。糖質、味の濃さを示すエキス分、酸性度を表す「PH」が、一定の範囲内にあるビール風味ノンアルコール飲料の特許を取得した。アサヒは「既存製品から容易に創作できるため、特許自体が無効」と反論、状況に応じて特許無効の審判を請求するとしている。
サントリーのアルコール、カロリー、糖質などをゼロにした「オールフリー」の14年販売量は720万㌜(1㌜は大瓶20本換算)で業界首位。一方、アサヒの「ドライゼロ」は14年で630万㌜まで販売を伸ばし、サントリーを猛追している。これらの商品は、ビールと違って酒税がかからないことから、利益率の高いドル箱商品となっている。
セブン 仕入れ・物流で万代と業務提携 資本提携も視野
セブン&アイ・ホールディングスは大阪府を地盤とする食品スーパー、万代(東大阪市)と業務提携する。商品の仕入れや物流面で連携し、競争力を強めるのが狙い。将来の資本提携も視野に入れる。セブン&アイは、スーパー事業が関東に集中しており、手薄な地域については各地の有力スーパーと組み、地方展開加速する戦略を進めている。今回の万代との提携により、関西で事業基盤を強化する。2016年春までに万代の約30%の株式を取得する方向で検討している。万代は大阪、京都、兵庫で食品スーパー約150店舗を展開。2014年2月期の売上高は2793億円で業績は拡大傾向のある。