長野市が野生鳥獣狩猟肉の保存冷蔵庫を分散配備
長野市は2015年度にも山あいの地域に5台の冷蔵庫を分散配備し、漁師が捕獲したイノシシやシカの鮮度を保ち、加工処理施設に運べるようにする。このため同市は「いのしか課」を新設し、農作物を荒らす野生鳥獣の捕獲や狩猟肉を使ったジビエ産業振興を一手に担う体制を整える。同市のイノシシなどによる農作物被害額は県内の他地域に比べ多いが、これまで対応が遅れていた。
仙台牛 2月からタイに本格輸出 日本食レストラン向け
宮城県産の高級牛肉、仙台牛のタイ向け輸出が2月から本格化する。仙台市食肉市場を運営する仙台中央食肉卸売市場(仙台市)などの卸売企業がバンコクの日本食レストラン向けに輸出。他の現地飲食店への販路も開拓する。タイではまず日本食レストランを出店するタルゴ・ジャポン(東京都千代田区)に販売する。2月末に開業予定の日本食レストランを「センダイ・ダイニング」と名付け、仙台牛を使った料理を提供する。1月中旬にサーロインやヒレなどの約60㌔の仙台牛を同店向けに輸出する。
仙台市中央食肉卸売市場が畜産農家から仕入れた牛を食肉に加工。食肉卸のマルイ(仙台市)やフーズロイヤル(同)を通じ、センコン物流がタイほかに輸出する。仙台市も牛肉の調達や輸出を支援する。仙台牛は東日本大震災の影響で輸出が止まっていたが、タイ向けの輸出を機に巻き返しを目指す。
ウナギ 今夏も極端な品薄は回避 価格も弱含みか
今年の夏はウナギの極端な品薄はなさそうだ。要職に使われる二ホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の漁が2014年11月に始まり、これまでに約10㌧が日本国内の養殖池に入ったもようだ。5年ぶりの高水準だった昨シーズンに比べると1割少ないペースだが、高騰した2年前の2.5倍となる。需要期の夏に向け供給不安は薄れ、価格も弱含みとなる可能性が高い。
ウナギは2010年以降、資源枯渇による不漁が続き、活ウナギの卸価格は以前の2倍の1㌔6000円ぜんごに高騰した。そうした経緯から、環境省などから二ホンウナギは絶滅危惧種に指定されたものの、昨シーズンは漁が急回復し、足元はピークより3~4割安い。
マクドナルド41年ぶり営業赤字 期限切れ肉で客離れ
日本マクドナルドホールディングス(HD)が2月5日発表した2014年12月期連結決算は、当期損益が218億円の赤字(13年12月期は51億円の黒字)に転落した。最終赤字は03年以来11年ぶり。本業のもうけを示す営業損益も67億円の赤字となった。営業赤字は1973年以来41年ぶり。売上高は前期比14.6%減の2223億円にとどまった。
14年夏に発覚した中国の取引先工場「上海福喜食品」の期限切れ肉使用問題で、客離れが進み大きく響いた。発覚後、歯止めの利かない売り上げ減少傾向が毎月続き、これによって失った信頼回復は容易ではないことを如実に示した。年度が変わっても、同社の業績には立ち直り傾向はみえない。反対に年明け以降、相次いで発覚した異物混入で、さらに混迷の度を深めている。15年1月の既存店売上高は前年同月比38.6%減となり、減少率は01年の上場以来、過去最大に達している。