東芝は大手精米機メーカーのサタケ(広島県東広島市)と組み、DMA検出技術を使って米粒から品種を特定する技術にメドをつけた。これにより最短2時間でコメの品種を識別でき、東芝はこの装置を商品化する。簡単な作業で産地やブランドが正しいことを証明できることから一般の精米工場の需要を見込む。2014年度中にも販売を始める。
基盤の上にDNA分子を固定し、試料の中のDNAと結合するかどうかを調べる「DNAチップ」の技術を応用。精米した米粒を装置に入れるとすりつぶし、DNAを抽出・増幅して「コシヒカリ」や「あきたこまち」「ひとめぼれ」などの品種を識別する。
13年に大規模なコメの産地偽装が発覚して消費者の目が厳しくなる中、産地や品種を立証するために専門機関に依頼する精米工場が増えている。だが、これでは結果が出るまでに通常で2~3日、繁忙期には1週間以上もかかる場合があり、精米後すぐに出荷したい業者にとってネックになっていた。