月別アーカイブ: 2014年7月

北海道むかわ町で新種のアンモナイトの化石

北海道むかわ町で新種のアンモナイトの化石

 北海道むかわ町の穂別地域で、白亜紀末約7200万年前の地層から化石で発見されたアンモナイトが新種と分かり、7月1日付の学会誌に発表された。穂別は北海道の中でも多くの化石が見つかることで知られ、新種のアンモナイトが確認されたのは今回で25種目。化石は直径約6㌢、厚さ約2㌢。

 アンモナイトは約6600万年前、恐竜とともに絶滅しており、今回の種はその直前に存在していたことになる。当時の海洋環境を解明する手掛かりにもなりそうだ。発表したのは国立科学博物館(東京)の重田康成研究主幹と町立穂別博物館の西村智弘学芸員。

被災地に巨大植物工場 レタス1日1万株 宮城・多賀城

被災地に巨大植物工場 レタス1日1万株 宮城・多賀城

 東日本大震災の津波で被災した宮城県多賀城市で、LED(発光ダイオード)照明を使った植物工場が完成し7月2日、開所式があった。LEDを全面採用した、植物工場としては世界最大規模になるという。レタスの場合、1日1万株程度、年間を通じて収穫できる。

  農業ベンチャー「みらい」(東京都千代田区)が運営。レタスの栽培日数は33~35日で露地栽培の2.5倍の速さ。5月に稼働し、6月に初出荷した。地元スーパーなどで販売しており、今後は飲食店などにも出荷する計画だ。完全閉鎖型の植物工場で、津波の塩害や原発事故の風評被害に強い-としている。工場の年間売上高は約3億円を見込んでいる。

 

14年産アンズの卸値が前年の3倍に トルコ産不作で

14年産アンズの卸値が前年の3倍にトルコ産不作で

 ジャムや菓子などに使われる輸入アンズが大幅に値上がりしている。輸入の6割を占めるトルコ産が今春、霜の害に見舞われ、収穫量が例年の1割程度にとどまったためだ。その結果、扱い商社の卸価格は前年の3倍に高騰している。

 主に生鮮で流通する国産に対し、トルコ産は干したドライフルーツの形状で出回る。2014年産の国際価格は現在、1㌔当たり12~15㌦程度で、前年の3倍の水準だ。トルコ産の国内卸値は1㌔当たり1500円程度で過去最高値となっている。

落ち込み小幅 消費底堅い 6月の日銀短観

落ち込み小幅 消費底堅い 6月の日銀短観

 日銀大阪支店は7月1日、近畿2府4県の6月の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。業況判断指数(DI)は全産業でプラス2と、3月の前回調査に比べ6ポイント悪化した。消費増税の影響で6四半期ぶりに悪化したが、悪化幅は前回調査時点での予想より小幅だった。人手不足など懸念材料も多く、消費は底堅いものの、先行きについては慎重な見方も出ている。

ビル電源に電気自動車を活用 関電など実証実験

ビル電源に電気自動車を活用 関電など実証実験

 関西電力や同社の不動産子会社のMID都市開発などは7月1日、電気自動車(EV)などをビルの電源の一つとして運用する取り組みを始めたと発表した。同日、停電したと想定して、EVからの放電でエレベーターの動作実験を実施した。大阪ビジネスパーク(OBP)内の松下IMPビルに、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)を同時に5台放充電できる機器を設けた。電気料金が安い夜間に充電する一方、昼間などにはEVが放電するなどして、ビル全体の電力コストを抑える実証実験をする。

マダコ卸値5~6割高 主産地の西アフリカで水揚げ減

マダコ卸値5~6割高   主産地の西アフリカで水揚げ減

 主産地の西アフリカで水揚げが減っているため、マダコが大幅に値上がりしている。東京・築地市場での卸値は1㌔当たり1500~1600円と前年同期に比べ5~6割高となっている。

   夏至(6月21日)の11日後から七夕(7月7日)までは、タコの需要が増える半夏生(はんげしょう)にあたる。田植えが終わる時期で、タコ足の吸盤のように稲がしっかり根付くようにとの願いが込められているという。夏バテ防止の意味でも食べられる。日本で流通するのはモロッコやモーリタニア産が中心。4月までの漁では前年より水揚げが少なかった。都内の小売店では刺し身向けの西アフリカ産マダコが100㌘当たり300~350円。

14年分路線価 大阪府6年ぶりに上昇 再開発が牽引

14年分路線価 大阪府6年ぶりに上昇 再開発が牽引

 国税庁が7月1日発表した2014年分の路線価(1月1日現在)は、大阪府(0.3%)など8都府県で6年ぶりに上昇した。病院、買い物など生活上の利便性重視で都心回帰の進む大阪市内ではマンション販売が好調で、新たな再開発事業が路線価上昇の一段の牽引役となっている。北浜地区(大阪市中央区)では、分譲マンションの販売が好調だ。不動産経済研究所(東京)によると、1~5月に同区で売り出された分譲マンションの契約率は80.7%で、好調の目安とされる70%を大きく上回っている。また、再開発事業として際立ったあべのハルカスにより、阿倍野区阿倍野筋1丁目あべの筋では前年(35.1%)に続き、20.8%上昇したのが目を引いた。

関西、夏の節電スタート 関電など協力呼び掛け

関西、夏の節電スタート 関電など協力呼び掛け

 政府による夏の節電要請が7月1日、始まった。近畿地方では関西電力、大阪府、大阪市、近畿経済産業局の担当者が、JR大阪駅(大阪市北区)で協力を呼び掛けるビラを通勤客らに配布した。

 今年は2011年3月に起きた東日本大震災以降、初めて全国で原子力発電所が1基も動かない「原発ゼロの夏」となる。原発への依存度が高い関電では、自前で管内の電力需要を賄えないため、東京電力を含む他社からの融通枠を広げて対応する。

USJが一足先に「ハリーポッター」エリア内覧会

USJが一足先に「ハリーポッター」エリア内覧会

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)は6月30日、7月15日に開業する人気映画「ハリーポッター」を題材にした新エリアの内覧会を開いた。抽選で数千人が招待され、家族連れなどが一足早く「魔法の世界」を体感した。

 USJは、この新エリア開業後の1年間で入場者は200万人増えるとみている。2014年度の入場者数は01年度の1100万人を上回り、過去最高を更新する見通しだ。

日本の高品質野菜をシンガポールで現地生産する

日本の高品質野菜をシンガポールで現地生産する

 シンガポールで、完全な人工光型水耕栽培技術を応用し、新鮮な日本の野菜を飲食店などに供給するビジネスを立ち上げた日本企業がある。アローインダストリーズだ。

    約5000万円を投じ、今年完成した野菜工場の面積は約193平方㍍。栽培棚で蛍光灯による人工光を使い、日本製の肥料を含んだ水を循環させて与える仕組みで野菜を育てる。雑菌や害虫の侵入を防いでいるため、無農薬で安全な野菜を生産することができる。

    室内の温度は20~22度Cで管理され、天候に左右されず年間を通じて収穫、出荷できる。日本から取り寄せた種を蒔いて育苗、定植を経て収穫されるまで約33日間。現在は毎日約350個の商品を収穫、出荷できる能力があるという。