月別アーカイブ: 2014年7月

生国魂神社の夏祭り陸渡御 70年ぶり復活

生国魂神社の夏祭り陸渡御 70年ぶり復活

 「いくたまさん」と呼ばれる生国魂神社(大阪市天王寺区)の夏祭りの陸渡御が7月12日、70年ぶりに復活した。1945年3月の大阪大空襲で焼失した神具類を新調。神職や氏子ら約600人が、神社がかつてあった大阪城域の元宮まで練り歩いた。

    神社で神事の後、枕太鼓を先頭に獅子舞の集団や馬車、弓矢、太刀、傘などを持った行列が市の中心部を南北に貫く谷町筋を歩いて北上。沿道で見物した人たちは金色の鳳凰を屋根に乗せた真新しい御鳳れんなどに見とれていた。

 陸渡御は戦前の最盛期には2000人が参加するほどの規模で、天神祭の船渡御と対比される祭りだった。

関西経済同友会も参加 大阪のリニア推進協議会

関西経済同友会も参加 大阪のリニア推進協議会

 大阪府内の自治体と経済団体が設立する「リニア中央新幹線全線同時開業推進協議会(仮称)」に関西経済同友会や奈良県、三重県も参加することが7月12日、分かった。同協議会は名古屋-大阪間のルートについて、奈良市付近を経由する整備計画を支持し、名古屋以東との全線同時開業を求めていく方針だ。

 同ルート沿線の3府県と経済団体がそろって奈良ルートを打ち出すことで、京都経由を求める京都の自治体や経済界は孤立が避けられない情勢となった。同協議会は7月18日に設立総会を開く。

ローソンがサイトでカット野菜の産地情報公開

ローソンがサイトでカット野菜の産地情報公開

 ローソンは7月15日から店頭で販売するカット野菜の生産者や収穫時期などをホームページ上で閲覧できるサービスを始める。生産者の顔写真や野菜の特徴を伝える動画などを掲載し、トレーサビリティー(生産履歴の追跡)を進める。

 同社は女性や高齢者の来店増を狙って野菜の販売を強化。全国に契約農家や自社農場を持ち、各地域で生産した野菜をカット野菜の原材料として使用している。今回、まず東北や関東・甲信越などの4地域を対象に、生産農家の情報をホームページ上で配信する。

 

バナナの卸値 例年の3~4割高 比の少雨響く

バナナの卸値 例年の3~4割高 比の少雨響く

 輸入果実のバナナの卸値が上昇している。輸入商社から仲卸への販売価格は、標準的な取引単位の13㌔当たり1700円前後で、前月比1割弱上昇している。これは例年に比べて3~4割高の水準で、前年同期比2割高い。バナナは例年、モモやスイカなどが出回る時期に取引価格が下がるが、異例の値動きとなっている。

 日本のバナナの輸入量の9割以上はフィリピン産。産地で春以降、高温と水不足となったことが響いている。日本への6月の輸出量は前年同月に比べ20~30%減ったもようだ。地域によっては前年の収穫量から半減したとの指摘もあるほど。

トウモロコシの国際価格下落 米主産地好天で

トウモロコシの国際価格下落 米主産地好天で

 トウモロコシの国際価格が下落し、指標のシカゴ先物が2010年8月以来約4年ぶりに1ブッシェル4㌦を割った。米国の主要産地がいずれも珍しく好天に恵まれ、豊作見通しが強まっている。今秋の収穫分を反映する取引の12月渡しも値下がりが続いている。市場関係者は、今後天候悪化に見舞われなければ、引き続き弱含みの状況が続くとみている。

日中戦争憂う与謝野晶子の未発表の歌 都内で見つかる

日中戦争憂う与謝野晶子の未発表の歌 都内で見つかる

 歌人、与謝野晶子(1878~1942年)の未発表歌が、東京都内で見つかった。日中戦争が激化していく状況を憂う想いが詠み込まれている。歌は「秋風やいくさ初まり港なるただの船さへ見て悲しけれ」。毛筆で扇子に書かれている。

 この歌が詠まれた当日は、日中戦争が上海にまで拡大、衝突の号外があった。そうした世相を背景に、晶子は民間の客船や商船までが徴用される事態を予見し、「悲しけれ」と詠んだとみられる。

翼6㍍ 史上最大の鳥 米で2000万年前の化石

翼6㍍ 史上最大の鳥 米で2000万年前の化石

 米ブルース博物館(コネチカット州)は7月8日、米サウスカロライナ州で発掘された二千数百万年前の鳥類の化石が、飛べる鳥としては史上最大となる翼を持っていたことが判明したと発表した。翼を広げると端から端までの長さが6~7㍍になり、現在最大であるアホウドリの一種と比べ約2倍の大きさ。恐竜が絶滅した後の2800万~2500万年前に生息した巨大な海鳥とみられていたが、体が大きすぎて飛べるかどうか疑問視されていた。

秀吉が使った陣羽織を修復 18年ぶりに一般公開

秀吉が使った陣羽織を修復 18年ぶりに一般公開

 京都市の高台寺(東山区)は、豊臣秀吉が使ったと伝わる「鳥獣文様綴織陣羽織」(重要文化財)の、約2年2カ月にわたる修復を終え7月9日、報道陣にお披露目した。

 陣羽織は身丈約99㌢、肩幅60㌢。16世紀、当時のイランの宮廷工房で制作され、日本に渡った綴れ織を裁断し、武将が具足の上からまとう陣羽織に仕立てたとみられるという。獅子やクジャクなど様々な動物が描かれており、傷みが目立っていたことから、修復に入っていた。高台寺掌美術館で7月20日~8月3日、18年ぶりに一般公開する。

川端康成が学生時代、婚約者に宛てた恋文見つかる

川端康成が学生時代、婚約者に宛てた恋文見つかる

 ノーベル文学賞授賞作家、川端康成(1899~1972年)が学生時代、婚約者の伊藤初代に宛てた未公開の手紙が7月8日までに、神奈川県鎌倉市の川端邸で見つかった。遠く離れて、岐阜市に住む恋人への熱い思いを訴える哀切に満ちた内容。恋愛、孤独・死をテーマにした川端文学の出発点を示す資料として、専門家も注目する。16日に岡山県立美術館で公開される。

 今回発見された手紙は計11通。10通は伊藤初代から川端宛て。1通は川端が1921年秋、22歳のときに書いたものの、投函されなかったもの。川端は「毎日毎日心配で心配で、ぢつとして居られない」「恋しくつて恋しくつて、早く会わないと僕は何も手につかない」などと、会えないもどかしさを、ストレートに吐露している。恋人の初代は当時、川端と出会った東京・本郷のカフェを辞め、岐阜市の寺院に養女として預けられていた。

 2人の恋はその後、初代が「ある非常」という理由で結婚を断る手紙を送り、破局した。川端はこの失恋を題材に「非常」などの初期小説を発表。代表作「伊豆の踊り子」も影響を受けたとされる。

 

京都で室町時代に流通の銅銭約4万枚入ったつぼ

京都で室町時代に流通の銅銭約4万枚入ったつぼ

 発掘調査会社イビソク(岐阜県大垣市)などは7月8日、京都市下京区貞安前之町で、15世紀(室町時代)に流通した銅銭約4万枚が入ったつぼが見つかったと発表した。銭は唐の「開元通宝」や明の「永楽通宝」など約50種類。400万円相当という。文献によると、出土場所には河原で染色などをしていた職能集団の屋敷があった。備前焼のつぼは高さ66㌢、幅53㌢。銭がつぼに納められたままの状態で見つかるのは珍しいという。