月別アーカイブ: 2014年8月

異例の和製ピラミッドに興奮、奈良・都塚古墳で説明会

異例の和製ピラミッドに興奮、奈良・都塚古墳で説明会

 古代の大豪族、蘇我氏の礎をつくった蘇我稲目(570年没)の墓との見方が出ている奈良県明日香村の都塚古墳(6世紀後半)で8月16日、市民向けの説明会が合った。午前中に考古学ファンら約1200人が詰めかけ、田んぼのあぜ道に長い列をつくった。

   都塚古墳は、同村教育委員会と関西大考古学研究室が調査し、墳丘が階段状に石積みされた、日本では例のないピラミッド型と判明。一辺約40㍍と当時の天皇陵にも匹敵する大型方噴だったことも分かった。

  この古墳の被葬者として蘇我稲目が有力視されるのは、子の蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳(7世紀前半)が、この都塚古墳からわずか約400㍍しか離れていない地にあるからだ。この一帯は当時、蘇我氏のいわば本拠地だったとされる。

漱石が病気の妻を思いやる心情を子規に吐露

漱石が病気の妻を思いやる心情を子規に吐露

 夏目漱石が親友で俳人の正岡子規に宛てた書簡が東京都内の古書店で見つかった。1897年(明治30年)8月23日付で俳句が9句書かれており、そのうち2句が未発表だった。漱石が病気の妻を思いやる心情を綴った珍しい句で、専門家は「極めて貴重な資料だ」としている。

 漱石は当時、熊本の第五高等学校の教授。書簡の日付の前夜に東京・根岸の子規庵で句会があり、夏休みで帰京していた漱石も参加していた。書簡の俳句は鎌倉が題材で、句会から一夜明けて新作を子規に届けたとみられる。

 未発表の句は「愚妻病気 心元(こころもと)なき故本日又鎌倉に赴く」という前書きに続き「京に二日また鎌倉の秋を憶(おも)ふ」。前年に結婚した妻鏡子は体調を崩し、この夏を鎌倉で療養しており、妻を思いながら東京から鎌倉に向かう心情を詠んでいる。

 未発表のもう一句は「円覚寺にて」の前書きがついて「禅寺や只秋立つと聞くからに」。円覚寺は後の長編「門」に登場する。子規はこの年、5月に病状が悪化。漱石は俳句を送ることで子規を慰めていたのではないか。

 

江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

 江戸時代に大和川の治水に尽力した中甚兵衛(1639~1730年)の偉業を広く伝えようと、幸田栄長(えいちょう)さん(69)ら東大阪市の有志たちが、その生涯を描いた漫画『中甚兵衛物語』を制作した。

 中甚兵衛は河内郡今米村(現 東大阪市)の出身。柏原市辺りから北上し東大阪市などを通って淀川に合流していた旧大和川を、堺市方向へ西に流れる現在の流路に付け替えるよう、半世紀にわたって幕府に要望し1704年に実現させた。

 旧大和川は、周辺の土地より川底が高い“天井川”となっていたため、当時農民たちは度重なる洪水に苦しめられていた。しかし、この付け替え工事の結果、水害が激減した府東部では綿花栽培が栄え「河内木綿」に代表される、後の織物産業の発達につながったとされる。

兵庫県養父市の放棄地 ヤンマー活用ニンニク栽培

兵庫県養父市の放棄地 ヤンマー活用ニンニク栽培

 ヤンマーの子会社、ヤンマーアグリイノベーション(大阪市)が、兵庫県養父市で耕作放棄地の本格活用に乗り出す。2013年度に試験的に始めたニンニクの栽培面積を18年度に甲子園球場4.7個分に相当する18㌶(約18万平方㍍)に広げる。自社の農機を使って地元農家や就農希望者に独自の農法を教え、農業の活性化を後押しする。本業である農機市場の拡大につなげる狙いもある

 

福島の植物工場 産官学交流を促進 富士通G

福島の植物工場  産官学交流を促進 富士通G

   富士通グループは8月18日、食・農クラウド「Akisai(秋彩)」を活用した完全閉鎖型植物工場「会津若松Akisaiやさい工場」を、産官学の多様な立場の人材や技術が交流するオープンイノベーション拠点として強化すると発表した。

    秋田県立大学や福島県立医科大学との低カリウム野菜に関する共同研究の強化に加え、10月に事業運営上の重要指標の変化を見える化する「環境経営ダッシュボード」や富士通エフサスのソリューション「智のWA!JGAP(農林水産省指導の農業生産工程管理手法)指導支援ツール」などを導入する。

やる気と技術あれば 大阪府の「準農家制度」が人気

やる気と技術あれば 大阪府の「準農家制度」が人気

 小規模から農業を始められる大阪府の「準農家制度」が人気だ。農業を志す人と耕作放棄地を抱える地権者を仲介することで、新規参入を後押しする。都道府県では他に例がない試みだ。将来の担い手育成が課題となる中、都市型農業の新たな形として注目されている。

 大阪府では3年前に導入されたこの「準農家制度」で、これまでに計10.5㌶の土地を活用して57人が就農している。

 新制度導入以前は、府内の市町村で農業を始める場合、経営安定の観点から農業経験や一定規模(20~30㌃)の耕作地がなければ、参入が難しかった。これに対し、準農家制度は府が指定した研修などを受けて、意欲や農業技術があると認定した希望者を地権者に紹介する。府の「お墨付き」を与えることで、小規模の新規参入者でも農業を始められるようになった、

北海道でトドの漁業被害深刻化 頭数増加で苦慮

北海道でトドの漁業被害深刻化  頭数増加で苦慮

 北海道の日本海側を中心に、繁殖地のロシアから南下してくるトドが刺し網にかかったカレイやホッケを食べたたり、網を食いちぎるなどの漁業被害が深刻化している。追い払いや強化漁網の導入といった対策も奏功せず、2013年度の被害額は過去最高の約16億1200万円に達した。

    これまで絶滅への懸念から保護策をとってきたが、一転して駆除枠を約2倍に拡大する事態となった。ただ、それでも被害額を抑えられるかは不透明だ。

 

 

やる気と技術あれば 大阪府の「準農家制度」が人気

やる気と技術あれば 大阪府の「準農家制度」が人気

 小規模から農業を始められる大阪府の「準農家制度」が人気だ。農業を志す人と耕作放棄地を抱える地権者を仲介することで、新規参入を後押しする。都道府県では他に例がない試みだ。将来の担い手育成が課題となる中、都市型農業の新たな形として注目されている。

 大阪府では3年前に導入されたこの「準農家制度」で、これまでに計10.5㌶の土地を活用して57人が就農している。

 新制度導入以前は、府内の市町村で農業を始める場合、経営安定の観点から農業経験や一定規模(20~30㌃)の耕作地がなければ、参入が難しかった。これに対し、準農家制度は府が指定した研修などを受けて、意欲や農業技術があると認定した希望者を地権者に紹介する。府の「お墨付き」を与えることで、小規模の新規参入者でも農業を始められるようになった、

ユニーが中国製PB中止 15年2月以降食品を国産に

ユニーが中国製PB中止 15年2月以降食品を国産に

 流通大手ユニーグループ・ホールディングスは8月19日、中国から輸入しているプライベートブランド(PB)商品26品目の製造・加工を、2015年2月をメドに原則として国内に切り替える方針を発表した。日本マクドナルドなど中国の食品会社の期限切れ食肉が使われていた問題を受けたもの。

 ユニーグループのPB商品は約1600品目に上り、そのうち中国で製造しているのは、水煮野菜や冷凍食品、菓子などがある。今回、中国で起こった問題をきっかけに、店頭で中国の商品なのかと尋ねるお客様が多くなったという。同グループは、消費者間で食への不信感が高まっていることを今回の対応の理由に挙げている。

江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

 江戸時代に大和川の治水に尽力した中甚兵衛(1639~1730年)の偉業を広く伝えようと、幸田栄長(えいちょう)さん(69)ら東大阪市の有志たちが、その生涯を描いた漫画『中甚兵衛物語』を制作した。

 中甚兵衛は河内郡今米村(現 東大阪市)の出身。柏原市辺りから北上し東大阪市などを通って淀川に合流していた旧大和川を、堺市方向へ西に流れる現在の流路に付け替えるよう、半世紀にわたって幕府に要望し1704年に実現させた。

 旧大和川は、周辺の土地より川底が高い“天井川”となっていたため、当時農民たちは度重なる洪水に苦しめられていた。しかし、この付け替え工事の結果、水害が激減した府東部では綿花栽培が栄え「河内木綿」に代表される、後の織物産業の発達につながったとされる。