月別アーカイブ: 2014年10月

大阪城 豊臣時代の本丸と内堀 現代の技術で921億円

大阪城  豊臣時代の本丸と内堀  現代の技術で921億円

ゼネコン大手、大林組が1983年、豊臣時代の本丸と内堀を現代の技術で再現したらいくらかかるのか、極めて興味深い試算をしている。これによると、土木工事は、土の掘削など50億円、石積み480億円、その他付帯工事30億円、建築工事は、天守閣40億円、表御殿53億円、奥御殿54億円、その他(櫓、門、塀など)73億円。建築工事は計221億円。土木を含めた総工費は781億円となる。1983年に比べ消費者物価は18%上昇しているので、その分を修正すると921億円となる。

ただ、これはあくまでも本丸の工事代。豊臣時代の大阪城は、その外側に二の丸、惣構があった。見積もりでは石垣にとくに金がかかっている。より大きな外堀の工事を含む総事業費となると、かなり膨らむはずだ。

 

両界曼荼羅図 東寺・灌頂院で10/31から初の一般公開

両界曼荼羅図 東寺・灌頂院で10/31から初の一般公開

真言宗の最重要儀式「後七日御修法(ごしちにちしほ)」の本尊として使われる重要文化財・両界曼荼羅(まんだら)図(元禄本)が10月31日から、東寺・灌頂院(かんじょういん)(京都市南区)で初めて一般公開される。これに先立ち24日に報道陣に公開され、暗い堂内に色鮮やかな仏の姿が浮かび上がった。

両界曼荼羅図は胎蔵界、金剛界の2幅(各約4㍍四方)あり、公開されるのは空海が唐から持ち帰った原本を1693年(元禄6年)に書き写したもの。後七日御修法は平安時代、国家の安泰を祈るため空海が宮中で営んだのが始まりとされている。一時の中断を経て現在も毎年1月8~14日に灌頂院で営まれる。

道頓堀のグリコサイン 6代目はLED使用で多彩な演出

道頓堀のグリコサイン 6代目はLED使用で多彩な演出

江崎グリコは10月23日、6代目となる大阪市中央区の道頓堀の大型看板を点灯した。名称を「グリコサイン」とし、従来のネオン灯から発光ダイオード(LED)に変更。LEDチップ約14万個を使用し、多彩な映像演出を行う。毎日18時に点灯、24時に消灯する。シンボルの陸上選手の「ゴールインマーク」を中央に配置。背景部分は青空と青い陸上トラックのデザインを基本に、色の変化やアニメーションなどの演出ができる。

常陸牛 ベトナムに初輸出 高級レストランで提供

常陸牛   ベトナムに初輸出  高級レストランで提供

常陸牛振興協会(茨城県茨城町)は茨城県などと協力し、高級和牛の「常陸牛」を初めて輸出する。ベトナムのレストランで10月下旬から提供を始める。都内で食肉に処理した常陸牛を、首都ハノイの「シェラトン・ハノイ・ホテル」内の高級レストランに、商社経由で納入する。レストランでのメニューはステーキなどを予定しているという。

築地ブランド アジアに発信 和食ブーム追い風

築地ブランド  アジアに発信  和食ブーム追い風

築地市場(東京都中央区)の仲卸業者でつくる東京魚市場卸協同組合が10月24日、日本貿易振興機構(ジェトロ)と共同で輸出拡大を目指す計画を発表した。和食への高まりを背景に、マグロやブリなど”日本産”水産物をアジアに売り込む。同組合が海外市場の情報提供やPRを行い輸出手続きをサポートする。15年1月にはベトナムで食品会社の担当者を集めるほか、現地のバイヤーも築地に招く。

農林水産省によると、アジアの日本食レストランは2013年で約2万7000店と3年前の1.7倍。ジェトロの調査では和食の無形文化遺産登録も追い風となって、日本料理は東南アジアなどで「好きな外国料理」の1位となっている。

G-7 HD 11月にベトナムでカレー専門店開業

G-7HD   11月にベトナムでカレー専門店開業

フランチャイズチェーン(FC)加盟店として自動車用品店「オートバックス」などを展開する、神戸市に本社を置くG-7ホールディングスは11月にベトナムにカレー専門店を開く。日本で普及している味付けによるカレーを提供する。うどんやラーメンといった日本食の普及が現地でも進んでいるのを踏まえ、十分集客が見込めると判断した。

カレー店は、9月に設立した現地子会社「G-7ベトナム ビンズオン」を通じ、ビンズオン省のイオンモールに開く。G-7HDは、カレー店は神戸市でまだ試験的に1店しか運営しておらず、海外に出店するのは初めて。1号店の店舗面積は107平方㍍で、40席を置く。野菜やコメなど主な具材は現地で調達する。価格は平均290円前後に設定。甘口から辛口まで揃える。

植物と真菌類が根で共生する構造解明 京大大学院など

植物と真菌類が根で共生する構造解明  京大大学院など

京都大学大学院人間・環境学研究科の東樹宏和助教らの研究グループは、植物とキノコやカビなどの真菌類が根で共生する構造を解明した。特定の植物種としか共生しないものや、解析した植物種の大半と共生する真菌類があったという。今後、真菌種の役割を評価する技術を開発し、生物種同士の複雑なネットワーク構造を調べる手掛かりにするのが狙い。

東樹助教らは、生物名をDNAに基づいて特定する手法「DNAバーコーディング」を用いて、植物間で真菌類が共有されているか調べた。こうした複雑な関係性を解明すると農地での植物種を育成する際、共生ネットワークをどのように構築しているかを効率的に解明できるとみている。

今回の研究はブラジルのサンパウロ大学、デンマークのオーフス大学、米カリフォルニア大学などと共同で実施。成果は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

ヨーグルトから乳酸菌を抽出 東京工科大が成功

ヨーグルトから乳酸菌を抽出  東京工科大が成功

東京工科大応用生物学部の西野智彦准教授らは、ヨーグルトの塊から乳酸菌を生きたまま分けることに成功した。原料の脱脂粉乳由来のカゼインを密度勾配遠心分離法で除き、条件を調整し、菌をを100%回収できた。これにより実際のヨーグルト中の乳酸菌による特性研究の進展などが見込まれる。

乳酸菌は研究室の培地で培養して研究するのが一般的。しかし、市販ヨーグルトは牛乳の脱脂粉乳を原料に乳酸菌で発酵させてつくられる。ただ、今回は密度勾配をつくる試薬を活用した遠心分離で密度の低いカゼインを除き、密度の高い乳酸菌を取り出した。

11/2 難波宮跡で「四天王寺ワッソ」東アジアの交流再現

11/2 難波宮跡で「四天王寺ワッソ」東アジアの交流再現

古代の大阪と東アジアの交流を再現する祭典「四天王寺ワッソ」が11月2日、大阪市中央区法円坂の難波宮跡で開かれる。百済や新羅の使節団に扮して約1000人が練り歩く「巡行」では、1400年前の歴史絵巻を再現。豊作を祈る韓国の農楽、中国の獅子舞など演舞の競演も見どころ。  出演はタレントの浜村淳さん、モデルのアンミカさんら。唐の高僧・鑑真が主人公の歴史劇が会場を盛り上げ、屋台や物産展も並ぶ。午前10時半~午後5時。入場無料。

関空の14年冬期の国際線が最多 LCC比率も最高に

関空の14年冬期の国際線が最多  LCC比率も最高に

新関西国際空港会社は10月22日、関空の2014年冬期(10月26日~15年3月28日)の国際線の運航計画を発表した。ピークとなる15年3月の発着数は週926.5で、夏期を含めて過去最多になる。これまでは14年夏期実績の916便が最も多かった。香港、マカオを含めた中国方面の就航都市数は夏期の21から23に増え、週276便と過去最高となる。国際線のうち格安航空会社(LCC)の比率は22.4%とこれまでで最も高い。