“受難”の近江屋跡前で坂本龍馬と中岡慎太郎の慰霊祭
幕末動乱期、薩長同盟を仕掛けるなど時代を動かした土佐藩脱藩浪士、坂本龍馬と中岡慎太郎の慰霊祭が11月15日、2人が襲撃された京都市中京区の河原町通蛸薬師下ルの近江屋跡前で営まれた。2人は1867年(慶応3年)11月15日、滞在していた近江屋で刺客に襲われた。龍馬はその日に亡くなり、中岡は2日後に絶命したとされる。慰霊祭はこの場所に石碑と案内板を設置している河原町商店街振興組合が毎年行っている。
道頓堀川を「泳げるぐらいの川に」高度濾過技術を導入
大阪市は11月14日、道頓堀川などへの下水排出を止め、中浜下水処理場(大阪市城東区)に高度な濾過技術を導入すると発表した。橋下徹市長は「泳げるぐらいの川にしたい」と意気込んでおり、京都の鴨川と同程度、渓流にいるヤマメなどが生きられる水質の実現を目指すという。大阪市内では現在、処理能力の問題から一定量の雨が降ると薄まった汚水の一部を川に排出、汚れの一因となっている。
水質時浄化のため市は「平成の太閤下水」と名付けた下水道管(約4.7㌔)を新設。今年度末までに供用を始め、汚水をためて下水処理場に送る。老朽化した中浜下水処理場は改修し、細菌などを分離する濾過膜を処理槽に設置。透明度が高くて大腸菌ゼロの下水にし東横堀川に送る。施設は平成32年度完成を目指す。
紀元前2世紀「有柄式銅剣」の鋳型片 福岡で初出土
福岡県春日市教育委員会は11月12日、同市須玖南の須玖タカウタ遺跡で、握り手のある「有柄式銅剣」の鋳型片が出土したと発表した。弥生時代中期前半(紀元前2世紀中ごろ)の朝鮮半島系のものとみられる。有柄式銅剣の出土例は佐賀県・吉野ケ里遺跡など国内3カ所であるが、鋳型の出土は朝鮮半島も含めて初めて。
同遺跡の近くには「奴国の王都」と推定される須玖遺跡群の中核、須玖岡本遺跡がある。今回見つかったのは剣の柄の部分の石製鋳型のの一部(長さ13.2㌢、幅2.2㌢)。黒く変色した部分があり、実際に鋳造した可能性が高いとみられる。また、青銅器を量産できる日本最古の土製鋳型も大量に出土した。同市教委は、奴国の高度な生産技術を示す貴重な発掘成果だとしている。