月別アーカイブ: 2014年12月

高齢者に配慮した収穫作業車 アテックスが刷新

高齢者に配慮した収穫作業車  アテックスが刷新

農業機械メーカーのアテックス(愛媛県松山市)は、農作物の収穫に使う高床作業車を5年ぶりに刷新した。自動走行の最低速度を従来機種の半分程度に抑え、高齢者でも使いやすいようにした。高床作業車はガソリンエンジンで動き、土を盛り上げた畝をまたぎながら進む。両輪の間隔を90㌢~1㍍70㌢の範囲で調節でき、様々な幅の畝に対応できる。農家は高床作業車と一緒に畑を移動しながら、収穫したキャベツや、大根、白菜などを作業車の荷台に載せる。新機種は走行速度を4段階で切り替えることができる。価格は税抜き63万5000円で従来機種より2万5000円高い。年間で300~500台の販売を目指す。

村上農園がオランダ社と発芽野菜の相互ライセンス

村上農園がオランダ社と発芽野菜の相互ライセンス

発芽野菜の生産・販売の村上農園(広島市)は、オランダの野菜専業会社、コッパート・クレス社と相互ライセンス契約を結んだ。コッパート・クレス社は欧米で「マイクロ・ベジタブルズ」と呼ばれる、高級レストランなどで付け合わせに使う野菜をつくっており、村上農園は日本市場に合った商品を国内で生産・販売する。コッパート・クレス社も村上農園の発芽野菜を自国で生産する見込み。両社はそれぞれが保有する特許・商標、生産技術、マーケティングノウハウをライセンス対象として相互に独占的に供与する。

クールジャパン シンガポール日本食街に出資支援

クールジャパン シンガポール日本食街に出資支援

日本文化を海外に発信する官民ファンド、クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)は12月8日、シンガポールの繁華街、オーチャードに多数の日系中小企業が出店する「ジャパンフードタウン事業」に最大7億円出資すると発表した。

日本外食ベンチャー海外展開推進協会(JAOF)や同事業を支援する民間企業とともに、シンガポールに合弁会社を設立。伊勢丹オーチャード店の4階に「ジャパン・フード・タウン(仮称)」を設けて運営する。調理器具や飲料、調味料メーカーなどの「サポーター企業」を募ることで、事業の総投資規模は10億円を見込んでいる。ジャパン・フード・タウンにはJAOFに加盟する会食ベンチャー企業15~20店舗を進出させる日本国内で実績のある中小企業を2015年初頭まで公募し、3月末ごろまでにテナントを決定。同年10月にオープンする予定だ。初年度の売上高30億~40億円を目指す。NNAなどが報じた。

京進が15年1月ミャンマーに合弁で日本語学校開設

京進が15年1月ミャンマーに合弁で日本語学校開設

教育サービスの京進(京都市下京区)は12月8日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで2015年1月、現地法人と提携して日本語学校「京進日本語アカデミー」を設立すると発表した。12月中に現地パートナーのJETCと合弁会社「京進JETC」を設立し、開校に必要な正式手続きを進め、ヤンゴン中心部のレーダン郡区に、15年1月に開設する予定。開校時にまず100人程度の生徒を募集。社会人、大学生、高校生らに対する日本語指導、日系企業への日本語研修派遣、技能実習生の派遣などを行う。

同国における日本語教育は国立大学の日本語学科、私立の小規模学校や個人塾など約60カ所で行われているが、この日本語学校はこれらを大幅に上回る規模になるとみられる。NNAなどが報じた。

雪印メグミルク 北海道の酪農「TACSしべちゃ」支援

雪印メグミルク 北海道の酪農「TACSしべちゃ」支援

雪印メグミルクは子会社の雪印種苗(札幌市厚別区)を通じて北海道の酪農を支援する。雪印種苗と北海道標茶町、標茶町農業協同組合の3者が出資した農業法人「TACSしべちゃ」が同町に大規模モデル農場を2015年4月にオープンする。モデル農場の牧草地面積は約200㌶。乳牛の飼育頭数は約300頭と北海道の一般農場の3倍以上。出荷乳量は年間で約2400㌧を見込む。「TACSしべちゃ」は、農林水産省の「強い農業づくり交付金」の支援も受けている。資本金は9500万円で雪印種苗の出資比率は38.95%。

近畿の11月企業倒産 件数・負債とも過去20年で最少

近畿の11月企業倒産 件数・負債とも過去20年で最少

東京商工リサーチによると、近畿2府4県で11月に倒産した企業(負債額1000万円以上)の件数が、前年同月比11.7%減の189件で、負債額は同27.9%減の231億円だった。10月に続いて件数、負債とも過去20年で最少だった。ただ、今後については急激な円安が続いていることで、中小企業の収益を圧迫しており、倒産は全国的に増える可能性が高い-と厳しい見方をしている。

南ジャカルタで年末「ラグラグパーティ2014」

南ジャカルタで年末「ラグラグパーティ2014」

混声合唱団「ラグラグ会」は12月6日、南ジャカルタのヤマハミュージックセンターで年末コンサート「ラグラグパーティ2014」を開いた。会は司会の吉田隆さんの日本語とインドネシア語を織り交ぜた軽妙な進行のもと、インドネシアの愛国歌はじめ群島の津々浦々の民謡も取り入れられた様々な歌が、感傷的に、あるいはロマンティックに歌い上げられ、年末コンサートを盛り上げた。

ラグラグ会は各地に支部・OB会があり、今回も東京から齋藤有紀雄さん、大阪から下出澄夫さん、青森・弘前から和氣太司さん、南スラウェシ州マカッサルから、この『Weekly Indonesia』に定期的に寄稿してもらっている竹内清ロビーさんらが訪れた。

マイファーム 東京・名古屋にも直営青果店開設

マイファーム  東京・名古屋にも直営青果店開設

農業ベンチャーのマイファーム(京都市)は、運営する農業スクール出身の生産者が栽培した農作物を売る青果店「マイファーマー」を多店舗化する。京都市に続き、東京都内と名古屋市にも直営店を開設した。同社は耕作放棄地を活用した農業再生を目指しており、自前で販路を確保してスクール出身者を支援する。

今回新たに、東京世田谷区と名古屋市中区に「マイファーマー」を開設した。店舗面積はいずれも約30平方㍍。無農薬栽培の野菜や果物のほか、自社製造のトマトジュースなど加工食品も販売する。野菜などは重量に応じて価格を決める量り売りを中心として、スーパーなどに比べて1割ほど安くするという。京都市内の1号店を含めて3店合計で年1億円の売り上げを目指す。

農水省が農地バンクの利用率を順位付け

農水省が農地バンクの利用率を順位付け

農林水産省は、点在する農地を集約して大規模な経営者に貸し出す「農地バンク(農地中間管理機構)」について、都道府県ごとに利用率を計算し、順位付けする方針だ。農地バンクは2015年3月までに15万㌶を集める計画を建てているが、8月末時点の実績は552㌶とわずか1%にも満たない。2015年半ばまでに都道府県ごとに「格付け」し、低調な利用を後押しする。同省は今春、農地バンクを都道府県ごとに設立。安倍政権は耕作放棄地の活用や企業の参入を促す農業改革の目玉の事業と位置付けている。15年度には500億円以上の国家予算を投じる計画だ。

北越銀行が「6次産業化応援」農業ファンド

北越銀行が「6次産業化応援」農業ファンド

北越銀行が農業ファンド「ほくえつ6次産業化応援ファンド」を設立した。同行と北越リース、官民ファンドの農林漁業成長産業化支援機構が総額5億円を出資する。農産物の生産から化工、販売まで手掛ける6次産業化の取り組む事業者に出資する。農業法人の設立にかかる資金を提供したり、販路開拓などのビジネス提携を手助けしたりする。創業時の事業計画の策定支援なども実施する予定だ。