月別アーカイブ: 2014年12月

円安の進行受け、関西企業の景況感が急降下

円安の進行受け、関西企業の景況感が急降下

関西経済連合会と大阪商工会議所が12月12日発表した経営・経済動向調査によると、10~12月期の関西企業による国内景気の見方を示す景況判断指数はプラス6.4となった。前期(7~9月期)のプラス17.1から低下し、前回調査時の10~12月期予想値プラス27.4を大幅に下回った。円安進行に伴う原材料高などの影響を受けた。先行きの予想値は、2015年の1~3月期がプラス4.5、4~6月期がプラス14.2。関経連は「輸出拡大や外国人観光客増加など円安のメリットは出ており、全体の景気は堅調だと分析している。調査は11月17~12月3日、関経連と大商の会員企業計1717社を対象に実施。有効回答は471社。

原材料高で15年から値上げ 日清フーズ、ハウス食品

原材料高で15年から値上げ 日清フーズ、ハウス食品

日清フーズ、ハウス食品などが12月12日、15年3、4月からの製品値上げを発表した。日清フーズは天ぷらやお好み焼きに使う粉のミックス、パスタソース、冷凍食品の計243品を15年3月1日の出荷分から値上げする。値上げ幅は1~20%程度で、家庭用が103品、業務用が140品。ハウス食品はカレーソースなど業務用151品、ルー、フレーク、レトルト製品などが対象で、4月1日出荷分から。値上げ幅は4~26%程度。いずれも原材料高や円安の影響を受けた食品としている。

藤原宮の東方官衙地区で発見の建物跡は楼閣・大型倉庫

藤原宮の東方官衙地区で発見の建物跡は楼閣・大型倉庫

奈良文化財研究所は12月11日、奈良県橿原市の藤原宮(694~710年)跡で大極殿の東側にあった官庁街「東方官衙(かんが)地区」で2年前に一部が見つかった礎石を据えた建物の跡について「全容が判明し、柱の配置から楼閣や大型倉庫などだったとみられる」と発表した。礎石建物は寺院など格式の高い施設に用いられた構造。藤原宮では大極殿などの中枢施設や門のほかはなかったという。

発掘の結果、規模が南北約8㍍、東西約11㍍と分かった。その西に南北約7㍍、東西約12㍍以上の大型の掘っ立て柱の建物跡も新たに発見。2棟とも大極殿の真東に位置し、中心軸が大極殿とほぼ一致しており、藤原宮の造営当初から計画的に配置されたとみている。平城宮、平安宮には類例がなく特殊な性格を持つ建物だったとみられる。

9000年前超前の人骨 沖縄の洞穴遺跡から出土

9000年超前の人骨 沖縄の洞穴遺跡から出土

沖縄県立博物館・美術館(那覇市)は12月11日、同県南城市のサキタリ洞遺跡で、9000年前より古い地層から頭や上半身の大部分が残る人骨が見つかったと発表した。人骨を覆うように複数の石が合ったことなどから、博物館は洞穴を墓として埋葬された可能性があるとしている。国内では愛媛県久万高原町の上黒岩岩遺跡など縄文時代早期の9000~8000年前の埋葬人骨が見つかっている。今回の人骨が埋葬と確認されれば国内最古級になる可能性がある。見つかった人骨は後期旧石器時代(3万5000~1万数千年前)の可能性もあるという。成人とみられ、仰向けの姿で頭や両手、胴体といった上半身の大部分が残っており、直径30㌢大の石が4個、頭や胸、腹などの上で見つかった。

青色LEDなどで幻想的な大阪城イルミネーション

青色LEDなどで幻想的な大阪城イルミネーション

大阪城天守閣に立体映像を投影し、西の丸庭園一帯を青色LED(発光ダイオード)のイルミネーションなどで彩る「大阪城3Dマッピング スーパーイルミネーション」(大阪観光局、ハウステンボス主催)が12月11日、開幕に先立ち報道関係者らに公開された。12台の特殊な映写機で建物の形状に合わせて映し出す「プロジェクションマッピング」の技術を使用。豊臣秀吉などが登場する歴史物語が、幻想的な映像で披露された。13日から15年3月1日まで。午後5時半~同10時半。入場料は一般1700円(土、日、祝日などの特定日は2100円)。

JTB西日本が心斎橋に訪日外国人客専用案内所を開設

JTB西日本が心斎橋に訪日外国人客専用案内所を開設

JTB西日本は12月10日、大阪・心斎橋に訪日外国人向けの観光案内所「関西ツーリストインフォメーションセンター」を開設した。関西を中心に日本の観光地や交通案内の情報を紹介するほか、旅行商品の販売や手荷物の配送などのサービスも提供する。英語や中国語を話せるスタッフをそろえ、タブレット(多機能端末)を使って通訳対応もできるようにした。

関西経済 5年ぶりにマイナス成長 日本総研が14年度予測

関西経済5年ぶりマイナス成長 日本総研が14年度予測

日本総合研究所は12月10日、関西の2014年度の実質経済成長率をマイナス0.4%とする予測を発表した。前回7月予測の0.9%から1.3ポイントの下方修正で、09年度以来5年ぶりのマイナス成長見通しとなる。消費増税に伴う需要低迷などが要因だが、全国予測のマイナス0.7ポイントを0.3ポイント上回った。

高級品が好調な百貨店などの個人消費や、建設業などの設備投資が全国より活発と分析。一方、雇用者数や実質的な雇用者報酬は全国水準よりも低いとした。15年度見通しは1.2%、16年度は1.1%とプラスに転じるとしたが、全国に比べ、それぞれ0.3ポイント下回る成長率を予想している。

近畿の10~12月期下降も景況感は2期連続プラス

近畿の10~12月期下降も景況感は2期連続プラス 

近畿財務局が12月10日発表した近畿2府4県の10~12月期の法人企業景気予測調査によると、全産業の景況判断指数(BSI)はプラス0.4となり、2期連続のプラスだった。ただ、円安による原材料価格の上昇が響き、前回(7~9月期)のプラス0.9からは悪化した。製造業は横ばいのプラス4.7だった。中国向けのスマートフォンや自動車の関連部品が伸びた「電機機械」や、欧米向けの建材用樹脂を扱う「化学」は好調だったが、原材料価格の上昇で「食料品」や「鉄鋼」が振るわなかった。

非製造業はマイナス2.3で、前回から0.8ポイント悪化。外国人旅行客の増加が貢献して「宿泊・飲食サービス」はプラスだったが、「建設」「不動産」がマイナスだった。全産業の2015年1~3月期のBSIはマイナス3.0と見込んだ

青臭さない大豆の新品種「こがねさやか」育成 農研機構

青臭さない大豆の新品種「こがねさやか」育成 農研機構

農研機構近畿中国四国農業研究センターは、豆腐屋投入、しょうゆ、みそなど多様な加工製品の原料に適した大豆新品種「こがねさやか」を育成した。種子中の酵素リポキンゲナーゼを品種改良によって欠失させたのが特徴で、通常の豆腐や豆乳にしたときの気になる青臭さのない、おいしい商品を製造できる。中粒でたんぱく質の含有率も高いため、しょうゆの原料にも向く。2015年から兵庫県たつの市と近郊で、地場産のしょうゆ原料として、従来品種の「タマホマレ」に替えて栽培される予定。

 

「第7回上方落語台本大賞」に兵庫県西宮市の中井さん

「第7回上方落語台本大賞」に兵庫県西宮市の中井さん

上方落語協会(桂文枝会長)が公募する「第7回上方落語台本大賞」の入選作品が12月9日、大阪市内で発表された。大賞(賞金10万円)に兵庫県西宮市のフリーライター、中井隆史さん(51)さんのメルヘン落語「人魚の贈りもの」が選ばれた。このほか、優秀賞1点、佳作3点が選ばれた。表彰式と入選作品の発表落語会は、2015年2月2日、天満天神繁昌亭で行われる。