養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチの卸価格が一段と上昇する可能性が出てきた。エサの原料となる魚粉に加工するカタクチイワシ(アンチョビー)の漁獲高が主産地のペルーで減っているためだ。エサ代は養殖費用の3分の2を占めるといわれ、コスト増は即、養殖業者に打撃となる。各大手飼料メーカーはエサの低魚粉化に取り組み、業者への支援対策に乗り出している。
養殖ハマチ全体の卸価格は足元で高止まりしている。東京・築地市場では、処理の仕方によって変わるが、高いもので1㌔1300円程度と前年同期に比べ1割程度高い。魚粉価格の高騰が主な原因だ。一方、長崎県や高知県産が主流の天然ものの価格は現在1㌔500円前後が中心で、前年同期と同水準だ。養殖ハマチは濃厚な味わいからすしネタで人気の一角を占める。都内のスーパーでは鹿児島の養殖ものが天然ものの約2倍の100グラム500円程度で販売されている。