トビウオの卸価格 豊漁続きで4割安
トビウオの卸価格が下落している。東京・築地市場では1㌔70円前後が中心で前年同期に比べ4割安い。主産地の九州で最盛期を迎えたトビウオ漁。漁業関係者によると、今年は他の魚漁獲する際にもトビウオが多く水揚げされるという。気温の高い日が続いていることも影響しているようだ。
築地市場では1日の入荷量が長崎や鹿児島産を中心に前年同期比で2倍を超す日がある。こうした状況を反映、都内の鮮魚店では1匹100円を下回る価格で販売されている。例年より1~2割安い。
国産干しシイタケ品薄 平均8割高 天候不順影響
国産干しシイタケが品薄になっている。価格にも影響が出始めており、全農椎茸事務所(埼玉県久喜市)が同市で5月27日に実施した入札会では平均価格が前年同時期より8割高い1㌔4554円となった。東日本大震災の影響で産地の生産が縮小しているところに、春先の天候不順が重なり、品薄感が目立った。
JA全農の発表によると、2015年の春に発生するシイタケは14年春に比べて生産量が3割以上減った。西日本を中心に3~4月に雨が多かったことが響いた。雨が多いとシイタケが色落ちしやすくなり、品質も落ちる。乾燥に時間がかかるため、燃料などもかさむ。天候不順の悪影響が出ている。
富士通の農業クラウド 長野県で実証事業に採用
富士通は5月26日、水田農業の経営改善を目指す長野県の実証事業に、農業向けクラウドサービスが採用されたと発表した。長野県は、県内の農業法人を対象に、2018年3月までの3年間の実証事業を行う農作業や収穫に関する計画と実績を集計し、分析できるクラウドサービス「Akisai(あきさい)」を採用した。
佐久市、上田市、飯山市などの農業法人7社をモデル経営体として選定。モデル経営体における農作業や天候などの実証データを蓄積し、生産コストや労務状況を可視化する。長野県とモデル経営体、富士通で編成するプロジェクトチームが経営改善に取り組む。実証事業の初年度予算は600万円。