6月は17カ月連続のマイナスで23.4%減に マクド売上高
日本マクドナルドホールディングスの6月の売上高は、前年同月と比べ既存店ベースで23.4%減となり、17カ月連続のマイナスだった。客数も10.4%減と26カ月連続のマイナスとなったが、5月よりも3.8㌽改善しており、一定程度の歯止めがかかったとみられる。
日本ウイスキー 本場・欧州で人気 14年輸出額5割増
ウイスキーの本場・欧州で、日本産ウイスキーの人気が高まっている。海外の著名なウイスキーコンテストで常に上位を占める品質の高さが話題を呼び、2014年の輸出額は前年より約5割も伸びた。日本の酒造大手は海外への販売攻勢を強めている。
世界的に権威のあるウイスキーのガイド本「ジム・マレー ウイスキー・バイブル」(2015年版)は、一つの蒸留所の原酒だけを使ったサントリーのシングルモルト「山崎シェリーカスク2013」に最高の評価を与えている。本場スコットランドを抑え、同ガイド本で日本産ウイスキーがトップに立つのは初めてだ。
日本産ウイスキーが世界で注目されるようになったのは2000年代に入ってから。英国の専門誌「ウイスキーマガジン」が01年に初開催したコンテストで、ニッカの「シングルカスク余市10年」が総合1位を獲得。03年にはサントリーの「山崎12年」が「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で金賞に輝いた。以来、両ブランドは主要なコンテストで常に上位を守り続けている。
評価に比例してウイスキーの輸出額も右肩上がりだ。04年には10億円に満たなかったが、14年は前年比47%増の58億円に達し、この10年で約6倍になった。サントリー、ニッカとも海外戦略は今後も強化する方針で、15年の輸出量は前年比1割以上増やす計画だ。
国内最古の埋め立て港か 琵琶湖北端 塩津港遺跡
滋賀県文化財保護協会は7月9日、琵琶湖北端にある塩津港遺跡(滋賀県長浜市)が、12世紀の「埋め立て港」と確認したと発表した。当時の港の多くは、自然の地形を利用しており、埋め立て港としては希少で国内最古とみられる。
塩津港は北陸の物資を京都に運ぶ中継地として栄え、万葉集にも詠まれている。これまで平安時代の神社跡などが見つかっていたが、港の具体的な様子などは不明だった。
今回、船が着岸するための「コ」の字形の垂直護岸(高さ1㍍、全長20㍍)、桟橋(幅1.2㍍、取り付け部分60㌢)、水路(幅2㍍、長さ3㍍)などを確認。湖だった場所を1.5㍍かさ上げし、埋め立てで湖岸が27㍍以上せり出していた。工事は12世紀前半に始まったらしく、約60年間で7回以上の改良工事を確認した。
当時は最新鋭だった板造りの船で使われた長さ約15㌢の船くぎ、高価だった鉄製の鍋や五徳、石製すずりや物差しなども見つかり、当時の仕事の様子や港の繁栄ぶりがうかがわれるという。港は水位上昇で14世紀末ごろに水没した後、約2㌔北に造成し直したとみられる。同協会では「当時の物流、土木工学史を知るうえで重要な遺跡だ」としている。
東大寺 東塔復元視野に発掘調査 七重塔蘇るか
奈良・東大寺は7月7日、中世の戦火や落雷で失われた東塔跡(国史跡)の発掘調査を7月から始めると発表した。2年後に西塔跡(同)でも調査に着手。将来的には、近くに建物などがない東塔の復元も視野に入れたいという。
東西両塔は奈良時代、大仏殿の東南と南西にそれぞれ建てられた。七重塔で、高さは70㍍とも100㍍とも伝えられる。西塔は934年に落雷で失われた。東塔は1180年に平重衡(しげひら)による兵火で焼失し、その後再建されたが、1362年に落雷で再び焼け落ち、現在基礎部分だけが残っている。
発掘調査は7月中旬ごろから東塔跡で始め、西塔跡は2017年に開始。2021年から東塔の基壇整備に入りたいとしている。