大和川に天然アユ数万匹遡上 大阪市立大が調査

大和川に天然アユ数万匹遡上 大阪市立大が調査

大和川下流に天然アユが数万匹遡上していることが、大阪市立大などの研究で初めて分かった。平衡バランスを保つ耳石という骨に含まれるストロンチウムの量が、海で育つ天然個体と淡水で育つ期間が長い養殖個体で異なる点に着目して調査し、推計した。
大和川は奈良県北部から大阪府を流れ、大阪湾に注ぐ全長68㌔の1級河川。高度成長期に生活排水などで水質が悪化。大和川のアユは60年代後半から姿を消していたが、浄化施設の設置や下水道整備などの取り組みの結果、2000年代に再び姿が見られるようになった。稚魚も確認されていたが、流域ではアユの放流も行われており、天然アユの生息実態は不明だった。