月別アーカイブ: 2015年10月

金本氏 阪神監督に決定 球団要請を受諾

金本氏 阪神監督に決定 球団要請を受諾

プロ野球の阪神は10月17日、次期監督に就任を要請していたOBで野球評論家の金本知憲氏(47)から受諾の連絡があったと発表した。契約期間などは、19日以降の記者会見で明らかにされる見通し。
阪神は今季、セ・リーグで優勝争いを演じたが、シーズン最終盤に失速。3年ぶりに負け越しての3位に終わった。優勝の可能性が消えた直後の9月30日には就任4年目だった和田豊・前監督(53)の退任を発表。この直後から球団は、金本氏に絞り就任要請していた。

「稲むらの火祭り」町民ら700人が防災意識新たに

「稲むらの火祭り」町民ら700人が防災意識新たに

江戸時代の安政南海地震(1854年)で、田に積まれた稲わらに火を放って、村人を高台に避難させ津波から命を救った浜口梧陵の史実を再現する「稲むらの火祭り」が10月17日、和歌山県広川町であった。参加した町民ら約700人は、浜口梧陵が遺した、かけがえのない教訓に、防災への意識を新たにした。
午後6時ごろ、たいまつを持った行列が町役場を出発。高台にある神社まで、当時の避難路約2㌔を練り歩いた。そして史実通り、稲わらに火が放たれると一気に燃え上がった。

大阪・難波宮跡公園で移動舞台で開放的な野外文楽

大阪・難波宮跡公園で移動舞台で開放的な野外文楽

人形浄瑠璃文楽の魅力を広くPRしようと移動舞台で各地を回る「にっぽん文楽」が10月17日、大阪市中央区の難波宮跡公園で始まった。日本財団によるプロジェクトで、総ヒノキ造りの組み立て式舞台を設置。今年3月に東京・六本木で初公演を行い、今回初めて文楽の本拠地、大阪で開催となった。開放的な野外で飲食も同時に楽しめるのが特徴。
演目は道頓堀川開削400年を祝う「二人三番叟(さんばそう)」と「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)奥庭狐火の段」。おにぎりやカップ酒を手にする観客もいて、ビルを背景にちょっと変わったロケーションでの古典芸能を楽しんでいた。20日まで。1日2回公演、2000円(全席自由)。同プロジェクトは2020年の東京五輪まで全国を回る予定。

野菜と魚 関税完全撤廃へTTP発効後16年目までに

野菜と魚 関税完全撤廃へTTP発効後16年目までに

環太平洋経済連携協定(TTP)で、野菜や魚はすべての関税が16年目までに撤廃されることが分かった。撤廃品目数は、農林水産物834品目の約半数に達する見通しで、日本政府が「聖域」として交渉してきたコメ、牛・豚肉、乳製品、麦、砂糖の重要5項目以外は、ほとんどの関税が即時撤廃か数年間で段階的に撤廃される。
TTP交渉は元々、すべての品目の関税撤廃が原則とされてきた。このため、野菜ではホウレンソウやレタス、アスパラガス、ブロッコリー、キャベツなどにかかっている3%の関税がTTPの発効後すぐになくなる。タマネギは原則8.5%の関税が6年目に撤廃される。果物ではパイナップル缶詰などの一部の加工品を除いて、オレンジやサクランボなどの関税が段階的に下がり最終的にゼロになる。

関空 上期旅客1198万人で過去最高 アジア路線拡充奏功

関空 上期旅客1198万人で過去最高 アジア路線拡充奏功

新関西国際空港会社が10月16日発表した2015年度上半期(4~9月)の運営概況(速報値)によると、関西国際空港の旅客数は前年同期比23%増の1198万人となり、半期として過去最高となった。
訪日観光客の増加を受け、中国などアジア路線の拡充が進んだことが貢献した。これまでの最高は2001年度上半期の1057万人だった。
国際線の旅客数は28%増の839万人。うち外国人が65%増の523万人と全体を押し上げた。日本人は6%減の298万人。国内線は12%増の359万人。
大阪(伊丹)空港の旅客数は1%減の735万人だった。
同時に発表した9月の旅客数は関西国際空港が前年同月比21%増の202万人で、9月としては最高だった。大阪空港は1%減の127万人だった。

ファミマ 中食工場にロボット導入へ 人手不足に対応

ファミマ 中食工場にロボット導入へ 人手不足に対応

ファミリーマートは、中食工場の生産ラインでロボットの導入を推進する。中食工場の製造を委託している全国約60カ所では、工場のパートやアルバイトなどの従業員数は平均で約600人だが、ロボット導入で3年後に同480人規模で運営できるようにする。今後も続く人手不足に対応する。おむすびの製造工程ではすでに自動化を進めているが、この取り組みを調理パンなどの製造工程にも拡大する。

石清水八幡宮 国宝に 網走監獄を重要文化財に

石清水八幡宮 国宝に 網走監獄を重要文化財に

文化審議会は10月16日、石清水八幡宮本社(京都府八幡市)を国宝に、旧網走監獄(北海道網走市)など8件を重要文化財に指定するよう馳浩文部科学相に答申した。近く答申通り指定され、建造物の国宝・重要文化財は2445件になる。
石清水八幡宮は平安時代の860年に創建。現在の本社社殿群は、江戸幕府が1634年に建て替えた。文化庁では、古代の荘厳な形式と近世らしい装飾を兼ね備えた完成度の高い建築で、広く浸透した八幡信仰の象徴としても深い文化史的意義がある-としている。
旧網走監獄は刑の重い服役囚を収容した刑務所で、現在に残る建物は明治45(1912)年に再建された。明治期の木造監獄の数少ない保存例、博物館として公開されている。刑務所の建物が重要文化財になるのは初。
このほか文化審議会は、国宝「龍光院書院」(京都市)の指定範囲の追加や、諏訪大社上社本宮(長野県諏訪市)の建物10棟を重要文化財にに追加することも求めた。

官営の製塩施設か 貝塚に炉跡や土器片 宮城県で出土

官営の製塩施設か 貝塚に炉跡や土器片 宮城県で出土

宮城県東松山市教育委員会は10月15日、同市の江ノ浜貝塚で9世紀(平安時代初期)の大規模な製塩炉跡や多量の製塩土器片が見つかったと発表した。
同県多賀城市にあった陸奥国府多賀城との関わりを示す遺物も出土し、官営施設だった可能性が高いという。貝塚は松島湾の入り江に面した砂丘にあり東日本大震災で壊れた防潮堤の復旧工事に伴い、5月から発掘調査していた。
奥松島縄文村歴史資料館によると、砂丘の斜面に沿った幅約10㍍の範囲で、石を組むなどした6基の製塩炉跡を確認した。

「大・大阪の創生」公約 栗原氏が原案 大阪府知事選

「大・大阪の創生」公約 栗原氏が原案 大阪府知事選

大阪府知事選に出馬する自民党の栗原貞子府議(53)の公約原案が判明した。「大・大阪の創生」を柱に据え、経済成長を最重視。実現に向けた方策として「新幹線ネットワーク構想」や「関西国際空港、阪神港の機能強化」など挙げている。再選出馬する松井一郎知事が掲げる「大阪都構想」は大阪市解体を前提とするのに対し、栗原氏は大阪市を経済成長の核にすることも盛り込んだ。来週にも発表する。

和牛子牛の9月取引価格2割高 過去最高値更新

和牛子牛の9月取引価格2割高 過去最高値更新

和牛の子牛価格が過去最高値を更新した。JAグループによると、9月の取引価格は1頭(雌雄の全国平均)68万円で前年同期に比べ2割高い。繁殖農家の高齢化などを背景に出荷量が減少。子牛を買って育てる農家の採算は悪化している。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で安価な輸入牛肉が流入する可能性もあり、国内外の両面で経営環境が厳しくなっている。
全国の子牛取引市場の9月の上場頭数は2万6000頭で前年同月比4%減少している。子牛を市場で買ってきて成牛まで育てる肥育農家は、牛肉の出荷価格にコスト圧迫分を転嫁しきれず採算が悪化している。畜産の盛んな宮崎でさえ、9月から肥育農家が赤字に転落したとの試算もある。