月別アーカイブ: 2016年4月

シャープ 17年春の新卒採用約2倍の290人を計画

シャープ 17年春の新卒採用約2倍の290人を計画

経営再建中のシャープは4月11日、2017年春の新卒採用数を2016年春の実績(151人)の2倍弱の290人とする計画を発表した。内訳は大卒200人(16年121人)、高卒90人(同30人)。
シャープは2015年に3200人以上の希望退職を断行、若手の自主退職も相次いでいる。こうした状況を受け、事業を推進する各カンパニーから聞き取りを行ったところ、人員増を求める声が高まっていたという。この採用計画は、親会社となることが決まった台湾の鴻海精密工業に報告し、11日発表した。

日本初の兵糧パン再現 江川英龍家の秘蔵資料公開

日本初の兵糧パン再現 江川英龍家の秘蔵資料公開

伊豆の国市韮山の江川英龍邸を管理する公益財団法人江川文庫は4月9日、「江川邸パンフェスタ」を開いた。日本で初めて兵糧パンを焼いたことから「パン祖」と呼ばれる江川英龍(坦庵)にちなんだ催しで、2015年に続き2回目。
江川家に残るレシピに基づき英龍が焼いたパンを再現したほか、秘蔵資料の特別公開や特産市などを行った。パンの再現には、三島市芝本町の石渡食品が協力した。
当時のレシピは小麦粉と塩、水、酒種を使用。今回は食べやすくするため、多少のイースト菌を加えた。土間の大かまどに火を入れ、レシピに習って鉄鍋を焼いた。本来は携帯食として1年ほど保存できるように、水分を飛ばしてカリカリに仕上げたという。
パンはキリスト教徒ともに日本に伝わったが、徳川幕府が禁止した。それを進取の精神に富み合理的な考え方の持ち主でもあった英龍は、工夫して伝来したもののレシピを変えてパンを焼きあげ、砲術を学ぶために全国各地から江川塾に集まった塾生を通じて全国に広めたのだ。

大阪・船場の「花外楼」五代ゆかりの地として人気

大阪・船場の「花外楼」五代ゆかりの地として人気

大阪・船場の日本料理店「花外楼(かがいろう)」(大阪市中央区)が4月10日、改築から1周年を迎えた。改築、営業再開後は学者や専門家など識者を招き昼食付きイベントを開催。加えて、4月2日に終了したNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」ゆかりの場所として、訪れる人が多い。
同店は3月に話題となった五代友厚(薩摩藩出身で大阪商工会議所初代会頭)をテーマとしたことから、最大60人の定員を上回る申し込みがあったという。五代の出身地、鹿児島からも団体の来店があった。また今年に入って同ドラマで五代を演じ、大きな話題となり、一躍”時の人”となったディーン・フジオカさんも雑誌の取材を兼ねて来店している。
花外楼は1830(天保元)年、料理旅館「加賀伊」として創業。1875(明治8)年には大久保利通、木戸孝允らによる「大阪会議」がここで行われた。その成功を喜んだ木戸が「花外楼」と名付け、改名を提案したという。店内にはいまも木戸の直筆が残っている。

あべのキューズモールに「ディズニーストア」

あべのキューズモールに「ディズニーストア」

あべのキューズモール(大阪市阿倍野区)1階に4月27日、「ディズニーストアあべのキューズモール店」がオープンする。メインターゲットは大人の女性で、都会の公園のような落ち着いた雰囲気で、大人の女性がゆっくりとショッピングできるよう演出したという。
オープン当日は、同店限定の積み上げて楽しむぬいぐるみ「TSUM TSUM(ツムツム)あべのキューズモール店限定セット」を数量限定販売する。このほか、5月4日の「スター・ウォーズの日」に合わせ、全国のディズニーショップで発売する商品の一部を先行販売する。
4月26日にグランドオープン5周年を迎える「あべのキューズモール」では3月上旬から7月下旬まで、100店舗(新規48店、移転・改装52店)の大規模リニューアルを行う。

顕如の書状2通修復 一向一揆の一級資料 石川・林西寺

顕如の書状2通修復 一向一揆の一級資料 石川・林西寺

石川県白山市白峰の林西寺は、16世紀後半、浄土真宗本願寺の11代法主・顕如(けんにょ)が鳥越城主の鈴木出羽守(でわのかみ)に宛てた書状2通(同寺所有)を修復した。
この書状は、一向一揆に対する織田信長軍の弾圧に、勇猛に戦った白山山麓の一揆衆への感謝などを記したもので、県史を語るうえで重要な史料とされる。しかし、傷みが進んでいたため、ここ10年以上公開されていなかった。4月16日から寄託先の石川県立歴史博物館で展示される。
2通の書状「顕如上人書翰(しょかん)二双」は、鈴木出羽守の子にあたる林西寺6代目住職釈幸信(しゃくこうしん)が、同寺へ養子に入る際に持参したと伝わっている。
1578(天生6)年4月12日付の書状は、鈴木出羽守が率いる山麓の山内衆(やまのうちしゅう)の活躍を称え激励する内容で、1580(同8)年4月1日付の書状は、織田信長との講和を伝えている。
石川県文化財修復保存協会は、横折れ対策として太い芯を採用し、風合いを損ねないため、、本紙部分に薄美濃紙、台紙部分に美濃紙を使って展示に耐えられるよう修復した。

パナソニック テレビ事業8年ぶり黒字へ 4Kの好調で

パナソニック テレビ事業8年ぶり黒字へ 4Kの好調で

営業赤字が続いていたパナソニックのテレビ事業が2016年3月期に黒字に転じる見通しとなった。収益力が高い大画面4Kテレビが日本はじめ欧州で好調なためで、営業赤字からの脱却は8年ぶり。
今後はオリンピックなどを控え、大きな買い替え需要も見込まれ、テレビ市場は4K化が進み、成長が期待できるとしている。

大阪府が「民泊」認定第1号 滞在7日条件で普及難

大阪府が「民泊」認定第1号 滞在7日条件で普及難

大阪府は4月8日、マンションの空き部屋などに旅行者を宿泊させることができる、いわゆる「民泊」が可能な物件を初めて認定したと発表した。
大阪府が民泊第1号として認めたのは、東京で民泊を展開する事業者が申請した大東市の物件。この事業者は1Kタイプの部屋に3人から4人を宿泊させることを想定している。4月11日から運営を始める予定。
訪日外国人旅行者の増加に伴い、宿泊施設不足が深刻化する大阪府は、国の特区制度を活用した民泊事業の普及に期待しているが、旅行者が7日間以上滞在することが条件となっているため、現時点では申請は1件にとどまっている。
松井一郎知事は、滞在期間が3日でも民泊ができるよう国に求めていきたいとしている。

大阪・ミナミの新歌舞伎座跡地に19年10月ホテル開業

大阪・ミナミの新歌舞伎座跡地に19年10月ホテル開業

大阪・ミナミの新歌舞伎座跡地(大阪市中央区)に、冠婚葬祭大手のベルコが初めて手掛ける都市型ホテル「ホテルロイヤルクラシック大阪」(仮称)を2019年10月開業することが発表された。
このホテルの設計は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの主会場となる新国立競技場のデザインを手掛けた建築家・隈研吾(くまけんご)氏。
新歌舞伎座は老朽化などのため2009年6月に閉館され、2010年に大阪・上本町の近鉄劇場跡地「上本町YFURA」の6階に場所を移し、2代目「新歌舞伎座」をオープンしている。だが、ミナミの跡地は工事用パネルで覆われたままで、近隣の住人らからもその動向が注目されていた。

天下三名槍「御手杵の槍」旧前橋藩主の末裔が復元

天下三名槍「御手杵の槍」旧前橋藩主の末裔が復元

旧前橋藩主の松平大和守家(やまとのかみけ)が代々継承し、東京大空襲で焼失した「御手杵(おてぎね)の槍(やり)」を、17代目の現当主、松平直泰さん(71)が復元した。先祖の徳川家康が逝去して400年の命日にあたる4月17日に前橋東照宮に奉納される。
御手杵の槍は、福岡藩主の黒田家伝来の「日本号」(福岡市博物館所蔵)、戦国武将の本多忠勝が愛用した「蜻蛉切(とんぼきり)」とともに、日本三名槍(そう)として称えられた名高いやりのレプリカは、東照宮で常設展示される。
戦国時代につくられた槍で、手杵の形をした鞘(さや)が名前の由来。刃渡り約140㌢で、柄を含めた全長は約380㌢。同家は参勤交代の際に、馬印として先頭に配置した。近年の刀剣ブームを受けて、松平さんは17日に行われる家康の400回忌、「薨去(こうきょ)400年祭」に合わせて家宝を私費で復元したもの。

天王寺区が幸村ゆかりの名所・旧跡巡るルートを設定

天王寺区が幸村ゆかりの名所・旧跡巡るルートを設定

大阪市天王寺区は3月、「大坂の陣」の舞台となった同区の魅力を知ってもらおうと戦国武将、真田幸村(信繁)ゆかりの名所・旧跡など11カ所を巡る「真田幸村めぐルート」を設定し、ロードサインも23カ所に設置した。
同区は2014年度と2015年度、大坂の陣(1614~1615年)から400年を迎えたことを記念し、同区で戦死した幸村をテーマにしたイベント「天王寺 真田幸村博」を実施したほか、真田丸の復元ジオラマの制作、真田丸跡といわれる大阪明星学園に「真田丸顕彰碑」を建立した。これにより、今年はNHK大河ドラマで「真田丸」が放映されていることもあり、現在も幸村ゆかりの地を訪れる観光客は多い。
真田山エリアと天王寺エリアに分けたゆかりの地は戦場となった茶臼山、幸村の最期の地と伝えられる安居神社、真田の抜け穴跡が残る三光神社など11カ所を選定した。各所にこれらの地を取り上げた、大型の案内サインを設置したほか、街歩きに便利な「真田幸村めぐルートマップ」も制作している。