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剣術修行時代の龍馬の婚約者「千葉さな」改葬

剣術修行時代の龍馬の婚約者「千葉さな」改葬

幕末、江戸に出た坂本龍馬が剣術修行に通った千葉道場(道場主・千葉定吉)の娘で、当時彼の婚約者とされながら、結ばれることのなかった千葉さな(佐那)の墓が、今年で没後120年を迎えるのを機に、千葉家ゆかりの東京都練馬区の仁寿院へ改葬されることになった。
さなは戦後に千葉県松戸市にある東京都立八柱霊園の無縁塚へ合葬されていた。今回さなの妹、はまの子孫が無縁塚の土を譲り受け、命日の10月15日に法要を営む。
龍馬と結ばれなかったさなは明治維新後、横浜で元鳥取藩士と結婚したが、まもなく離縁。東京・千住へ移り住んで、1896年に58歳で亡くなったとされている。
北辰一刀流を創始した剣豪、千葉周作は父・定吉の兄で、さなにとっては伯父にあたる。

唐招提寺と凸版印刷が鑑真和上「東征伝絵巻」複製制作

唐招提寺と凸版印刷が鑑真和上「東征伝絵巻」複製制作

奈良市の唐招提寺と凸版印刷、トッパン・フォームズは、奈良時代に中国・唐から来日し、当時の世界先進の様々な文化を伝えるとともに、同寺を開いた名僧、鑑真和上の半生を描いた「東征伝絵巻」(重要文化財)の複製を制作した。
東征伝絵巻は全5巻で、鎌倉時代に鎌倉・極楽寺の僧、忍性が描かせ、唐招提寺に奉納した。唐から5度にわたる渡海失敗を乗り越えて来日し、戒律を伝えた和上の功績を伝える貴重な絵巻として知られている。
凸版印刷が開発した文化財専用の大型オルソスキャナーを使って高精細アーカイブデータを活用し、絵巻を正確に再現。またトッパン・フォームズが福井県越前市の越前和紙メーカーと共同開発した、絵巻に適した和紙を使って最長20㍍の絵巻を、継ぎ目なく再現している。

『鳥獣戯画』モチーフに戦国武将を動物化 TVアニメに

『鳥獣戯画』モチーフに戦国武将を動物化 TVアニメに

国宝『鳥獣戯画』をモチーフに、戦国武将を動物に例えてオリジナルキャラクター化するプロジェクト『戦国鳥獣戯画』が始動。テレビアニメが制作され、10月から放送開始されることが明らかになった。
監督は住田崇氏。キャラクターデザインはニイルセンが担当、制作はILCAが手掛ける。

京都・城陽の遺跡で奈良時代の役所の建物跡出土

京都・城陽の遺跡で奈良時代の役所の建物跡出土

京都府埋蔵文化財調査研究センターは8月4日、城陽市富野の芝山遺跡から、奈良時代の掘立柱建物跡などが見つかったと発表した。
建物跡は同じ方向を向いていることから、当時の役所に関連する施設と考えられるという。
確認されたのは奈良時代の掘立柱建物跡7棟。Ⅰ群4棟とⅡ群3棟の2群に分けられ、群ごとに少しずれた角度で西を向いている。建物が同方向を向く統一性のある造りから、役所を構成する建物の一部か、役人の住居と推定されるという。
平城京で出土する瓦と同じ模様を持つの軒平瓦のかけらや、墓と推定される飛鳥時代の穴も見つかった。芝山遺跡は南北約840㍍、東西約950㍍。

「弘前ねぷたまつり」始まる 勇壮「扇ねぷた」に歓声

「弘前ねぷたまつり」始まる 勇壮「扇ねぷた」に歓声

青森県の津軽地方を代表する夏祭り「弘前ねぷたまつり」が8月1日夜から弘前市で始まった。
初日の1日は午後7時ごろから弘前市内でねぷたの運行が始まり、勇壮な武者絵などが描かれた巨大な扇形の飾りを載せた「扇ねぷた」と呼ばれる山車など大小合わせて38台が、「ヤーヤドー」という独特の掛け声と囃子に合わせて町を練り歩いた。ねぷたの大きいものでは、高さが9㍍余りもある。沿道には大勢の見物客が詰め掛け、ねぷたが通るたびに盛んに拍手を送って夏祭りを楽しんでいた。
弘前ねぷたまつりは8月7日まで行われ、期間中合わせて81台のねぷたが運行する予定だ。

熊本城天守閣3年で修復、城全体は20年間で 市長が表明

熊本城天守閣3年で修復、城全体は20年間で 市長が表明

熊本市の大西一史市長は7月26日記者会見し、天守閣を3年間で、石垣を含めた城全体を20年間で復旧させる考えを明らかにした。
年内に基本方針をつくり、2017年度中に復旧基本計画を定める。事業費は少なくとも600億円を超える見込みだという。
熊本城を復興のシンボルにしようと、天守閣の工事を優先させる。

「古代を創った人びと」藤原不比等、行基 第2弾発刊

「古代を創った人びと」藤原不比等、行基 第2弾発刊

奈良県はこのほど、「古代を創った人びと」シリーズとして奈良時代の平城遷都の主導者、藤原不比等と、東大寺大仏造営に尽くした僧、行基の生涯をたどる冊子をそれぞれ発刊した。
同県は古代の中心的な人物を選定し冊子や映像を作製しており、今回は初回の「天武天皇・持統天皇」に続く第2弾。テキストは研究者らで構成する歴史展示企画会議が監修した。
今後は「聖徳太子・推古天皇」「聖武天皇・光明皇后」などが予定されている。

姫路城の内堀周遊木造和船「船卸しの儀」8月デビュー

姫路城の内堀周遊木造和船「船卸しの儀」8月デビュー

江戸時代に姫路城の内堀を往来していたとの記録が残る「木造和船」が完成、このほど古式にのっとった「船卸しの儀」が行われた。和船は8月23日に姫路城の内堀で命名式とお披露目が行われ、すでに観光客を乗せて内堀を巡る1隻目とともに周遊船として活用される予定。
製作したのは3年前の1隻目と同様、オクムラボート(姫路市的形町)。和船はスギ製で、長さ10.1㍍、幅2.1㍍、重さ1.3㌧。
今回は①1隻目の観光周遊船の利用者が増えている②和船をつくる職人の高齢化が進み、技術の伝承が必要-などから、2隻目を建造することになった。建造費は約1,000万円で、一部は文化庁からの補助も受けている。
和船の復元製作は有志らで結成された「姫路藩和船建造委員会」が中心になって進められている。

優雅に、そして豪快に 祇園祭・前祭の山鉾巡行

優雅に、そして豪快に 祇園祭・前祭の山鉾巡行

京都祇園祭・前祭(さきまつり)の山鉾巡行が7月17日、中心部の四条通り~河原町通りなどであった。豪華な刺しゅうが施された銅掛けや水引きなどで飾り付けられ、さながら「動く美術館」ともいわれる23基の山や鉾が、「コンチキチン」の祇園囃子(ばやし)を奏でながら都大路を優雅に、そして豪快に進んだ。
午前9時、長刀(なぎなた)鉾を先頭に四条烏丸を出発。四条河原町の交差点などで進行方向を変える豪快な「辻回し」が、威勢のいい掛け声とともに披露されると、大勢の見物客から大きな歓声が起きていた。
今年は日曜日にあたり、台風の影響で実施自体が危ぶまれた昨年より12万5,000人多い19万人(京都府警発表)が沿道を埋めた。
7月24日には後祭(あとまつり)で、残る10基の山や鉾が練り歩く。

長浜の塩津港遺跡で出土の平安期の船板に浸水防止技術

長浜の塩津港遺跡で出土の平安期の船板に浸水防止技術

滋賀県文化財保護協会はこのほど、滋賀県長浜市西浅井町の塩津港遺跡で2015年12月に出土した平安時代後期(12世紀前半)の大型木造構造船の船板に、板のひび割れ部分からの浸水を防ぐため、木の皮を加工して縄状に巻いた「マキハダ」が使われていたことが分かったと発表した。
マキハダは木造構造船をつくるうえで必須の技術で、同協会によると国内初の出土例という。マキハダはヒノキなどの木の皮を加工して繊維状にし、縄のように結った部材。浸水を防ぎたい部分に詰める。水分を吸収すると膨張し、水の流入を防ぐ効果がある。