パナソニックと富士通が高齢者見守りで共同実証
パナソニックと富士通は、高齢者向け見守りサービスの共同実証実験に乗り出す。パナソニックグループが運営するサービス付き高齢者向け住宅「エイジフリーハウス豊中庄内栄町」で2015年6月から1年間実施する。
今回の実証実験では、居室に設置したパナソニックのクラウドサービス対応型エアコンと富士通研究所が開発した非接触型生体センサーで、住空間情報や入居者の生活情報を検知する。
2025年までに食品廃棄半減目指す CGFが決議採択
世界の食品・消費財メーカーや流通企業約400社が加盟するザ・コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)は、製造や販売の過程で生じる食品の廃棄を2025年までに半減する方針を決めた。食品の廃棄が環境・社会問題として注目されているのに対応する。加盟企業のコスト削減に役立てる狙いもある。このほどニューヨークで開かれたCGFのサミットで、食品世界大手のネスレ(スイス)や米コカ・コーラ、イオン、キリンホールディングス、味の素など日本企業を含む理事約50社の代表が決議を採択した。
16年に加盟企業による食品廃棄の規模を測定し、同年の実績を基に25年の目標を設定する。国連食糧農業機関(FAO)によると、世界で生産される食料のうち3分の1は消費されないまま、腐ったり捨てられたりしている。重量では年間13億㌧になり、水資源のムダ使いや地球温暖化を加速する要因として問題視されている。
「ハリポタ」集客の起爆剤 14年度USJ最高益
テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)を運営するユー・エス・ジェイの2015年3月期の決算は、売上高が前期比44%増の1385億円、営業利益が61%増の390億円でともに過去最高だった。
2014年7月にオープンした映画「ハリー・ポッター」エリアが集客の起爆剤となり、大幅な増収増益となった。最終利益は前期の約3.5倍の222億円。14年度の入場者は過去最高の1270万人を記録した。1月に入場料を値上げしたほか、ハリポタエリアの名物飲料「バタービール」をはじめとするグッズ販売が好調なことも業績を押し上げた。
7月からは人気のアニメ「妖怪ウォッチ」や漫画「ワンピース」のイベントを開催し、夏休みの家族連れの取り込みを狙う。
キュウリ、ナス割安に 夏野菜の一部が好天で高値一服
夏野菜の一部で高値が一服してきた。キュウリやナスは関東の産地などの天候回復で出荷が増え、昨年に比べて割安になっている。トマトは病害の余波などで、なお割高だ。キュウリは東京・大田市場で埼玉産の卸価格(相対価格・中値)が、5㌔約1000円だ。前年の同じ時期に比べ4割安い。埼玉、栃木の関東の産地に加え、福島や宮城など東北の産地の出荷量が増えている。
東京都中央卸売市場では6月中旬のキュウリ入荷量が前年比33%増加。中でも埼玉産と福島産は、6割以上も増えている。ナスも東京・大田市場での高知産の卸価格は5㌔1900円と前年並みだ。高知など西日本産の出荷がひとまず回復し、群馬や栃木の関東産の入荷量も前年を上回っている。
ピーマンは大田市場の平均卸価格が6月中旬までは前年比で3割以上高かったが、最近は茨城産が前年並みの0.15㌔約50円となるなど一段と値下がりしてきた。東京都中央卸売市場への6月中旬の入荷量も前年同時期に比べ20%増となっている。トマトは5月中旬に前年並みまで下がったが、再び値上がりしている。栃木産の大田市場での卸価格は4㌔約1100円で前年同時期比1割以上高い。
都内の店頭価格はキュウリが1本35円、ピーマン1袋(5個入り)100円、ナスが1袋(4個入り)180円が中心。トマトは1パック(5個入り)500円と前年同時期比2割高となっている。
高山右近の領地、茨木で隠れキリシタンの墓発見
キリシタン大名、高山右近の領地だった大阪府茨木市千提寺(せんだいじ)地区の山中で、江戸時代中頃の「隠れキリシタン」を埋葬した墓とみられる遺構が見つかった。近世以前のキリシタンの墓で、現存するものはほとんどなく全国でも珍しいという。
茨木市によると、現場は付近の民家で伝えられてきたキリスト像などを展示する現史料館から約500㍍南の山中。移転に向けて2014年秋に試掘したところ、遺構が15基ほど見つかった。このうち1基を4月から詳しく調べたところ、縦1.7㍍、横0.95㍍、深さ0.7㍍と判明。その形状から、近世まで一般的だった体を折り曲げる「屈葬」ではなく、足を伸ばして埋葬するキリスト教式の「伸展葬」とみられることが分かった。骨の一部も確認された。
一帯は江戸時代の「隠れキリシタン」たちが信仰を守り続けた地として知られ、日本人絵師が描いたとみられる「聖フランシスコ・ザビエル像」(国重要文化財、神戸市立博物館所蔵)も民家で発見された。
大名の身分を、そして領主であることを捨て、ひたすら信仰に生きた一人の人間、高山右近の領地だっただけに、領民の中にもキリスト教への篤い、そして根強い信仰心も生まれやすかったのだろう。
ファミリーマートがイートイン3年で2倍の6000店舗に
ファミリーマートは店で買った弁当や飲料を店内で飲食する「イートイン」スペースを3年で2倍の6000店舗に増やす。昼はシニア層や家族客、夜は飲食店代わりに使う会社員の需要を見込む。
コンビニエンスストアはこれまで、限られた売り場で売れ筋商品をどう効率よく扱うかを競ってきたが、ファミリーマートは一定の場所を取っても集客機能を重視した店舗づくりにビジネスモデルの軸足を移す。
コンビニ首位のセブン-イレブン・ジャパンや2位のローソンは約2000店舗で「イートイン」を導入している。この点、ファミリーマートは5月末時点で約3000店舗で取り組んでおり先行してきたが、一気に2倍に広げて競合他社を引き離す戦略だ。