三井造船 インドネシアから実習生300人受け入れ
三井造船は9月8日、インドネシア東ジャワ州スラバヤのパル造船所から日本に最大300人程度の技能実習生を受け入れる計画を明らかにした。新造船の受注拡大による操業度向上が見込まれる半面、国内では人手不足が顕在化しているため、年内にもパル造船所と新たな5年間の包括提携を結び、人事交流を含めて関係を強化する。パル造船所にとっても日本の造船技術を学べるなど利点は大きい。
インドネシア・バンダアチェ職員が東松島市で研修
宮城県東松島市で、インドネシアアチェ州の州都バンダアチェ市から派遣された市職員2人が研修に励んでいる。津波で大きな被害を受けた自治体同士、経験やノウハウなどを共有し「相互復興」に生かすのが狙い。研修しているのはバンダアチェ市文化観光部プロモーション協力室長のムハマド・イクバルさん(31)と、同市海洋水産農学部総務課長ズルファドリィさん(38)。2人は11月末までの3カ月間滞在する。
2人は期間中、市内外の企業らでつくる産学官民連携組織「東松島みらいとし機構」に所属。同機構が取り組んでいるメガソーラーやバイオマス発電所建設を見学するほか、集団移転先の住宅造成工事、防潮堤整備の現場を視察したり、漁業施設や水産加工場などを見て回る。
「住民のニーズに応じ、長期的な視点で計画が実行されている点に感心した。帰国したらすぐに取り入れたい」と話している。帰国するまでの3カ月間に2人は、バンダアチェ市で実践すべき具体的な課題やテーマをどれだけ見つけることができるだろうか。
北九州市 ベトナムに独自の浄化技術による水処理施設
北九州市は8月27日、政府開発援助(ODA)を活用し、ベトナム第3の都市、ハイフォン市の主力浄水場に、独自方式の高度処理による浄水施設を整備すると発表した。海外の大規模施設への導入は初めて。十数億円の事業規模を見込んでおり、北九州市の「水ビジネス」が本格的に動き出す。
北九州市の独自の高度処理「上向流式生物接触ろ過」(U-BCF)は、悪臭の原因となるアンモニアなどの物質を分解する微生物を活性炭に定着させて浄水に活用するしくみ。オゾンなどを使う通常の高度処理施設に比べ建設費が約半分、ランニングコストも20分の1で済むのが最大の特徴。
北九州市は今年1月、ホーチミン市でも実証試験を開始。将来は北九州方式による高度処理のベトナム全土への普及を目指す。