伊藤忠商事(本社:東京都港区)は9月6日、Paptic社(本社:フィンランド・エスポー)との資本業務提携に合意し、同社の株式を取得したと発表した。
PAPTICは、フィンランド国立技術研究センター(VTT)で基礎技術が開発され、持続可能な森林由来のパルプを主原料とし、しなやかさと強度を持ちながらも紙としてのリサイクルが可能な、環境負荷の軽減に寄与する包装資材として期待される新素材。伊藤忠は2020年にフィンランド大使館商務部からPaptic社の紹介を受け、日本における戦略的マーケティングパートナーとして展開を進めている。今回の資本業務提携に伴い、伊藤忠商事は日本市場における新素材PAPTICの独占販売権を取得した。
新素材PAPTICは欧州で多様な実用例があり、高級デパートの手提げ袋(紙袋代替)や、フィンランド最大手の食品・菓子メーカーの包材(プラスチック代替)、Eコマース用配送外装(プラスチック代替)等に活用され、いずれも従来の包装資材からの置き換えによる環境負荷の軽減を実現している点、高く評価されているという。
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日産自と早大 レアアースを高純度で回収するリサイクル技術
日産自動車(本社:横浜市西区)と早稲田大学(本部所在地:東京都新宿区)は9月3日、電動車用のモーター磁石からレアアース化合物を高純度で効率よく回収するリサイクル技術を共同開発し、2020年代中ごろの実用化を目指した実証実験を開始したと発表した。
日産は2017年より非鉄金属のリサイクルと製錬に関する研究で高い実績のある早稲田大学創造理工学部の山口勉功研究室と共同で、同校の大型炉設備を使用し、電動車用のモーター磁石からレアアース化合物を回収する研究を開始。2019年度に、高温で融体を取り扱う「乾式製錬法」により、モーターを解体することなく、高純度なレアアース化合物を効率よく回収する技術を確立した。
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ヤマハ発動機 小型自動EVで22年7月から搬送サービス
ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市)は9月1日、ベンチャー企業、ティアフォー(所在地:名古屋市)との共同出資会社「eve autonomy(イヴオートノミー)」(本社:静岡県袋井市)が、同日より先行受注を開始すると発表した。2022年7月から自動運転の小型電気自動車(EV)を使った搬送サービスを提供する。
ティアフォーが開発を主導するオープンソースの自動運転OS「Autoware」の技術と、ヤマハ発動機の車体開発技術を掛け合わせて共同開発した。開発するうえで大きな課題だった「高い初期費用」と「長期間に及ぶ導入工事」の2点をクリアした。その結果、導入のための長期工事は不要で、工場内などの物流コストを低減できるという。