フランスで和食ブーム ブルターニュでかつお節工場
鹿児島・枕崎のかつお節の生産組合がフランス北西部のブルターニュ地方に工場を建設する計画が進んでいる。対仏投資庁日本事務所によると、「欧州に本物のダシを広めるのが狙い」という。フランスをはじめとする欧州各国での“和食ブーム”を反映したプロジェクト。
対仏投資庁によると、日本の老舗旅館が南部のラング・ドック・ルシヨン地方に日本式の旅館をつくる動きもあるという。
ブータンのクルマのEV化へ日産と三菱が協力体制
ブータンは、国民の幸福のために電気自動車(EV)先進国を目指し、日本の自動車メーカー、日産自動車・三菱自動車とともにその第一歩を踏み出すことになった。
このプロジェクトは当初、ブータンの首都ティンプーに2000台のEV車を導入するという計画から始まった。そして、2014年2月にルノー・日産自動車のCEOカルロス・ゴーン氏がブータンを訪問して以降、本格化。6月末~7月初旬に初来日したブータンのツェリン・トブゲイ首相が、自国のすべてのガソリン車をEV化する構想を掲げ、日産自動車だけでなく三菱自動車とも協力関係を結んだことを表明している。
ブータンは、豊富な川の水力を利用した水力発電により電力を生産している。その電力の国内消費はわずか5%で、残りの95%はインドに輸出されている。しかし、その輸出で得た利益はインドからガソリンを買うために使われているのだ。したがって、トブゲイ首相が掲げるガソリン車からEVへの転換は、極めて理に叶った政策といえる。
「おかやまフルーツ大使」にJKT48のメロディ―さん
インドネシア・ジャカルタを中心に活動するアイドルグループJKT48のメロディーさんが7月7日、岡山県の高品質な果物を中心とした宣伝・販売のアンバサダーとして「おかやまフルーツ大使」に就任した。
メロディーさんは「『おかやまフルーツ大使』になれて嬉しいです。岡山県には昨年初めてきたのですが、桃やブドウなどのフルーツがすごくおいしかったことが印象に残っています。これからは岡山県のフルーツのおいしさをインドネシアの人たちに知ってもらえるように頑張っていきたいと思います」と話している。
岡山県庁で行われた任命式にはメロディー・ヌランダニ・ラクサニさんのほか、応援メンバーとしてナビラ・ラトナ・アユ・アザリアさん、ラトゥ・フィニンニ・フィトゥリリアさん、リスカ・ファイルニッサさんの3人が参加した。メロディーさんは、今年行われたJKT48初の総選挙で1位になっている。
震災被災者が農地求めベトナムで育てる“日本米”
津波で被災した宮城県岩沼市の農家、村上和之さん(42)が今夏からベトナムで日本米の栽培を始める。震災前から海外へのコメ輸出を考えていたが、東京電力福島第一原発事故の影響で、いまだに日本からの輸入を禁じたり、制約を設けている国も多い。
そこで、村上さんは人件費の安いベトナムで、日本式農法により栽培した安全・安心でおいしいコメを中国や東南アジア諸国へ直接輸出することを決めた。ベトナム・ホーチミン市近郊に農地を確保し、「海外で日本の農産物を広め、日本の若者が農業に関心を持つきっかけをつくりたい」と意気込む。
村上さんは岩沼市で代々続く農家。コメや野菜を育ててきたが、震災で自宅が全壊し、耕作する30㌶の農地がすべて海水に浸かり、農機具や在庫も跡形もなく流された。しかも宮城県産農産物は中国やタイ、シンガポールなど35の国・地域でいまも規制措置が取られているという。
現地の日系企業を通じてホーチミン近郊の農地3㌶を借り、ベトナム農家を雇うことが決まった。起業の支援を行う独立行政法人の補助を受け、人件費や資材費など初期費用を確保。7月上旬に現地入りする。育てるのは「ひとめぼれ」などで、5年後にはベトナムを中心に、農地を100㌶にまで拡大する計画だ。読売新聞が報じた。
日本政府がサイバー攻撃対策でASEANと共同指針
日本政府はサイバー攻撃から重要なインフラを守るための指針を東南アジア諸国連合(ASEAN)と共同でまとめる。域内の10カ国には日本企業も多く進出し、現地の電力やガス、通信回線などに被害が出れば、企業の生産活動に大きな影響があるため共同で対策に乗り出すことにした。
10月に東京で開催予定の日・ASEANの情報セキュリティー局長級協議で指針をまとめる。まず大枠を決め、各国政府は自国の環境に合わせた個別の指針をつくる。指針の大枠には、日本が5月にまとめた「重要インフラの情報セキュリティー対策に係る第3次行動計画」の内容を反映させる。重要な社会基盤の定義や政府や民間インフラ事業者が取るべき行動、連絡体制の構築などが柱となる見通しだ。
ブータンの農業発展に尽力した功績紹介「西岡記念館」
農業技術指導者としてヒマラヤのブータンの発展に尽力した故西岡京治氏(1933~92年)の功績を紹介する記念館が、西岡氏が活動拠点とした同国西部のパロにこのほど開館し、国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長やブータン政府高官ら約100人が出席して式典が行われた。
西岡氏は日本がブータンと外交関係を樹立する前の1964年、JICAの前身組織から同国へ派遣された。コメの品種改良や野菜栽培の普及、農業機械化などで献身的な活動を続け、同国の食料自給率と生産性を向上させた。
こうした功績を称えるため、記念館はブータン農業省が中心となり、西岡氏とゆかりの深いパロの同省傘下の施設内にオープンした。西岡氏の写真や映像、ゆかりの農業機械などが展示されている。