「アジア-国際交流」カテゴリーアーカイブ

イの林業高校と筑波大坂戸高が国際教育推進で連携協定

イの林業高校と筑波大坂戸高が国際教育推進で連携協定
 筑波大付属坂戸高校(埼玉県坂戸市)とインドネシア林業省付属林業高校(国内5校)は3月19日、東京都品川区の在日本インドネシア大使館で国際教育推進に関する連携協定を結んだ。日本側から東照雄筑波大学副学長、加藤衛拡坂戸高校校長、インドネシア側からはジョニー・シナガ駐日インドネシア副大使、ファトーニ林業省人材開発庁長官などが出席した。
 坂戸高校の生徒が今年12月、修学旅行でインドネシアを訪問しm西ジャワ州ボゴールの林業省教育研修センターで両校の生徒が交流する予定。また、インドネシアを卒業研究のテーマに選択した坂戸高校の生徒への学習支援、エコツーリズムに関する授業を共同で行っていく。将来的には両校で生徒を相互に派遣し、単位を取得できるシステムを整えていくという。

日・イの教育交流促進に尽力した大使館の本村書記官

日・イの教育交流促進に尽力した大使館の本村書記官
 じゃかるた新聞によると、2010年9月から約2年半にわたり、日本とインドネシアの教育交流促進に尽力してきた在インドネシア日本大使館の本村宏明一等書記官が今月末に帰任する。本村氏は将来の日・イ友好の礎となる留学生の誘致に奔走、2012年11月、両国の大学計61校の学長が参加した初の日・イの学長会議を実現させた。
 本村氏の在任中の活動は、東日本大震災がキーとなった。皮肉なことに震災で被災し大きなダメージを受けたことが、両国の人たちの心を近づけたし、今こそ日本のために何かしたい。恩返しをしたいと募金や留学生支援活動に奔走する元日本留学生協会(プルサダ)やインドネシア日本同好会(KAJI)のメンバーの心を動かした。
 また、この困難をバネにして本村氏は、日本へ留学生を呼び込もうとインドネシア国内各地を行脚した。西スマトラ州パダンや北スラウェシ州マナド、中部カリマンタン州パランカラヤなどに足を運び、日本の安全性や留学に必要な情報を提供。週末のほとんどは学校やフェアに出かけ、学生への日本留学に関する説明に費やしたという。
 インドネシアから日本への留学生志願者数は増加傾向にあり、12年5月時点のインドネシア留学生数は前年比114人増の2276人で、国別では7位となっている。 

日本で研修経験ある「ジフィリア」が日本語に込める友好の絆

日本で研修経験ある「ジフィリア」が日本語に込める友好の絆
 日本語を挿入したヒット曲「アイシテル」で知られるインドネシアのロックバンド「ジフィリア」のメンバー4人が、日本のアニメーションや音楽ライブ作品を上映するイベント「ジャパン・アニメ・Jポップ・ウィーク(じんぱくと)」の記者会見に、日本の女性4人組のロック・ポップバンド「SCANDAL(スキャンダル)」とともに参加した。
 ボーカル、ギターを担当するズルさん(32)は2003年から08年まで約5年半、日本で働いた経験があり、ギターは研修先の群馬県太田市で日本人から学んだという。様々な工場を転々としたが、名古屋にいたとき同地で公演したインドネシアの人気ロックバンドにスカウトされ、帰国後に当時日本で大ヒットした曲、日本のラップ歌手SoulJa(ソルジャ)と青山テルマのデュエット「ここにいるよ」のカバーをレコーディング。遠距離恋愛の切なさを「アイシテル」と日本語に込めた。それが2010年にはインドネシア各地で歌われるほどの大ヒットになり、「アイシテル2」「アイシテル3」と3部作を制作。さらにセカンドアルバムには「アイノアカシ(愛の証)」と日本語の歌詞の比重を増やした曲も収録。日本とは、いわば切っても切れない関係になった。
 もっと日本関連のイベントに出演し、日本とインドネシアの懸け橋として活動できたら-と語るジフィリアの、7月に東京で予定されている観光イベントへの参加、5年ぶりの再訪が楽しみだ。

バリ州駐デンパサール総領事・城田実さんの送別会に100人

バリ州駐デンパサール総領事・城田実さんの送別会に100人
 バリ日本人会、バリ日本語補習授業校、在バリ日本エージェント会(JTOA)は3月8日、サヌールのパラダイスプラザ・ホテルで、退官を控えバリ島を離れる城田実・駐デンパサール総領事の送別会を開いた。会場には日本人会メンバー、補習校の保護者や子供たち約100人が詰めかけ、歌や踊りで賑やかに城田さんを見送った。
 学生時代と合わせるとインドネシアでの暮らしが約25年という城田さん。現地の人も、インドネシアについてこれほど造詣が深く、どんな相手にもインドネシア語で堂々とスピーチできた人が、ここから離れてしまうのは寂しい-と話していた。
 補習校の小中学生らによるチアダンス・チームと音楽教室のメンバーのパフォーマンスが目を引いたほか、女性参加者らによる歌謡曲に合わせた踊りや八木節も会場を大いに沸かせた。最後は城田さんの音頭で結成された「バリ・ラグラグ会」率いるインドネシアの歌の合唱で締めくくられた。

「絆」人文字で連帯 インドネシアで「3.11」追悼式典

「絆」人文字で連帯 インドネシアで「3.11」追悼式典
 東日本大震災から2年の3月11日、世界各地で犠牲者を追悼する式典や催しが行われた。2004年のスマトラ沖地震・津波の被災地、インドネシア・アチェ州の州都バンダ・アチェ近郊の中学校校庭では、ジルバブ(スカーフ)を被った制服姿の女子生徒約30人による、直径約10㍍の真っ赤な漢字の「絆」の人文字が披露され、東日本大震災・被災地への連帯をアピールした。傍らには日本とインドネシアの国旗が並べて掲げられた。
 式典には州政府や地元漁協の関係者、中高生ら計約600人が参加。日本からは、在メダン日本総領事館の浜田雄二総領事が出席した。生徒らはこの日のために練習した日本語の歌を合唱した。

大震災の経験共有し交流深める東松島とバンダ・アチェ

大震災の経験共有し交流深める東松島とバンダ・アチェ
 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県東松島市と、2004年のスマトラ沖地震・津波の被災地、インドネシアのスマトラ島アチェ州の州都バンダ・アチェ市が交流を深めている。バンダ・アチェ市は3月から1年間、2人の職員を東松島市に派遣した。両市が目指すのは、単に壊れたものを元に戻すだけの復旧ではなく、震災を機により良い地域社会を構築しようという、いわば地域再生事業。震災の経験を共有することで、その足掛かりにしようと取り組んでいるもの。
 スマトラ沖地震・津波では22万人以上の死者・行方不明者を出した。東松島市は東日本大震災で全世帯の76%が全半壊、1000人以上が犠牲になった。両市をつないだのは、国際協力機構(JICA)東北の企画役で、05~08年、アチェの復興支援に携わった永見光三さん。東日本大震災直後、ともにアチェを支援したケントロ・マンクスブロト元アチェ・ニアス復興再建庁(BRR)長官(現開発管理調整官)から、被災者のため力になりたい旨の連絡が入ったという。これをきっかけに両市の協力が具体化していった。
 バンダ・アチェの2人は3月9日に現地を出発、10日に日本入り。15日から東松島市で2人を受け入れる一般社団法人「東松島みらいとし機構(HOPE)」の実務に参加する。

 

さつま揚げの老舗「有村屋」伝統の味をブカシで生産

さつま揚げの老舗「有村屋」伝統の味をブカシで生産
 創業101年を迎えるさつま揚げの老舗「有村屋」(鹿児島市)の工場がこのほど、西ジャワ州ブカシで操業開始した。インドネシア産のすり身を加工した100%インドネシア産のさつま揚げを製造する。同国内はじめ米国、豪州などへの輸出も視野にいれ、「インドネシア産・鹿児島の味」を世界に広げる。同社のインドネシアでの事業は約4半世紀ぶり。
 有村屋は日系食品卸のますやと合弁会社「有村屋インドネシア」を設立。今年1月に製造開始した。材料のすり身を中部ジャワの日系工場から取り寄せ、インドネシアの海で獲れたイトヨリダイやキントキダイのすり身に、枝豆を混ぜた「えだまめ天」、サツマイモを混ぜた「サツマイモ天」など7種を生産する。具材はいずれもインドネシア産。イスラム指導者会議(MUI)のハラルの認証を取得し、インドネシア全土で販売する。
 同社は日本から年間100㌧輸出(米国、台湾、シンガポール)しているが、円高対策でインドネシアを海外への輸出拠点と位置づけ、米国や豪州への供給を見込む。このブカシ工場でも日本と同様、国際的な衛生管理基準のHACCPの認証も取得している。将来的に1日2㌧の生産を目指す。

八戸高専の生徒がバンテン州の高校生と交流、意見交換

八戸高専の生徒がバンテン州の高校生と交流、意見交換
 東日本大震災からの復興を外国に発信するため日本政府が取り組む「キズナ強化プロジェクト」でインドネシア入りした青森県・八戸高専の生徒14人は3月4日、学校間交流に力を入れるバンテン州スルポンの国立イスラム寄宿学校インサン・チュンドゥキアを訪れた。
 同校の生徒約20人を前に、被災地の現況を写真でで見せたり、震災の影響などについて話し、意見交換、災害訓練の大切さを共有した。インサン・チュンドゥキア校の生徒は、2004年のスマトラ沖地震・津波や06年の中部ジャワ地震について紹介。日本から災害に対する考え方や対策技術を学ぶことができた-と話した。同校は科学技術応用評価庁(BPPT)と連携し、イスラム教育と科学技術を重視したカリキュラムを編成。日本にも留学生を送り出している。

特例で外国人看護師、介護福祉士の滞在1年延長

特例で外国人看護師、介護福祉士の滞在1年延長
 政府は2月26日、経済連携協定(EPA)に基づいて日本で看護師、介護福祉士として就職を希望するインドネシア人とフィリピン人の滞在期間を1年延長する特例措置を決めた。来日前に半年間の日本語研修を受けず2010~12年度に来日した人が対象で、国家試験の受験機会を増やすのが狙い。
 これに伴い、この対象者は滞在期間が1年延長され、看護師が4年、介護福祉士は5年となる。ただ、国家試験の得点が一定の水準を満たすなど条件が別途定められる。

 

在スラバヤ総領事館で元日本留学生と邦人が交流

在スラバヤ総領事館で元日本留学生と邦人が交流
 在スラバヤ日本総領事館と元日本留学生協会(プルサダ)東ジャワ支部は2月22日、総領事公邸でプルサダ同支部の会員とスラバヤ在住の日本人などを約150人を招待して、恒例の懇親会を開いた。シェルマン・プルサダ東ジャワ支部長のあいさつに続いて、野村昇・駐スラバヤ日本総領事は今年が日・ASEAN(東南アジア諸国連合)友好協力40周年、日・インドネシア国交関係樹立55周年であることに触れ、今後も日本はASEAN、インドネシアとの関係を強化していきたい。懇親会を通じて友好関係を深めていきましょう-とあいさつした。
 インドネシア人参加者が日本舞踊、東ジャワ日本人クラブ(EJJC)コーラス部「ブンガ・マワル」とラグラグ会スラバヤ支部メンバーはインドネシア語の歌を披露。双方の文化を通じ、親交を深めた。