岸田首相は5月5日、英国・ロンドンでジョンソン首相と会談し、自衛隊と英軍が相互に訪問する際の手続きを簡素化する円滑化協定で大枠合意した。ともに米国の同盟国である日英が安全保障上の協力関係をさらに強めることで、海洋進出を中国をけん制することが狙い。
同協定は在日米軍の日米地位協定に相当。自衛隊と相手国の軍が互いの国で共同訓練などをする際の手続きや部隊の法的地位などを定め、大規模な訓練や災害支援をしやすくする。
円滑化協定は2022年1月にオーストラリアと締結しており、英国は2カ国目。
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岸田首相は4月29日、インドネシアの首都ジャカルタを訪問、大統領宮殿で同国のジョコ大統領と90分間会談した。会談後、ウクライナ情勢について、力による一方的な現状変更は認められず、ロシアによるウクライナへの軍事攻撃は容認できないと一致した。「明白な国際法違反であり、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであって強く非難する」と強調した。そのうえで、ロシアに武力行使の即時停止と対話による打開を求め、日・インドネシアで世界経済への影響に対処することで合意した。
また、岸田氏は東・南シナ海について「力を背景とした一方的な現状変更の試み、経済的威圧に強く反対する」と説いた。ジョコ氏は「国連海洋法条約を含む法の支配に基づく地域の平和と安定の維持が重要」と語った。