介護福祉士の8万円賃上げ 介護保険の枠内で対応へ
政府の「人生100年時代構想会議」は12月19日、報告書をまとめた。これによると、1000億円程度の公費を投じ介護職員の処遇改善を実施すると改めて書かれ、2019年10月に勤続10年以上の介護福祉士(推計22万人)に月額平均8万円相当の賃上げを行う。そして、「消費税率の引き上げに伴う介護報酬の改定で対応する」と明記された。ただ、具体的な議論は今後、社会保障審議会・介護給付費分科会で議論される。
母子家庭の平均年収348万円 全世帯平均の半分 厚労省
厚生労働省の調査によると、母子家庭の2015年の平均年収は348万円と、子供のいる世帯全体と比べて、半分の水準にとどまっていることが分かった。
仕事をしている母子家庭の母親のうち、正社員や正職員として働いているのは44.2%と前回より5㌽近く高くなり、パート・アルバイトなどで働いているのは43.8%、前回より3㌽余り低くなっている。
また、子供を最終的に進学させたい先は大学や大学院までが46%と前回より7㌽余り高くなった一方、高校までは28%と2㌽余り低くなった。
ちなみに、父子家庭の2015年の平均年収は573万円と、子供がいる世帯平均の8割の水準だった。
なお2016年の全国の母子家庭は123万2000世帯、父子家庭は18万7000世帯に上る。
男性寿命 滋賀が初のトップ、女性は長野が連続堅持 15年調査
厚生労働省によると、2015年に平均寿命が最も高かった都道府県は男性が滋賀の81.78歳で、女性は長野の87.67歳だった。
男性は前回2位の滋賀が1.20歳延び、5回連続1位だった長野の81.75歳を上回った。3位以下は京都81.40歳、奈良81.36歳、神奈川81.32歳と続いた。女性は長野が2回連続で1位、わずか0.002歳差で岡山が2位。以下、島根87.64歳、滋賀87.57歳、福井87.54歳と続く。
最下位は青森の男性78.67歳、女性85.93歳だが、トップとの差は男女ともに過去最少の男性3.11歳、女性1.74歳に縮まった。平均寿命は前回の2010年調査からすべての都道府県で延びた。
調査は地域差を分析するため、1965年から5年ごとに実施されている。
認知症の事故賠償に全国初の給付金 神戸市が条例案
神戸市は、認知症の人が交通事故を起こし、家族などが損害賠償を求められた場合などに備え、かねてからの方針通り、給付金を支給する制度の導入を決め、2018年2月市議会に条例案を提出する。同市によると、この種の救済制度は全国で初めて。2019年度からの運用を目指す。
この制度で想定しているのは認知症の高齢者らが交通事故や暴力行為で第三者にけがを負わせた場合など。加害者でも被害者でも神戸市民ならば対象となる。支給の是非などは有識者らで構成する委員会が判定する方向で検討している。
条例案が可決されれば運用開始までに、賠償が高額になる鉄道事故の列車遅延や火災を対象に含めるのかなど詳細を決めるとしている。