「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

国宝や重文含む文化財115件が盗難 58件は行方不明

国宝や重文含む文化財115件が盗難 58件は行方不明

朝日新聞社の調べによると、国宝や国の重要文化財(重文)、都道府県の文化財に指定された美術工芸品について、行政機関に盗難被害が届けられた件数が115件(うち国78件、18都道府県計37件)に上ることが分かった。
そして、このうち半数の58件(重文28件、都道府県指定30件はその行方が分からないという。6件は所在が分かったものの、届け出た側に戻っていない。転売されて所有権を争っている重文の刀剣などがそれだ。行方不明になって時間が経過するほど、関与した人が増えるほど事情は複雑で、簡単に元の所有者には戻ってこないというわけだ。

京都・清水寺の伝統行事「千日詣り」に多くの参詣客

京都・清水寺の伝統行事「千日詣り」に多くの参詣客

京都・東山区の清水寺で「千日詣り(せんにちまいり)」が行われ、多くの他府県からの参詣者を含め、終日にぎわっている。
千日詣りは、1度お参りすると1000日お参りしたのと同じ御利益があるとされる夏の伝統行事。8月16日まで行われている。
この期間中は、普段は入ることのできない、本尊の千手観音が祀られている本堂の奥が特別に公開される。訪れた多くの参詣客は、願い事を書いたろうそくを観音像の周りに供え、千手観音と縁が結ばれるという5色のひもでを握っては、思い思いに手を合わせていた。

小惑星イトカワの誕生は46億年前 微粒子分析で解明

小惑星イトカワの誕生は46億年前 微粒子分析で解明

大阪大学大学院理学研究科の寺田健太郎教授らのグループの分析によると、小惑星「イトカワ」はおよそ46億年前にできた小惑星が壊れてできたことが分かった。
日本の探査機「はやぶさ」が8年前、地球に持ち帰ったイトカワの微粒子に含まれる、ごく少量のウランと鉛の質量の変化を、特殊な装置を使って詳細に分析した結果、分かったもの。小惑星のできた時期が実際のサンプルで解明されたのは初めて。

東大寺・大仏 お盆前に恒例の”お身拭い”

東大寺・大仏 お盆前に恒例の”お身拭い”

奈良・東大寺で8月7日、大仏にたまったほこりを落とす恒例の”お身拭い”が行われた。お盆前の毎年8月7日に行われるお身拭いは、午前7時から大仏殿で大仏の魂を抜くための法要が行われた。
その後、白い装束を身に着けた僧侶らおよそ180人が高さおよそ15㍍ある大仏の顔や、手のひらの上にのぼり、ほうきやはたきを使って、たまったほこりを丁寧に払い落としていた。顔や肩の部分は天井から吊るしたかごに乗り込んだ人たちが作業にあたり、ほこりが舞い上がっていた。

日本人の起源に迫れるか 弥生人の40点の骨を初のDNA分析

日本人の起源に迫るか 弥生人の40点の骨を初のDNA分析

国立科学博物館や国立歴史民俗博物館が、鳥取市・青谷上寺地遺跡で見つかった、およそ2300年前から1700年前の弥生人の人骨およそ40点のDNAを最新の手法で分析する調査を始めた。
これだけまとまった数の弥生人のDNA分析を詳細に行うのは初めてで、研究グループでは調査を通じて、日本人の起源に迫りたいとしている。
遺伝情報を分析したうえで、弥生人同士の血縁や髪の毛、目の色など身体的な特徴を明らかにする予定。また、稲作などの新たな文化を携えて大陸から渡来した人たちが日本列島でどのように広がり、今の日本人に繋がるのか解明したいとしている。

大阪 天神祭・本宮 船渡御と5000発の花火が夜空彩る

大阪 天神祭・本宮 船渡御と5000発の花火が夜空彩る

大阪の代表的な夏祭り、天神祭は7月25日、本宮を迎え午後6時から大川に100隻の祭り船が行き交う「船渡御」が始まった。
船に乗り込んだおよそ1万3000人が太鼓をたたいたり、手を打つなどして祭りを盛り上げた。ほどなく、これに合わせておよそ5000発の花火が打ち上げられ、浪速の夏の夜空を彩った。
両岸の川沿いでは外国人はじめ家族連れ、浴衣姿のカップルら大勢の見物人が、飲み物片手にうちわを仰ぎながら、ひととき時間を忘れて壮麗な祭りに見入っていた。

比叡山延暦寺「根本中堂」改修作業見学のステージ完成

比叡山延暦寺「根本中堂」改修作業見学のステージ完成

滋賀県大津市の比叡山延暦寺で60年ぶりに改修中の国宝「根本中堂」の様子を間近で見られる専用のステージが完成し、8月1日から公開されることになった。
根本中堂は現在、仮の屋根で覆われているが、延暦寺は根本中堂と廻廊の間の中庭にステージを作り、幅35㍍、高さ10㍍の4層構造で、一番上の4層目からは銅板やサワラの板を使って屋根をふき替える作業を間近で見ることができる。
また3層目は、職人たちが使う足場と同じ高さになっていて、当時の色を復元して、外壁や彫刻などに塗りを施す仕事ぶりを見ることができるという。

大阪 天神祭「鉾流神事」で幕開け 7/25本宮

大阪 天神祭「鉾流神事」で幕開け 7/25本宮

大阪天満宮の夏祭り「天神祭」は7月24日朝、堂島川に浮かべた船の上から、木でつくった鉾(ほこ)を流して、人々の無病息災を祈願する「鉾流神事(ほこながれ・しんじ)」が行われて、幕を開けた。
天神祭は宵宮の24日午後から太鼓や舞が披露され、天神橋商店街などを神輿が練り歩き、本宮の25日はおよそ100隻の船が大川を行き交う「船渡御」が行われる。そして、夜にはおよそ5000発の奉納花火が打ち上げられ祭りのクライマックスを迎える。

京都・祇園祭 後祭で10の山・鉾が巡行

京都・祇園祭 後祭で10の山・鉾が巡行

京都の夏を彩る祇園祭の後祭(あとまつり)の山鉾巡行が7月24日、京都市中心部で行われた。
後祭の山鉾巡行は、その数は山鉾合わせ10基で、17日に行われた前祭の際の23基と比べると半分以下だが、豪華に飾り付けられた山・鉾が”コンチキチン”の祇園囃子の音色が響く中、ゆっくりと都大路を進むさまは、遠目には17日の再現ビデオを見ているような気分になる。
そして、大きいものでは10㌧もの重量を超える山や鉾が交差点で、車輪の下に竹を敷いて豪快に90度方向を変える「辻回し」を披露すると、沿道で見守る人たちから大きな拍手や歓声があがるさまも前祭と変わらない。
京都市は11日連続で猛暑日となっており、気象台の観測からは8月初めまで異常な暑い日は続きそうだが、京都の夏恒例の熱い大イベントは終わりを告げた。

滋賀・高島市 2世紀にわたり築かれた異例の古墳群と確認

滋賀・高島市 2世紀にわたり築かれた異例の古墳群と確認

滋賀県高島市教育委員会の発掘調査によると、同市で見つかった古墳群が5世紀の終わりごろから、およそ180年間にわたって次々と築かれた、全国的にも珍しいものであることが分かった。
2017年3月から2018年7月にかけて行われた発掘調査で、同市新旭町にある「南畑古墳群」からは、本格的な石室がある円墳と呼ばれる丸い形の古墳や、土を盛っただけの古墳など様々な様式の古墳10基が新たに確認され、出土した須恵器などから6世紀から7世紀初めごろに築かれたものと分かったという。
すぐ近くにある「下平古墳群」では5世紀の終わりごろの古墳が見つかっており、この地域では5世紀の終わりから7世紀の初めごろまで、およそ180年間にわたって次々と古墳が築かれていたとみられるという。これだけ長期間、古墳が同じ地域に築かれるケースは全国的にも珍しいという。
同市教委では「この地域には当時安定的な権力を持った豪族がいたのではないか。この地域で生まれたとされる継体天皇との関わりなどの調査を進めたい」としている。