「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

英国で2億500万年前の史上最大級の魚竜の化石発見

英国で2億500万年前の史上最大級の魚竜の化石発見

英国などの研究チームによると、約2億500万年前の海を泳ぎまわっていた史上最大級の魚竜、イクチオサウルスの化石が英国で発見された。
骨の一部から推定すると、全長は約26㍍に達し、現在の哺乳動物でシロナガスクジラに匹敵する巨体だったという。同研究チームが米科学誌プロスワンに発表した。
この化石が発見されたのは英サマセット州の海岸で、2016年に見つかった。骨片を組み合わせると約1㍍の魚竜の下あごの骨と分かった。
これまで最大の魚竜は、カナダで見つかったショニサウルス(全長約21㍍)だと考えられてきた。だが、今回はそれを上回り、史上最大級の魚竜の一つとみられるという。

奈良・田原本町「唐古・鍵遺跡」史跡公園4/17オープン

奈良・田原本町「唐古・鍵遺跡」史跡公園4/17オープン

奈良県田原本町の唐古・鍵遺跡が「唐古・鍵遺跡史跡公園」として整備され、4月17日からオープンすることになった。同施設は、全国でも代表的な弥生時代の遺跡を保存するとともに、地域の観光拠点にしようと、田原本町が整備を進めてきた。
完成した施設のうち「遺構展示情報館」では、これまでの発掘踏査で見つかった弥生時代の大型建物の柱の跡を型取りした模型や、当時の集落の暮らしぶりが再現されたジオラマが展示されている。
また、唐古・鍵遺跡のシンボルとして、土器に描かれた絵をもとに復元された、平原にそびえ立つ高さ12㍍の「楼閣」もきれいに修復された。

ナスカの隣接地で謎の地上絵50点以上を発見

ナスカの隣接地で謎の地上絵50点以上を発見

ナショナルジオグラフィック日本版によると、ペルーの考古学者らが地上絵で知られるナスカのすぐ隣のパルパで、地上からは見えない、かすかな線で描かれた地上絵を、ドローンで新たに50点以上を発見した。これまで地元の人々だけに知られていた地上絵で、今回ドローンで初めて調査し、詳細な地図をつくった。
今回発見された地上絵は、この地域で西暦200~700年まで栄えたナスカ文化のものもあったが、その多くはもっと古く紀元前500~西暦200年のパラカス文化やトパラ文化のものと考えられている。今回発見された地上絵のほとんどは、”戦士”を描いたものという。

平等院鳳凰堂が初のサクラのライトアップ

平等院鳳凰堂が初のサクラのライトアップ

京都府宇治市の平等院鳳凰堂で4月5日から、サクラのシーズンでは初めてとなるライトアップの一般公開が始まった。一般公開は4月9日までの午後6時半~午後9時まで行われる。
世界遺産に登録されている平等院は外国人にも人気が高い。周辺店舗からも観光を盛り上げたいとの要望を受け実施することになった。
平等院は4年前に改修されており、ライトアップされると昼間はそれほど感じない、創建当時の色合いを取り戻した鳳凰堂がひと際赤く照らし出される。また、鳳凰堂の前に広がる池の対岸に植えられている、枝垂桜(しだれざくら)がいま見ごろを迎えていて、夜空を背景に、そして池に映るサクラと鳳凰堂の幻想的な姿が楽しめる。

日本画と工芸「明治150年展」京都国立近代美術館

日本画と工芸「明治150年展」京都国立近代美術館

京都国立近代美術館(京都市左京区)で、明治時代の作品を中心とした日本画や工芸品190点余を集めた作品展が開かれている。5月20日まで。
これは明治元年から今年で150年になるのに合わせ、京都市でこの時代に活躍した日本画家や工芸家の作品を集めたもの。
日本画では竹内栖鳳の「池塘浪静」、工芸品では武蔵家大関の装飾品「金蒔絵柴山花鳥図飾器」など著名な数多くの作品が展示されている。
江戸時代の文化を継承しつつ、次の新しい時代=明治の、創作者たちの息吹が感じられる作品群だ。

「卑弥呼の墓では?」福岡県赤村で巨大な前方後円墳の地形

「卑弥呼の墓では?」福岡県赤村で巨大な前方後円墳の地形

福岡県赤村の西端、内田小柳地区の雑木と竹に覆われた民有地に、謎の巨大な前方後円墳のような地形があり、古代史ファンから「卑弥呼の墓ではないか?」といった声も聞かれる。
地元の古代史研究グループによると、現場の航空写真から鍵穴型丘陵の全長は約450㍍あり、日本最大の前方後円墳「大山(だいせん)古墳」(所在地:大阪府堺市)の墳丘長に迫る規模。後円部にあたる部分は直径約150㍍で、「魏志倭人伝」にある邪馬台国女王、卑弥呼の墓の直径「径百余歩」とほぼ一致するという。
ただ、現在まで発掘調査は行われておらず、真偽は謎のまま。同地域の自治体の文化担当者らは一様に「自然の地形」として、前方後円墳との見方を明確に否定している。

103年ぶりの新種の桜「クマノザクラ」現地説明会

103年ぶりの新種の桜「クマノザクラ」現地説明会

森林総合研究所多摩森林科学園の勝木俊雄チーム長と和歌山県林業試験場などのグループは3月18日、国内では103年ぶりに見つかった新種の桜「クマノザクラ」の自生地の一つ、和歌山県古座川町で現地説明会を開いた。
クマノザクラは紀伊半島南部に自生している。約70人の参加者を前に、ヤマザクラなどよりも開花時期が早いことや、花がついている枝の「花序柄」と呼ばれる部分が短いことなど、ソメイヨシノなど他の桜との違いが説明された。参加者らは「これまでヤマザクラで早咲きと遅咲きがあり、不思議に思っていたが、早咲きが新種だと分かり、とても驚いた」などと話していた。

信長が築かせた大溝城跡で本丸の石垣の一部見つかる

信長が築かせた大溝城跡で本丸の石垣の一部見つかる

滋賀県高島市教育委員会によると、同市勝野の大溝城遺跡で戦国武将、織田信長が築かせた大溝城築城当時の本丸の石垣の一部が見つかった。今回見つかったのは城の南西の角とみられる石垣で、これを受け高島市が本丸の大きさを調べた結果、南北およそ57㍍、東西およそ52㍍と推定されるという。
大溝城は、信長が京都と越前を結ぶ交通の要衝だった近江への侵攻を防ごうと、琵琶湖の四方にそれぞれ設けた城の一つで、信長の甥・信澄に築かせたと江戸時代の絵図に伝わっている。ただ、この大溝城は1582(天正10)年の「本能寺の変」で信長が倒れた後、壊された。
高島市は、大溝城の規模や構造を明らかにしようと平成27年11月から発掘調査を開始している。

「始祖鳥は飛べた」キジやクジャクに近い骨の構造

「始祖鳥は飛べた」キジやクジャクに近い骨の特徴

フランスなどの研究チームによると、約1億5000万年前のジュラ紀に生息していた鳥の遠い祖先の始祖鳥は、自力で羽ばたいて飛べた可能性が高いことが分かった。
始祖鳥は体長約50㌢でドイツで化石が見つかった。恐竜に似て歯を持つが羽毛や翼があり、骨の特徴を現在の鳥など約70種と比べたところキジやクジャクに近く、翼を支える上腕骨などの内部構造を詳しく観察した結果、短い距離を飛ぶ能力があったと判断した。
始祖鳥はこれまで、飛べたかどうか分かっておらず、羽の強度の推定から滑空程度しかできなかったとする見方もあった。

東大寺二月堂 お水取りでヤマ場”籠松明”

東大寺二月堂 お水取りでヤマ場”籠松明”

古都・奈良に春の訪れを告げる、奈良時代から続く東大寺二月堂の伝統行事「お水取り」(正式には「修二会」)で3月12日夜、その最大のヤマ場といえる、長さ8㍍、重さ60㌔もある大きな松明(たいまつ)が焚かれる”籠松明”があった。
お水取りは、練行衆と呼ばれる僧侶たちが国の安泰を祈願して修行する行事で、終盤の3月1日から毎晩、二月堂の舞台で松明を振って火の粉を散らす”お松明”が行われていて、12日夜はヤマ場だった。この火の粉を浴びると健康で過ごせるといわれ、集まった人たちは舞台から降り注ぐ真っ赤な火の粉に歓声をあげていた。