国産豚肉、卸値1割下落 夏休みで給食向け需要減で
国産豚肉が下落している。7月18日の東京食肉市場では指標となる枝肉の上物平均が1㌔当たり581円。学校の給食向け需要が減少する夏休みを迎え、600円台前半で推移していた7月上旬までに比べ1割ほど下がった。
昨年夏の猛暑で種付けが不調だったことや、春以降に広がった豚流行性下痢(PED)の影響で出荷頭数が少ない状況が続く。6月の東京の平均卸値は前年同月比3割高い1㌔当たり666円だった
国分 名産品を土産物用にご当地食材で缶詰に
食品卸大手の国分は全国各地のご当地食材を使った缶詰を開発する。地場の魚介類や精肉などを発掘して缶詰に適した料理に仕立てる。産地周辺の土産物屋などに販売エリアを限定することで、地域の名産品を土産物として売り込む。8月から売り出す。観光振興を目指す地元の自治体などとも連携し「ご当地缶詰」として旅行者の需要を取り込む。
同社のおつまみ用の高級缶詰「缶つま」ブランドに地域限定の商品を追加する。第1弾として北海道小樽市の「小樽しゃこのアヒージョ」(65㌘で税抜き1200円)を8月から同市内の土産物店や駅、新千歳空港(北海道千歳市)の売店などで販売する。小樽産のシャコをワインで風味付けして調理した。
日本食の健康に良いなど効能を科学で示す
京都大学は食品メーカーの明治や京都の老舗料亭などと組み、日本食のおいしさや健康に良いとされる秘密を探る研究プロジェクトを8月からスタートさせる。だしが特徴の日本食は塩分や脂肪が少なく、豊かな風味が海外で人気。料理人が培った調理法を医学や栄養学の専門家が検証、豊富なデータをもとに日本食の価値を高める。海外での日本食の普及を後押しする狙いもある。
医学研究科や農学研究科の研究者らを中心に、京都の老舗料亭、菊の井や木乃婦も加わる。農林水産省が研究資金を助成し、明治などが協力する。7月17日に京都市で開く研究会で計画を公表する。他社も加わる産学連携のコンソーシアムも9月に立ち上げる計画だ。