「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

カツオ卸価格2割安の1㌔700円 北陸産の入荷増加で

カツオ卸価格2割安の1㌔700円 北陸産の入荷増加で

「戻りガツオ」のシーズンを迎えたカツオの卸価格が安い。東京・築地市場では1㌔700円程度が中心。前年同時期に比べ2割安い水準だ。水揚げが多い北陸産の入荷が増えているためだ。
今季は例年よりシーズンの到来が若干早い。現在の主産地は宮城県や岩手県の三陸沖。カツオは春から夏にかけ太平洋を北上し、秋から南下する。春の「初ガツオ」に比べ脂が乗る。
都内のスーパーの価格は現時点で例年と同水準の100㌘400円前後。

トマト、キュウリ11~14%上昇 猛暑と長雨で出荷減

トマト、キュウリ11~14%上昇 猛暑と長雨で出荷減

野菜の小売価格が一段と上昇している。農林水産省が9月8日発表した野菜小売価格緊急調査(8月31日~9月4日、全国平均)によると、トマトやキュウリが前週比11~14%上昇した。8月中旬までの猛暑とその後の長雨で出荷が減ったためだ。トマトは1㌔704円と約4カ月ぶりに700円を上回った。東京都中央卸売市場の8月21~27日の入荷も前週より2割少ない。

うなぎかば焼き風焼きかまぼこ増産 練り製品のスギヨ

うなぎかば焼き風焼きかまぼこ増産 練り製品のスギヨ

練り製品のスギヨ(石川県七尾市)は、うなぎのかば焼き風かまぼこの生産・販売事業を拡大する。近く専用設備をグループ会社が導入して生産量を増やし、販売をスーパーなど全国の小売店に広げる。
かば焼きにするうなぎの品薄感が続く中、代替品として気軽に食べられる点を売りに拡販する。焼きかまぼこの「うなぎちゃん」を本格販売する。2013年から計約20万枚、試験的に販売してきた実績がある。
グループ会社がかまぼこを焼く機械を今秋にも導入し、外部に委託していた工程を内製化。2016年6月期中にタレをつける設備などを導入し、生産量を年間約100万枚にまで徐々に引き上げる予定だ。希望小売価格は1枚当たり400円(税抜き)とする。

ライフが一部店舗で出来立て総菜 夕方限定で量り売り

ライフが一部店舗で出来立て総菜 夕方限定で量り売り

ライフコーポレーションは一部店舗で、夕方の時間帯に限って、出来立て総菜の量り売りを始める。店内で調理した揚げ物や炒め物などを大皿に盛って売り場に並べる。利用客は好きなだけパックに詰めて量に応じた代金をレジで支払う。出来立てをアピールするほか、子育て世帯やシニアなど幅広い需要に応じやすい売り方にする。

水産庁がゲノム技術でクロマグロの養殖支援

水産庁がゲノム技術でクロマグロの養殖支援

水産庁は漁獲規制ルールの導入が決まったクロマグロの養殖の普及を後押しする。遺伝情報を調べる一方、「メタゲノム解析」で消化器官内の細菌を調べて代謝の仕組みを明らかにし、吸収効率の高いエサを3年以内に開発する。
魚の腸内からエサとなるプランクトンを消化する細菌を取り出して、専用の機械で全遺伝情報(ゲノム)を調べ、細菌がどのような成分を消化しやすいのかを特定する。魚が食べたエサと排出したふんの成分を調べ、どの栄養分が魚に必要なのかも鮮明に分析する。消化しやすく栄養価も高いエサを開発する。研究機関などへの委託事業として実施する。

鯖や とろさば総菜店を関西・東京デパ地下展開

鯖や とろさば総菜店を関西・東京デパ地下展開

さば料理専門店を運営する鯖や(大阪府豊中市)は、とろさばを使った総菜専門店「SABARキッチン」をデパ地下に展開する。まず9月30日に大丸京都店に出店し、2016年2月に大丸神戸店、同年秋に東京に進出する。さばののコロッケや南蛮漬け、おにぎりなど38種類を販売する。
鯖やは、とろさば料理専門の飲食店「SABAR」を関西や東京で7店舗運営している。今後の出店拡大に備えて、10月から豊中市に新工場を稼働させる。投資額は約7000万円。しめさばとすしの生産能力を従来の2.5倍に引き上げる。

サンマの資源保護で合意 17年中に漁獲量を算定

サンマの資源保護で合意 17年中に漁獲量を算定

北太平洋の漁業資源保護を議論する「北太平洋漁業委員会」は9月3日に東京都内で初会合を開き、サンマの資源保護で合意した。資源量を維持できる漁獲量を2017年中に算定する。水産庁が会合終了後、明らかにした。北太平洋のサンマ資源量が国際的に算定されるのは初めて。
サンマは太平洋全域に広く分布しているが、中国や台湾などの漁獲量が増えて減少傾向にある。日本は1997年から独自に総漁獲量を制限してきたが、資源を枯渇させないため国際的なルール作りを目指す。
この日の会合には日本、カナダ、ロシア、中国、韓国、台湾の6カ国・地域が出席し、米国もオブザーバーとして参加した。

クロマグロ 1年未満で漁獲規制 16年に緊急ルール策定

クロマグロ 1歳未満減で漁獲規制 16年に緊急ルール策定

日本近海を含む北太平洋海域のクロマグロの資源管理を話し合う中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)の小委員会は9月3日、生後1年未満のマグロが大幅に減少した場合、禁漁を含む漁獲規制を緊急に実施することで実質的に合意し、閉幕した。2016年に策定する。日本が提案していた。
今回の会合は、出席国の数が規定を満たさなかったため、再度、会合を開催して正式決定する。

日本マクドナルド売上高8月は19カ月ぶり浮上

日本マクドナルド売上高8月は19カ月ぶり浮上

日本マクドナルドの8月の既存店売上高が速報値ベースで前年同月比2.6%増だったことが分かった。2014年7月下旬に中国の取引先で使用期限切れの鶏肉を使用していた問題が発覚し、顧客離れが深刻になっていた。前年同月比でみた場合、影響が一巡する今年は8月に売り上げがどこまで回復するかに注目が集まっていた。結果は19カ月ぶりに増収となったが、増収幅は極めて小幅にとどまった。確定値は10日ごろに発表される予定だ。

農業ビニールハウスを「植物工場」に 費用は1/4 東大

農業ビニールハウスを「植物工場」に 費用は1/4 東大

東京大学の河鰭(かわばた)実之教授らは、農業ビニールハウス内に人工の光で野菜を生産する植物工場と同じ環境を、簡単に作れる手法を開発した。ビニールハウス内を産業用の遮熱シートで密閉し、明るさや温度・湿度などを管理する。一般的な植物工場に比べ同じ規模で建設費を最大で4分の1に抑えられるという。天候不順に強く、安定して野菜を生産できる。ビニールハウスと植物工場の利点を併せ持つシステムとして、今後普及を目指す。
新手法は、植物工場の技術開発ベンチャーのプランツラボラトリー(東京都港区)と組み、技術を確立した。ビニールハウスの内部に太陽光や外気の侵入を防ぐアルミ製の遮熱シートで囲った空間を設けた。遮熱シートは植物工場で使われている断熱材よりも性能が高いという。遮熱シートの厚みは0.2㍉で工場の屋根などに使われる産業向けを活用した。