缶チューハイ増産 猛暑で需要増 キリン、サントリー
大手ビール系メーカーは、全国的な記録的猛暑で需要が伸びる缶チューハイの生産を増やす。キリンビールは8月に「氷結」などを前年比2割、サントリースピリッツも「マイナス196°C」を中心に8~9月に1割増産する。高めのアルコール度数や果汁を多く使った商品の販売が好調に推移している。
国産牛「赤身」の卸価格3割高 「霜降り」に近づく
国産牛肉の「赤身」の卸価格が上昇し、一段と「霜降り」に近づいている。消費者の健康志向によって肉の選びが変わりつつあり、赤身は1年で3割減となった。脂肪分であるサシが豊富な肉よりも2倍のペースで上昇している。全国的に子牛が足りなことも影響しており、赤身が高級品となりつつある。
和牛(去勢)では代表的な赤身であるA-2等級の東京市場での卸価格(加重平均)が、8月に入り1㌔2100円を超える日もある。ここ1年で3割高となり、1990年以降では最高値となった。
これまで最高級として定着していた霜降りはA-5の卸価格が同2500円前後で推移している。年間の上昇率は15%前後と、勢いでは赤身に軍配が上がる。赤身と霜降りの卸価格では約4年前まで1㌔当たり1000円近い価格差があった。それが今では、赤身の上昇によって3000円台半ばと、その差は3分の1近くに縮小している。
野菜ジュース原料100%国産 カゴメが限定販売
カゴメは8月下旬、原料の野菜に国産品だけを使った野菜ジュースの限定品を売り出す。昨夏、国産トマトだけを使ったトマトジュースを数量限定で販売したところ好評で、野菜ジュースでも国産野菜だけを使うことにした。価格は従来品よりも2割高いものの、野菜本来のおいしさや食の安全・安心を求める消費者は多いとみている。
カゴメの従来商品である「カゴメ野菜ジュース」や「野菜生活100」などのシリーズでは、原料の野菜をペースト状で輸入する場合が多い。ペーストに野菜を加えてつくる濃縮還元製法を用いている。
新商品「カゴメ野菜ジュースプレミアム」は国産野菜を搾ってつくるストレート製法タイプを採用する。味の調整で加えるレモン果汁は海外産を使うが、食塩などは添加しておらず、素材本来の味わいを感じられるのが特徴という。
25日に数量限定で発売する。内容量は720㍉㍑で店頭想定価格は税別290円前後。従来商品より2割程度高い。