「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチの卸価格が一段と上昇する可能性が出てきた。エサの原料となる魚粉に加工するカタクチイワシ(アンチョビー)の漁獲高が主産地のペルーで減っているためだ。エサ代は養殖費用の3分の2を占めるといわれ、コスト増は即、養殖業者に打撃となる。各大手飼料メーカーはエサの低魚粉化に取り組み、業者への支援対策に乗り出している。
養殖ハマチ全体の卸価格は足元で高止まりしている。東京・築地市場では、処理の仕方によって変わるが、高いもので1㌔1300円程度と前年同期に比べ1割程度高い。魚粉価格の高騰が主な原因だ。一方、長崎県や高知県産が主流の天然ものの価格は現在1㌔500円前後が中心で、前年同期と同水準だ。養殖ハマチは濃厚な味わいからすしネタで人気の一角を占める。都内のスーパーでは鹿児島の養殖ものが天然ものの約2倍の100グラム500円程度で販売されている。

立命大 地元JAと滋賀の野菜で100円朝食開始

立命大 地元JAと滋賀の野菜で100円朝食開始

立命館大学はJAおうみ富士(滋賀県守山市)などと共同で、地元野菜を使った「旬菜100円朝食」の販売を始めた。メニューは日替わりで、近江米やその日の朝に収穫した3~5種類の野菜を使う。学生の地元農産物への関心を高め、地産地消と健康増進につなげる。
同大学びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)で販売。JAおうみ富士に併設するレストランのシェフが毎朝調理する。提供時間は平日午前8時から8時40分まで。約100食分の食材がなくなり次第、終了する。

大玉・完熟トマト生産3.5倍に あなんトマトファクトリー

大玉・完熟トマト生産3.5倍に あなんトマトファクトリー
野菜生産を手掛ける「あなんトマトファクトリー」(徳島市阿南市)は、コンピューター管理の次世代トマト生産施設の規模を現在の3.5倍に増強する。生産量を増やして価格交渉力を高めるほか、加工用や業務用など多品種展開も視野に入れる。
同社が導入しているのは徳島種苗(徳島市)が開発した次世代トマト生産施設。地面から屋根までの高さが3.5㍍と高く、つり下げたワイヤにはわせて苗を細く高く生育させる。通常のハウスより多くの光に当たるため、大玉で味がよく機能成分の多いトマトに育ちやすいという。枝で完熟させて出荷する。新設した設備は8月に稼働させ、新たに10人程度雇用する計画。今回の投資額は約3億円。

日本酒輸出 英社と直接取引 秋田酒類製造

日本酒輸出 英社と直接取引 秋田酒類製造
日本酒「高清水」で知られる秋田酒類製造(秋田市)は、英ワイン卸大手のビベンダムワイン社と取引を始めた。これまで日系商社を通じて英国向けに出荷してきたが、飲食店などに販路を持つ現地企業と直接取引し輸出を拡大する。
秋田酒類製造は約20カ国に輸出しているが、現地企業との直接取引は米国、韓国に次ぎ3カ国目。

三菱商事 サーモン養殖事業で新興市場開拓

三菱商事 サーモン養殖事業で新興市場開拓

三菱商事がサーモン養殖事業でアジアなど新興市場の開拓に乗り出している。2014年に約1500億円を投じてノルウェーのセルマック(オスロ)を買収。北・南半球の双方に養殖拠点を確保し、世界の主要市場をカバーする供給体制を確立した。サーモンは、鶏・豚肉と並ぶ安価な動物性たんぱく源であり、今後も成長が見込まれる。加工や販売など川下の事業領域も強化し、20年度に純利益200億円以上を目指す。

酒米「山田錦」巡り早くも今秋収穫分の争奪戦

酒米「山田錦」巡り早くも今秋収穫分の争奪戦
代表的な酒米「山田錦」を巡り、今秋の収穫分の争奪戦が早くも始まっている。一部の商社が、山田錦の栽培農家から高値で直接買い付ける動きも出ているという。3月中旬、JAみのり(兵庫県加東市)は農家約100人に、2015年産米は前年より300㌧多い7500㌧の生産を目指そうと呼びかけている。
兵庫県は酒米栽培の大規模化を後押しする。15年度から山田錦の産地など県内16カ所にそれぞれ1㌶以上の農場を設け、県の指導員らが農家に育苗の手間が省けるもみの直(じか)まきなどを教える。こうした状況を見据え、白鶴など大手・有力酒造メーカーの山田錦の自社栽培も始まっている。

食の安全認証 国際水準に 農水省が16年メド

食の安全認証 国際水準に 農水省が16年メド

農林水産省は2016年をメドに農産物の安全性を保証する新しい認証制度をつくる。現行制度の審査体制などを大幅に強化し、食品安全の国際組織「GFSI」の承認を目指す。同組織は食品を扱うグローバル企業約400社が参加しており、取引に有利に働くと判断した。20年に農林水産物の輸出を今の1.6倍の1兆円に増やす政府目標の達成に向け、日本産の安全を強く打ち出す。

異例の春、卵卸価格が上昇 1カ月で7%高

異例の春、卵卸価格が上昇 1カ月で7%高
卵が値上がりしている。ここ1カ月で卸価格は1割近く上昇し、東京都内のスーパーでは特売を減らすケースも出てきている。鶏に与えるエサの輸入価格が円安で上昇し、養鶏業者のコストが上がっているためだ。かつては”卵は物価の優等生”といわれ、小売価格が安定している代表的な食品とみられてきたが、円安の影響は避けられないようだ。
指標となるJA全農たまご(東京都新宿区)の卸価格(Mサイズ)は、1カ月で7%上がり1㌔当たり235円となった。例年春から夏にかけては、鶏が卵を産みやすくなり生産量が増える。一方で需要は一服するため、価格が下がりやすい季節だという。ところが、今年は異例の展開で、前年の同時期と比べて約1割高い。4月としては4年ぶりの高値だ。店頭価格は現在、都内で10個(Mサイズ)200~250円程度が多い。

NZ産の出回り後カボチャの卸価格が前年水準に回復

NZ産の出回り後カボチャの卸価格が前年水準に回復

安値が続いてきたカボチャの卸価格が前年並み水準に回復してきた。東京・大田市場では現在、主力のニュージーランド(NZ)産が前年同期と同じ10㌔1300円前後(相対取引・中値)だ。NZ産の出回りが終盤を迎え卸価格が上昇している。
今年は日照不足で沖縄産の出荷が遅れており、それを見越して輸入量が増えていた。4月は天候不良で、在庫が傷むことをことを嫌い、輸入商社が出荷を急ぐ動きもみられた。円安で輸入価格が上がっているとし、出荷時期が終盤を迎えるとともに、卸価格への転嫁が進んできた。

舌でつぶせる「やわらか食」病院・施設に 日本水産

舌でつぶせる「やわらか食」病院・施設に 日本水産

日本水産は食材の形状や味、栄養はそのままで、舌でつぶせる「やわらか食」を介護施設や病院給食向けに展開する。受託給食大手と販売契約を結び、6月から提供する。冷凍食品で培った食品加工技術をもとに、食欲の湧く見た目や風味のシューマイやハンバーグで、入院患者や入所者の満足度を高める。
6月1日から発売するのは、舌でつぶせるやわらか食「笑み満菜」シリーズの冷凍食品。シューマイ2品、グリルチキン、卵焼き、ハンバーグの5品をそろえる。食材はスプーンですくえるほどのやわらかさだが、味は一般消費者向けの冷食と変わらない。