「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

7月にコメ取引の新市場「中長期米仲介市場」開設へ

7月にコメ取引の新市場「中長期米仲介市場」開設へ

コメの主な卸会社でつくる「全国米穀販売販売事業共済協同組合(全米販)」は、生産者と卸会社がコメの取引をする新たな市場を7月に開設する。農協との相対取引が主流であるコメの価格決定の透明性が高まることが期待される。需給の状況銘柄の人気が価格に影響しやすくなりそうだ。

現在コメの年間流通量約600万㌧のうちJAグループと卸会社との相対取引が5~6割占めるとされる。残りは農業生産法人と小売店の間で直接取引するなどの「直販」が中心になる。新たにできる「中長期米仲介市場」では15年産米取引を始める。年間500㌧以上とある程度の生産や集荷実績がある農業生産法人などであれば、売り手として参加できる。

コショウ卸価格が高止まり 肉食の広がりが価格下支え

コショウ卸価格が高止まり 肉食の広がりが価格を下支え

コショウの卸価格が高止まりしている。商社から加工会社への販売価格は現在、前年同期に比べ3割高の水準だ出回り始めたベトナム産の供給は多いが、中東やアフリカなどの需要が広がり、価格を下支えしている。卸価格は肉料理に使う黒コショウが1㌔当たり2200~2300円。カップ麺の用途が多い白コショウは同2700~2800円と過去最高の水準で推移している。新興国で肉食の習慣が広がり、コショウの需要を押し上げており、これが価格を支えている。

2月外食売上高 ファストフード除き3カ月ぶり増加

2月外食売上高 ファストフード除き3カ月ぶり増加

日本フードサービス協会が3月25日発表した2月の外食産業市場動向調査によると、売り上げは3カ月ぶりに前年を上回った。記録的な大雪に見舞われた前年に比べ、天候が比較的穏やかで、客数、売り上げはファストフード以外の業態で前年を上回った。客単価も引き続き好調だった。ファストフードの売り上げは前年同月比5.7%減だった。特に洋風では日本マクドナルドで起きた異物混入問題の影響が消えず、同16.2%と大きく落ち込んだ。パブ・居酒屋は店舗数が同4.7%減となったが、穏やかな天候が寄与し客数は同0.8%増と13カ月ぶり、売り上げは同0.3%増と34カ月ぶりに前年を上回った。ディナーレストランの売り上げは同10.1%増、ファミリーレストランは同8.9%増、喫茶は同5.7%増といずれも好調だった。

国産養殖クロマグロ1割安 築地への入荷量は前年並み

国産養殖クロマグロ1割安 築地への入荷量は前年並み

クロマグロの幼魚(ヨコワ)をいけすで3年程度育てて出荷する、国産養殖マグロの東京・築地市場への入荷量は前年並みだ。卸価格は1㌔当たり3000円程度で、前年同期比1割安い。いけすへの幼魚の投入量が近年減っており、出荷量は今後減少するとの声も聞かれる。一方、東京都内の鮮魚店では国産の養殖クロマグロ(赤身)は、100㌘当たり1400~1500円で販売されており、全円と大きくは変わっていない。

食用油 業務用卸価格は2年ぶり上昇 家庭用は交渉難航

食用油  業務用卸価格は2年ぶり上昇  家庭用は交渉難航

飲食店や惣菜店が使う食用油が2年ぶりに値上がりした。業務用の卸価格は大豆油や菜種油が前月比100円(2.7%)上昇し、1缶(16.5㌔)当たり3850円(中心値)となった。2014年2月以来の高値だ。製油各社は1月から、円安・ドルによる原料調達費の増加を理由とした値上げを進めていたが、需要家に一部受け入れられた。一方、スーパーなどで販売され、一般家庭で使用される食用油の値上げ交渉は難航している。製油各社は4月以降の一段の値上げを発表しているが、需要家の反応は鈍い。

米国産冷凍牛バラ肉 14年末の高値から3割安

米国産冷凍牛バラ肉  14年末の高値から3割安

牛丼チェーンなどが使う米国産冷凍牛バラ肉(ショートプレート)が続落している。足元の国内卸価格は1㌔当たり800円前後で、2014年末の高値から3割ほど安い。14年に価格を押し上げた中国の引き合いが弱まっているのが最大の要因だ。当面は中国の需要が14年のような勢いを取り戻す気配はない。このため、地合いに変化はなく、1㌔当たり700~800円台で落ち着くとの見方が有力だ。

サクラマス卸価格 主産地の水揚げ減で3~4割高

サクラマス卸価格 主産地の水揚げ減で3~4割高

さくらの季節に旬を迎えるサクラマス(本マス)が高い。主産地の青森などで水揚げが少なく、東京・築地市場の卸価格は1㌔当たり2000~2500円と前年同期比3~4割高となっている。大畑町漁業協同組合(青森県むつ市)の3月の水揚げ量(3月15日時点)は前年同期比5割弱少ない。サクラマスは海を回遊してきたヤマメで、体長は70㌢にもなる。産卵のため河川に戻ってくる。

イノベタス 野菜工場でアジア向け輸出事業目指す

イノベタス 野菜工場でアジア向け輸出事業目指す

イノベタス(静岡県富士市)は植物工場を完成し、4月から首都圏のスーパーや卸市場向けに出荷する、同社は4月以降、農産物輸出モデルを構築、アジア向け輸出にも取り組み、世界規模の事業を目指す。今回完成した完全人工型植物工場は延床面積1851平方㍍、レタスなどの葉物類の生産能力は1日当たり1万2420株。総事業費は総額8億4800万円で、経済産業省の農商工連携事業の補助金を活用した。5年以内をめどに、第2工場を建設する計画もある。2工場合計で1日当たり3万株の生産・出荷を目指している。

国産クロマグロ 水揚げ減で高値続く 卸価格2倍も

国産クロマグロ 水揚げ減で高値続く 卸価格2倍も

国産天然クロマグロが高い。東京・築地市場の卸価格は年明け以降、前年同期比3割高から2倍程度高い日が続いている。長崎、壱岐など全国の有力漁場でいずれも水揚げが減少している中、春で祝い事が多い時期も重なったためだ。国産天然クロマグロの2月の築地市場への入荷量は前年比2割減となった。こうした状況を反映、同市場の現在の卸価格は1㌔当たり1万~2万円程度。

入荷量が少ない日が続いたことで2月13日には築地市場の最高値が1月5日の初セリ価格を上回る異例の場面があった。約130㌔の和歌山・那智勝浦産に1㌔5万3000円の値が付き、今年の初セリの最高値3万円を大幅に上回った。

長崎水産試験場が「オスだけトラフグ」生産技術にメド

長崎水産試験場が「オスだけトラフグ」生産技術にメド

長崎県総合水産試験場(長崎市)は、トラフグ養殖において必ずオスが生まれる生産技術の開発のメドをつけた。東京海洋大学、東京大学との共同研究。自然界には発生しない性染色体「YY」を持つオス「超雄(ちょうおすトラフグ)」の精子を使う。約1年かけて実証し、2015年度中に実用化する。

トラフグのオスは白子(精巣)を持つためメスより高値で取引される。県内業者に種苗として提供することで養殖業を振興する。長崎県の養殖フグ生産量は全国トップ。農林水産省「海面養殖業棟計」によると、長崎県の2013年養殖フグ生産量は2528㌧で全国の50.9%を占めている。