「ズームアップ」カテゴリーアーカイブ

万博協会の万博未利用チケットの扱いに苦言

10月13日の閉幕まで残り半月余りになった大阪・関西万博。ここへきて購入したのに使われていないチケットが数多く残っていることが大きな問題になっている。払い戻しはしないと言明しているだけに、個人で未利用チケットを持っている人は、長い待ち時間を覚悟し、しかも1日数百枚程度の当日券に懸け、運に任せ会場へ出向く他ない。交換できなかれば出直しか、交換できなければ未利用チケットは単なる紙くずとなる。果たしてこれでいいのか?
急遽、博覧会協会は入場ゲート前で行っている当日券の販売を9月26日で終了し、27日からまだ利用されていないチケットを当日券に交換できるようにすることになった。ただ、これは無制限にというわけではない。交換できる当日券は1日数百枚程度で東ゲートの引換所で先着順で、正午以降に入場できる当日券を午前11時から、午後4時以降に入場できる当日券を午後3時45分から交換する予定だという。また、公式サイトでのチケットの販売は30日で終了するという。
博覧会協会は「何もやらないよりは、やったほうが誠実だと考えて導入した。入場ゲートまできても交換できないということもあり得るが、それでも行きたいと思うかどうかで判断していただきたい」と話している。
そもそも、今回の万博、膨らんだ経費を販売枚数を引き上げて、チケット収入で賄うことを念頭に販売をスタート。開幕しても思うように販売が伸びず、様々な手段で購入を呼び掛けられた。それならと地元近畿圏で応じた人も多かったはずだ。ところが、閉幕まで1カ月を切ったところで、協会の一方的なこの対応に問題はないか。この仕打ちはあまりにも冷たすぎるのではないか。

健闘虚し! 観客動員成功も成績低調に終わった世界陸上

9月13日以来、9日間にわたって東京・国立競競技場およびその周辺で開かれた「東京2025世界陸上」が21日閉幕した。世界の超人的なアスリートらが繰り広げる人間の限界(?)に挑戦するかのような姿に、連日大勢の観客が押し寄せた。その結果、動員目標50万人を上回る約62万人に上り、関心の高さをうかがわせた。
ただ、今回は日本勢の姿には少し失望した。もちろん、競歩の勝木隼人、藤井菜々子の両選手の銅メダルはじめ、男子110mハードルの村竹ラシッド選手、男子400mの中島佑気ジョセフ選手、男子3000m障害の三浦龍司選手、女子1万mの廣中璃梨佳選手らの健闘、入賞は大いに称えたい。
しかし、本人自身がどれほど苦しかったかと推察される、右肘負傷、回復途上で迎えた女子やり投げの女王・北口榛花選手はじめ、予選敗退種目の何と多いことか?開催国でありながら、成績は低調に終わった。これは出場選手だけを責めているのではない。いや、むしろ陸連をはじめ選手の育成・強化策そのものに問題、課題があるのではないか?日本人コーチ、スタッフでは育成・強化の実を十分上げられないなら、もっとその種目で実績のある国々から、それを担える人材を積極的に招聘すべきなのではないかということだ。
例を挙げると、男子4✕100mはこれまで五輪、世界陸上で銀メダル、銅メダルを獲得したことのある、唯一、メダルに手が届きそうな種目だった。個人では100m9秒台の選手を揃えた米国やジャマイカなど、海外勢と比較すれば遠く及ばない。だがそれは絶妙な、減速を最小限に抑えるバトンタッチでカバー、これまで日本をメダル圏内にとどめていた。それが今回もレースではその欠片(かけら)も見られず、6位に終わった。出場選手の選考過程に問題があったのか、この種目に特化した強化策を講じられなかったのか、それは外部からはわからない。いずれにしても強化のあとは全くといっていいほど見られなかった。有望選手を集めた他国と比べ、3回のバトンタッチで抑えられる、それが最大の強みであったはずのバトンタッチ時のコンマ◯秒差を活かす努力がメダルへの可能性を高めるのではないか。その反復努力が決定的に足りなかった。

自民党 総裁選5人が立候補 ”解党的出直し”の本気度は?

「ポスト石破」を決める自民党の総裁選が9月22日告示され、届け出順に小林鷹之(元経済安全保障担当相)、茂木敏充(前幹事長)、林芳正(内閣官房長官)、高市早苗(前経済安全保障担当相)、小泉進次郎(農林水産相)の5氏が届け出た。10月4日の投開票に向け、12日間の戦いがスタートした。
この12日間に経済、外交、そして物価対策はもちろん、自民党のかつての支持者が離反した自民党の旧体質からの脱却へ、”解党的出直し”の中身が、どの程度論議されるのか、されないのか?これまでの”表紙”を変えるだけの総裁選なのか?各候補の、そして自民党自体の”本気度”が試される。自民党に未来はあるのか?日本政治史=自民党の歴史に近い、果たすべき自民党の役割は終わったのか?有権者としてきちんと見届けたいものだ。

万博ビザで入国外国人の「就労ビザ」切り替え希望急増

大阪・関西万博閉幕まで1カ月を切った今、万博ビザで入国した外国人客が、日本の生活環境の良さに「帰りたくない」と、居続けるために就労ビザに切り替えたいとして、行政書士らに相談に訪れるケースが増えている。
現状、アフリカの数カ国の人たちが多いようだが、閉幕までさらに国や、ケースも広がりそうだ。ただ、希望してもこの望み、そう簡単には叶えられそうにない。
そもそも就労ビザを適法に取得しようとするとかなりハードルが高い。就労ビザへの切り替えには、日本企業との雇用契約を示す物が必要で、観光で入国したのなら日本語を使えないケースが圧倒的に多い。となると、もはや手はない。
そこで、法務省などからは叱られそうだが、では難民申請をして、とりあえず居続けようとすれば、時間は稼げる。難民申請すると、審査期間に入れば平均2年11カ月は居続けられる。難民申請した後には、どのような仕事でもやろうという気持ちがあれば可能だ。飲食店でも、夜のバーでも。
ただ、こうしたやり方は決してお勧めできない。日本でのきちんと就労資格を持って働こうとすれば、国の制度「育成就労」に従うしかない。にわかな変更や切り替えはできない。

勝負に徹した男子10,000m 高校生より遅いタイム 世界陸上

東京2025世界陸上男子10,000万m決勝が9月14日行われた。結果はアフリカ勢ではなくジミー・グレシエ(28、フランス)が28分55秒77で金メダルを獲得した。驚くのはそのタイムの遅さ。
序盤から互いに牽制して」ペースが一向に上がらず、レースが進むうち予想された通り、最後のスプリント勝負となった。そのため、タイムは日本の高校記録28分07秒39(2009年、佐藤悠基)より、遅かった。
勝負に徹したレースもありだが、ここまでの超スローペースには国際陸連も今後、何らかの対策を立てなければ、陸上競技を目指すアスリートの”卵”たちの夢を潰すことになるのではないか?今回の勝者に何の格別な感情があるわけではないが、ここまでして勝ち取った優勝、金メダルに、どれほどの勝ちがあるのかとも言いたい。

石破総裁の辞意「党を二分してはいけない」で説得

長い党内の迷走を経て、自民党の石破総裁が9月7日、辞意を表明し、総裁選へ動き始めた。党内の「参院選の惨敗の責任を」と問われ続けながら、続投意思を表明し続けていた石破氏の最終決断が急点、辞意に至った要因は何なのか?
ずばり、結論は「自民党を二分してはいけない」との思いだった。選挙惨敗の責任は「石破氏だけにあるのではない」「石破氏は辞める必要なない」などの世論と、自民党党内の「即刻惨敗の責任を」が並列、尋常ではない分断状態が続いていた。
しかし、新総裁選実施の有無を諮る事案が設定されたこの1週間、石破氏の判断は、衆議院解散・総選挙をも視野に入れ、揺れに揺れたようだ。しかし6日、昨年の石破総裁誕生の支持勢力の重鎮だった菅義偉副総裁(元首相)、小泉進次郎農林水産相との、合わせておよそ2時間にわたる会談の後、急転直下、石破氏が菅、小泉両氏の「続投の意思を貫けば党が分断、党内が割れてしまう」、「党を二分してはいけない」のアドバイスを受け入れ、辞意表明に至った模様だ。
この結果、”解党的出直し”の議論は全く置かれたままに、自民党の外部に向けた新総裁選出=表紙替えの「党刷新」セレモニー(儀式)は踏襲、温存され、党の再生とは程遠い、有権者の民意とはかけ離れた、時代遅れの自民党が継続することになる。自民党にもう未来はない。

自民党”大迷走”収拾, 誰も解党的出直しの中身語らず

自民党の”大迷走”=石破おろしが9月7日、石破首相の辞意表明をもって決着した。この大迷走で、自民党の体質は何も変わっていない。自民党はもはや日本の政治の”舵取り”を担っていける党ではないことがはっきり分かった。
この石破おろしの報道ではっきりしたことがある。新聞・テレビのマスメディアが、ただ永田町の自民党内の動きを報道するだけでこの間、マスメディアとして果たすべき役割・責任を果たしてこなかったのではないか?という点だ。
惨敗という衆参両院選挙の結果、党として”解党的出直し”が必要との声が党内から出たが、マスメディアはその中身・内容を具体的に両院議員や党員に取材し、語らせることを一切しなかった。これまで通り、自民党の総裁交代=表紙替えの報道に手を貸す報道に終止した。石破おろしの前に党として取り組むべきことがあるのではないか?と本気で主張したマスメディアはあったのか。
自民党だけに限らないかもしれないが、国会議員に国の未来を託せる能力がないと分かったら、あるべき、そして取り組むべき方向性、内容を指し示すことがマスメディアの責任、役割ではないのか。

どうする訪日外国人客の放置スーツケース急増問題

インバウンドの増加に伴い、観光地の路上やホテル、空港で、中身が入っていないスーツケースが放置される事態が急増中だ。大量に購入した土産物が入らず、大型の新品に買い替えた結果、要らなくなった古いものをそのまま置いていく人など、そのほとんどが買い替えに伴う廃棄が多いとみられる。観光地、ホテル、空港、そして街中で、ところ構わず廃棄?され、放置されたおびただしい数のスーツケースの処分・処理を巡って社会問題化している。
成田(千葉)、関西(大阪)、中部(愛知)の各空港でも、ロビーなどに放置されるケースが多くなり、うち関空では昨年度、過去最多の876件に上った。現状、空港、ホテルでは、一定期間保管しているが、その増え方にスペースを取られ、その管理にも頭を痛めている。しかも引き取りに来るケースはほとんどなく、大半は放置された側が処分費用を負担している。
放置スーツケース問題を抜本的に解決するには、無償や有償で引き取るサービスや、新品を売る際に中古品を引き取る取り組みなどが必要だろう。インバウンドの中長期的な増加を歓迎しつつも、オーバーツーリズムと同様、放置スーツケースも念頭に置き、国として早急な対策を講じなければならない。
なお、空港ごとのスーツケースの放置事案は、成田が2021年度の338件から2024年度は1,073件に、中部は22件から85件に、それぞれ急増している。

懲りない自民党 再生の意思全く窺われず 呆れた起用

自民党は8月27日、コメ改革を討議する新組織「農業構造転換推進委員会」を設置し、その委員長に、あろうことか江藤拓前農林水産相を就けた。
自民党にはもう再生の意思がないということか。よりによって、現時点では最もふさわしくない起用だ。そんなことも判断できなくなっているらしい。呆れるばかりだ。自民党は衆・参議院選挙の結果を、有権者はなぜ自民党を離れたのか?何も理解していないことが分かった。
有権者の声を真剣に聴こうという気持ちがあるなら、こんな人事は100%あり得ない。江藤氏は父親の代からの農水族議員であり、世間では多くの国民がコメ不足に困惑していた中、「私はコメを買ったことがない」などと非常識な発言で事実上、農水相を更迭された人物だ。
自民党が本気で改革に取り組み、再生の意思があるなら、こんなことは起こるはずがない。少なくとも5、6年は目立つポストには就かず、いわば”禊(みそぎ)”の期間を設けるはずだ。政治とカネの問題、裏金問題の処理もあいまいなまま。それにまだまだ旧派閥次元の活発な議員の動きなど、自民党の体質は100%温存したままだ。これでは自民党の再生など全く望めまい。今回それがはっきりした。

”これでいいのか”トランプ頼みのウクライナ情勢

停戦に動きかけたかに見えたウクライナ情勢が、またも混沌としそうな情勢となってきた。これは、現状を正確に把握していないトランプ米大統領にすべての判断を委ねた形になっているためだ。もっと言えば、「ノーベル平和賞」の獲得に向けて、できるだけ早急に解決し、実績を挙げたいとの思惑から、ウクライナの頭越しにロシアとの和平・解決に直結する道筋を選択しようとするからだろう。これでいいのか?しかし、他に選択肢がない。だから、欧州側も、ロシア側もトランプ氏を自陣に取り込もうとする。これが悲しい現実だ。
米アラスカ州アンカレジで行われたトランプ、ロシアのプーチン両大統領による首脳会談で、ウクライナが最も重視しているポイントの一つ、停戦・和平実現後の「安全の保証」について、3対3の同会談に同席していたメンバーの一人、米のウィトコフ氏(トランプ政権・中東担当酷使)が、欧州主要国によるNATO(北大西洋条約機構)の集団防衛に類似した支援の提供を、プーチン大統領が容認したーと語っていた。
これを受けて、英国、フランス、ドイツを主力とする欧州各国が地上部隊をウクライナに派遣、そして米国が航空部門を支援することで合意したと伝えられていたこれでウクライナの安全の保証が約束されるはずだった。
ところが、その後、同じくアラスカ州での同会談に同席したロシアのラブロフ外相がこれを否定している。だとすれば、ウクライナが停戦に向けて予定する、今後のプーチン氏との会談の前提が崩れてしまう。にわかに、会談の意味がなくなってしまう。これが、ロシア側の牽制で、巧妙な戦略・交渉戦術の一環なのかもしれない。ただ、次回会談でロシア側に停戦・和平への意思が明確にならなければ、トランプ氏は大規模な制裁もしくは大規模な関税、あるいは両方を課すとしており、本来なら、プーチン氏ももう曖昧な対応は許されないはずだ。そのとき、土壇場でトランプ氏がどう出るか予測がつかない。