月別アーカイブ: 2013年6月

上田秋成の和歌・枕詞の解説書の版木見つかる 奈良大

上田秋成の和歌・枕詞の解説書の版木見つかる 奈良大
 奈良大によると、「雨月物語」で知られる上田秋成(1734~1809年)が和歌の枕詞(まくらことば)を解説した「冠辞続(かんじぞく)ちょう」の版木4枚が見つかった。同書は1801年に刊行され、枕詞392例を五十音に分類している。版木は縦84.1㌢、横22.2㌢、厚さ1.8㌢の桜の木を使い、ヒット商品で何度も刷られたことを示すように厚く墨が残っている部分もあった。京都の古書店から奈良大が譲り受けて調査した。版木の多くは火災や空襲で失われた。

ナポレオンのデスマスク2500万円で落札 英で競売

ナポレオンのデスマスク2500万円で落札 英で競売
 フランス皇帝ナポレオンが幽閉地、南大西洋の孤島、セントヘレナ島で1821年に亡くなった2日後につくられたデスマスクが6月19日、ロンドンで競売に掛けられ、予想を大幅に上回る約17万ポンド(約2500万円)で落札された。落札予想価格は4万~6万ポンドだった。ナポレオンをめぐっては、死因が毒殺か病死かで論争があるほか、デスマスクも複数存在しているといわれる。

島根・出雲の砂原遺跡の石器を再び「国内最古」と結論

島根・出雲の砂原遺跡の石器を再び「国内最古」と結論
 島根県出雲市の砂原遺跡の学術発掘調査団は、出土した石器36点について見解を再修正し、11万~12万年前の「国内最古」と結論付け報告書にまとめた。2009年の発表では、12万7000年前ごろにできた地層と、約11万年前の三瓶木次火山灰でできた地層に挟まれた地層から石器が出土したとして、石器の年代は約12万年前の国内最古と発表した。その後、火山灰の地層は三瓶木次層ではなく、約7万年前の三瓶雲南層と判明。翌年、石器の年代を7万~12万年前と幅を持たせて修正した。

「支倉常長とその時代展」の開幕式に出席 皇太子さま

「支倉常長とその時代展」の開幕式に出席 皇太子さま
 スペインを公式訪問中の皇太子さまは6月12日、マドリードの国立装飾美術館を訪れ、「支倉常長とその時代展」の開幕式に出席された。支倉常長は400年前、1613年に仙台藩主・伊達政宗がスペインに派遣した「慶長遣欧使節団」を率いて、日本人として初めて太平洋と大西洋を横断した。同展は南蛮漆器などの美術工芸品を展示し、日本とスペイン、当時スペイン領だったメキシコにも広がった文化交流の軌跡を紹介している。

童謡「サッちゃん」創作ノート 作詞・阪田さんの遺品

童謡「サッちゃん」創作ノート 作詞・阪田さんの遺品
 作家で詩人の阪田寛夫さんが童謡「サッちゃん」を作詞した際の創作ノートが遺品から見つかった。3番までの歌詞が万年筆で書かれているが、手直しの跡は1カ所のみで、一気に書き上げた様子がうかがえる。歌詞はすべて仮名表記だが、創作時は漢字交じりだったことも分かった。阪田さんが小学部を卒業した帝塚山学院(大阪市)が遺族から寄贈された原稿や書簡、ノートなどを整理中に発見した。
 「サッちゃん」の誕生は1959年。朝日放送に勤めていた阪田さんが、いとこで作曲家の大中恩(おおなか・めぐみ)さんの依頼で歌詞を書いた。NHKのラジオ番組で「うたのおばさん」として親しまれた松田トシさんに若手作曲家が新作童謡を贈ったもので、阪田さんにとって初の童謡だった。

寺山修司さんの自筆ノート含む多数の未発表資料見つかる

寺山修司さんの自筆ノート含む多数の未発表資料見つかる
 早稲田大学演劇博物館(東京都新宿区)は、歌人、劇作家、演出家、映画監督など多彩な創作活動で知られる寺山修司さんの自筆ノートを含む多数の未発表資料が見つかったことを明らかにした。11月に寺山さんの特別展を開催し、資料の一部を一般公開する。発見された未発表資料は、寺山さんが学生時代に記した自筆ノートや演劇作品の演出メモなど。このうち「ロミイの手帖」と名付けられたノートには、2年間の入院生活を強いられた早大時代に読んだ文学書や哲学書の感想のほか、散文、詩なども綴られている。未発表分を含めた寺山さんの自筆原稿、海外公演テープなどは数千点に上る。

中原中也の書簡発見 知人にチェーホフ作品勧める内容

中原中也の書簡発見 知人にチェーホフ作品勧める内容
 詩人の中原中也(1907~37年)が知人に宛てた手紙が見つかった。ロシアの文豪チェーホフの作品への感想を述べ、知人に読むよう勧める内容。神奈川近代文学館(横浜市)で6月15日から開かれる「中原中也の手紙」展で公開される。書簡は中也と親交があり、「中原中也の手紙」などの著書がある安原喜弘さんの遺品から見つかった。手紙で中也はチェーホフの中編小説「黒衣の僧」のあらすじを記し、主人公が過去を回想する場面に触れて「今にも手にとれさうに見えても来るのですが、而もそれは現はすことが出来ない」と感想を述べている。

「夢を生きる」のUIのアンニサさん優勝 日本語弁論大会

「夢を生きる」のUIのアンニサさん優勝 日本語弁論大会
 インドネシア人による第42回日本語弁論大会 大学生・一般の部の全国大会が6月15日、中央ジャカルタの国営ラジオ放送局(RRI)で開かれた。優勝したのは「夢を生きる」と題して発表したインドネシア大学のアンニサ・イッサディさんだった。ジャボデタベック地区代表。アンニサさんは、夢を持つ大切さを訴えた。

西ヌサトゥンガラ州に放牧施設完成 日本政府の草の根協力

西ヌサトゥンガラ州に放牧施設完成 日本政府の草の根協力
 西ヌサトゥンガラ州スンバワ県モヨフル郡レセン村内のミトラ・アバディ牧場に、日本政府が草の根・人間の安全保障無償資金協力の枠組みを通じて支援した放牧施設が、このほど完成した。プログラム名は「西ヌサトゥンガラ州スンバワ県における貧困畜産農家に対する貧困削減計画」で、支援額は9万7670㌦(919万円)。
 在インドネシア日本大使館によると、同州は畜産業が盛んだが、やせ細った肉牛が多いなど生産状況を改善する必要があるという。同県5村に水供給資材村、牧草地および放牧地5㌶を整備、牧草用倉庫などを建設。畜産農家に対しては肉牛の飼育方法などを指導する研修を実施した。6月12日の完成式典では牛尾滋公使、スンバワ県知事代理らが出席し、完成を祝った。

EPAに基づく第6期看護師候補者ら155人が6/26来日

EPAに基づく第6期看護師候補者ら155人が6/26来日
 日本・インドネシア両国の経済連携協定(EPA)に基づく第6期看護師・介護福祉士候補のインドネシア人155人が6月26日、来日する。候補者は6月13日、南ジャカルタの教育文化省語学教員学習センターで開かれた国内研修の閉講式で、日本の国家試験合格を誓った。
 今回来日する看護師候補48人、介護福祉士候補107人は昨年12月14日から、基礎的な日本語や文化、慣習を学んだ。日本でさらに6カ月間の研修を受けた後、病院や福祉施設で働きながら、国家試験のための学習を続ける。