月別アーカイブ: 2013年8月

一茶の俳句を高く評価した子規の自筆原稿を長野で発見

一茶の俳句を高く評価した子規の自筆原稿を長野で発見
 明治時代の俳人、正岡子規(1867~1902年)が、江戸時代の俳人、小林一茶(1763~1827年)の俳句を、「特色は主として滑稽、諷刺、慈愛の三点に在り」などと高く評価した自筆原稿が、長野市の住宅で見つかった。8月1日から一茶記念館(長野県信濃町)で一般公開される。

伊勢神宮の「式年遷宮」の関連行事「お白石持行事」

伊勢神宮の「式年遷宮」の関連行事「お白石持行事」
 今年10月にヤマ場を迎える伊勢神宮(三重県伊勢市)の「式年遷宮」の関連行事、「お白石持行事」が7月26日午前始まった。市民らが新しい正殿の敷地に、市内を流れる宮川で拾い集めた白い石を敷き詰める行事で、内宮・外宮で約1カ月にわたって行われる。一連の行事には延べ約23万人が参加する予定。

8月に高松塚とキトラ古墳壁画を一般公開 文化庁

8月に高松塚とキトラ古墳壁画を一般公開 文化庁
 文化庁は、奈良県明日香村の高松塚古墳(7世紀末~8世紀初め)の壁画修理施設を8月に一般公開するのに合わせ、高松塚、キトラ古墳の壁画の一部も公開すると発表した。キトラ古墳の壁画発見から30年を迎え、一般公開ではキトラ古墳壁画のうち朱雀と青竜、玄武をガラス越しに見学できる。また、整備のために閉鎖が決まっているキトラ古墳の石室の外観も公開される。一般公開は8月18~25日の午前9時~午後5時。定員は1日400人程度で、見学の所要時間は約1時間。申し込みは往復はがきかインターネットで。

二条城の重文「唐門」修理終了 公開前に見学会

二条城の重文「唐門」修理終了 公開前に見学会
 世界遺産の二条城(京都市中京区)で7月31日、約1年半かけて行われていた重要文化財の唐門の修理がほぼ終了し、抽選で選ばれた12人が参加して特別見学会が開かれた。一般公開は9月から。参加者は、門の周囲に設置された足場に乗り、元離宮二条城事務所の職員らの説明を聞きながら門の上部に施されている極彩色の竜虎や唐獅子など、精巧な彫刻に魅入っていた。唐門は柱が6本の四脚門と呼ばれるタイプで、幅6.4㍍、奥行き5.5㍍。高さ10㍍。屋根は切妻造りの桧皮葺(ひわだぶ)き。後水尾天皇の二条城訪問に合わせ、1625年に建てられたとされる。二条城は2011年度から約20年にわたる大修理を実施中。

竹島を記した最古の日本地図 島根県の研究会確認

竹島を記した最古の日本地図 島根県の研究会確認
 島根県の「竹島問題研究会」は8月1日、竹島が記された江戸時代(1760年代)の日本地図2枚を確認したと明らかにした。2枚は、1760年代作製の「日本図」(縦約66㌢、横約67㌢)と、1768年の「改製日本扶桑分里図」(縦約85㌢、横約135㌢)。2枚とも、現在の竹島を「松島」、韓国・鬱陵島を「竹島」と表記している。
 竹島を描いた最古の日本地図は水戸藩の地理学者、長久保赤水(1717~1801年)作製の「改正日本輿地路程全図(1779年)だったが、この2枚も赤水が同全図の下図などとして作ったとみられる。同研究会は、これまでより少なくとも10年さかのぼって、竹島が日本領であることを補強する資料-としている。

英で盗難の名器ストラディバリウス ほぼ無傷で発見

英で盗難の名器ストラディバリウス ほぼ無傷で発見
 7月31日付の英各紙によると、2010年末にロンドンで盗難に遭い、行方が分からなくなっていた120万ポンド(約1億8000万円)相当のバイオリン名器ストラディバリウスが、このほど英中部で発見されたことが分かった。英警察当局が7月下旬に発見した。見つかった際の詳細な状況は明らかにされていないが、ほぼ無傷で、本体と一緒に盗まれていた2本の弓も無事だったという。

気仙沼で「インドネシア・パレード」今年は山車新調

気仙沼で「インドネシア・パレード」今年は山車新調
 宮城県気仙沼市で8月10日、「インドネシア・パレード」が、同市の夏祭り「気仙沼みなとまつり」の街頭パレードの一翼を担う形で行われた。同市とインドネシアとの結びつきは強く、東日本大震災前からインドネシア人の漁業実習生受け入れ事業などにより、同国の若者が同市の水産加工工場で研修として働いている。震災の影響で中止されたパレードが再開されて、今年で2年目。研修生6人、東北大学に留学中の12人など東北在住のインドネシア人や、気仙沼港を母港とする漁船のインドネシア人乗組員らも参加し、かつての華やかさを取り戻しつつある。
 気仙沼市の夏祭り「気仙沼みなとまつり」の街頭パレードには、気仙沼商工会議所青年部の会員を中心とした市民約130人が「インドネシア・パレード」スタッフとして参加。インドネシアの伝統衣装に身を包み、オゴオゴ(魔除け用張りぼて人形)やバロン(獅子舞)、オンデルオンデル(張りぼて人形)とともに、市内の大通りを練り歩いた。「インドネシア・パレード」は、「気仙沼みなとまつり」の街頭パレードに参加した14団体約900人のうち最大で、今年は一番手を務めた。
 衣装はこれまで、ジャカルタのライオンズクラブやジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)バリダンス部などから提供されていた。今年は新調されたオゴオゴの山車(だし)1台が加わり、計3台が隊列に並び、パレード盛り上げに一役買っていた。

日本の漫画を海外でリメーク インドネシアで「ドラゴン桜」

日本の漫画を海外でリメーク インドネシアで「ドラゴン桜」
 日本でヒットした漫画をインドネシアでリメークするプロジェクトが始まった。講談社の「週刊モーニング」が連載した「ドラゴン桜」を現地の漫画家がインドネシアを舞台に書き換える。日本の作画技術などを教え、現地で漫画家を育てる。日本の新たなコンテンツビジネスの取り組みとして注目を集めそうだ。
 このプロジェクトを推進するため書籍などの版権ビジネスを手掛けるTGライツスタジオ(東京都渋谷区)とインドネシアのメディア大手コンパス・グラメディアグループが提携した。講談社のほか、ドラゴン桜の著者、三田紀房氏、同氏のエージェント会社のコルク(東京都渋谷区)も協力する。
 ドラゴン桜は個性豊かな教師たちが、”落ちこぼれ”といわれた高校生を東京大学に入学させようとするストーリーで、阿部寛、長谷川京子、山下智久、長澤まさみらのキャスティングでテレビドラマ化され、好評を博した。現地版では東京大学をインドネシア大学にするなど現地の受験事情に合わせる。

自筆年賀状など前島密の書簡20点発見 滋賀県草津市

自筆年賀状など前島密の書簡20点発見 滋賀県草津市
 滋賀県草津市は7月19日、日本近代郵便の父とされる前島密(1835~1919年)の自筆の年賀状など20点の書簡が見つかったと発表した。いずれも1870~80年のものと推定されている。草津市出身で、駅逓寮(後の郵政省)の前島に次ぐナンバー2の地位にあった山内頼富に宛てたもの。秋田県の尾去沢銅山の所有に絡む汚職事件をめぐって、「昨暮は本寮ニ大風波起し、井上大輔・渋沢共辞表を出し」などと大蔵省にいた井上馨が73年に辞任する約半年前に辞表を提出していたことなが記された年賀状はじめ、当時のめまぐるしい政情の変化が随所に書き込まれている書簡もある。

江戸時代のからくり人形「弓曳き童子」機械遺産に

江戸時代のからくり人形「弓曳き童子」機械遺産に
 日本機械学会は7月23日、江戸時代のからくり人形「弓曳き童子」や国産初の16㍉映写機など6件を新たに、国内に現存し歴史的に意義のある「機械遺産」に認定したと発表した。この結果、機械遺産の認定は7回目で計61件となった。弓曳き童子は、童子が矢を抜いてつがえ、的に向けて射る人形で、江戸時代のからくり人形の最高傑作とされる。福岡県久留米市に動く状態で保存され、ロボットのルーツの一つと評価された。
 16㍉映写機「エルモA型」(名古屋市瑞穂区で保存)は1927年に発売。持ち運びの難しかった主流の35㍉映写機に対し、手回し式の小型映写機として開発された。東京都新宿区の京王地下駐車場にある「機械式立体駐車装置ロートパーク」も選出された。入出庫に要する時間を大幅に減らした。川崎市幸区の東芝科学館が保管している昭和初期の電気冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの「家庭用電化機器」と、江戸時代に輸入され金属の鍛造に使われた旧横須賀製作所(神奈川県)の大型機械「スチームハンマー」なども選ばれた。