個別に漁獲上限割当 今秋一部で試験導入 水産庁

個別に漁獲上限割当今秋一部で試験導入水産庁

 水産庁は6月12日、東京都内で「資源管理のあり方検討会」を開き、資源が低水準にあるマサバやスケソウダラを対象に漁船や漁協ごとに漁獲上限を割り当てる方針を示した。今秋に一部で試験的に導入する。資源の回復と漁業者の経営改善を狙う。効果や課題を検証して対象魚種を広げる。国が主導して漁獲枠を個別に割り振るのは初めてだ。

 「個別漁獲割当(IQ)」はノルウェーやニュージーランドなどで導入している資源管理の手法。これまではサバなど7魚種を対象に毎年の総漁獲可能量(TAC)を決めるだけだったが、漁獲枠を個別に割り当てることで漁業者間の早取り競争を防ぐ。