月別アーカイブ: 2014年6月

7~9月は関西の業況は急改善 関経連・大商

7~9月は関西の業況は急改善  関経連・大商

 関西経済連合会と大阪商工会議所が6月23日発表した経営・経済動向調査によると、7~9月期の関西企業の自社の業況判断指数(「上昇」と回答した割合から「下降」を引いた値)はプラス14.8になった。消費増税の影響で5四半期ぶりのマイナス(マイナス18.4)に落ち込んだ4~6月期から急改善する。

 4~6月期は大企業がマイナス19.5、中小企業がマイナス17.4だった。7~9月期は大企業がプラス31.6、中小企業が0.0と回復ピッチに差が出る。5月19日~6月3日に関経連と大商の会員企業1636社を対象に調査、451社が回答した。

富岡製糸場 世界遺産登録が正式決定 産業遺産で初

富岡製糸場 世界遺産登録が正式決定 産業遺産で初

 カタール・ドーハで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第38回世界遺産委員会は6月21日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)の世界文化遺産への登録を正式決定した。委員会は遺産群について「国際的な技術交流を示す貴重な存在だ」と高く評価した。日本の世界遺産登録は18件目で、近代の「産業遺産」としては初めて。

 富岡製糸場と絹産業遺産群は富岡製糸場(群馬県富岡市)、近代養蚕農家の原型「田島弥兵旧宅」(伊勢崎市)、養蚕教育機関「高山社跡」(藤岡市)、蚕の卵の貯蔵施設「荒船風穴」(下仁田町)の計4資産で構成する。

    1872年に官営で操業開始。1893年に三井家、1902年に原合名会社、1939年に片倉工業へと経営は移り変わったが、施設はほぼ原型のまま引き継がれた。そして、1987年に操業停止した片倉工業は2005年に富岡市に寄贈するまでの18年間、「売らない、貸さない、壊さない」の3原則を掲げて、年間1億円をかけ維持管理に努めた。

          

軍艦島を国史跡に 世界遺産登録目指し保全枠組み

軍艦島を国史跡に 世界遺産登録目指し保全枠組み

 文化審議会は6月20日、端島(通称・軍艦島)や高島を含む幕末から昭和期の炭鉱跡で構成する「高島炭鉱跡」(長崎市)など9件を史跡に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。端島などは「明治日本の産業革命遺産」の一部として、政府が2015年の世界文化遺産登録を目指しており、保全の枠組みが整う。また、45万年前のワニ類の化石「マチカネワニ化石」(大阪府豊中市)など6件を登録記念物とするよう求めた。近く答申通り告示され、史跡は1733件、登録記念物は88件となる。

与謝野晶子の未発表短歌 愛知の飲食店で発見

与謝野晶子の未発表短歌 愛知の飲食店で発見

 歌人の与謝野晶子(1878~1942年)の直筆で、全集などにも載っていない未発表の短歌2首が、愛知県津島市の飲食店で見つかっていたことが6月16日、分かった。津島市立図書館によると、未発表作は「くれなゐの牡丹咲く日は大空も地に従えるここちこそすれ」と、「春の夜の波も月ある大空もともに銀糸の織れるところは(あるいは「ところぞ」)」。いずれも晶子の署名がある。

    飲食店「まのや」で直筆の短歌5首が書かれた短冊が入った箱が見つかり、図書館に鑑定依頼があった。図書館や、晶子の生地、堺市にある堺市立文化館与謝野晶子文芸館が、筆跡鑑定や文献調査などを行い直筆と判明。うち2首が歌集や雑誌に掲載されていないことが確認された。

    晶子は1935年10月、津島高等女学校(現県立津島高)の創立20周年記念式典で講演するため津島市を訪問。「まのや」で食事をした際に書かれたという。箱の中には、歌人柳原白蓮の短冊もはいっていたが、別の機会に白蓮が名古屋市を訪れた際に詠んだとみられる。

ショウガ値上がり 中国産卸値は前年の3倍に

ショウガ値上がり中国産卸値は前年の3倍に

 ショウガの流通価格が上昇している。主産地の中国・山東省の天候不順で出荷が減ったうえ、昨年までの安値でニンニクなど他の作物に転作する農家が増えたためだ。ショウガは寿司のガリや紅ショウガが値上がりするなど業務用中心に影響が出始めた。

 商社から加工会社への中国産の卸価格は5㌔当たり2100円程度と前年同期の3倍の水準になっている。中国産の不足で、国産の価格も3割高となっている。こうした状況を受けショウガの加工会社では牛丼チェーンなど外食産業へ卸す紅ショウガの価格を1.5㌔(漬け液含む)360円程度へ2~3割上げている。

HISがハワイ旅行専門店を大阪駅前に初開設

HISがハワイ旅行専門店を大阪駅前に初開設

 エイチ・アイ・エス(HIS)は6月21日、ハワイ旅行を専門に扱う初の店舗「エイチ・アイ・エス大阪駅前ハワイ支店」を大阪市北区の大阪第一生命ビル1階にオープンする。延べ床面積は260平方㍍の大型店舗で、ハワイ旅行専門店としては国内最大級という。

 同店にはハワイに精通した専門スタッフが常駐し、現地の支店と連携。ツアー商品は10万~50万円台まで幅広く取り揃え、様々な要望に迅速に対応する。

関空の5月の旅客数は13年ぶり150万人超

関空の5月の旅客数は13年ぶり150万人超

 新関西国際空港会社が6月20日発表した5月の関西国際空港の運営概況(速報値)は、全体の旅客数が前年同月比11%増の150万6186人となり、5月としては2001年以来13年ぶりに150万人を超えた。格安航空会社(LCC)の増便を背景に、国際線の外国人旅客数が同33%増の49万4180人となったことが寄与した。

 国際線の日本人旅客数は同2%減の48万6180人で、5カ月連続で前年実績を下回った。国内線旅客数は同6%増の49万6138人。関西国際空港で国際線から国内線に乗り換えて日本各地に向かう外国人の利用が好調だった。

 大阪(伊丹)空港の旅客数は同7%増の125万4315人。全日空や日本航空が札幌や那覇への長距離便を増やしたことが貢献した。

大阪で10/18、19日開催 第1回大学合唱団交流

大阪で10/18、19日開催 第1回大学合唱団交流
    全国の大学合唱団が集まり、音楽の出来を競いつつ交流を深め、社会との接点を意識するきっかけにしようと「第1回大学合唱コンペティション&コンベンション」(日本合唱指揮者協会主催)が10月18、19日、大阪府泉佐野市のエブノ泉の森ホールなどで開かれる。

ブータンの「幸せ指数」調査にJICAが全面協力

ブータンの「幸せ指数」調査にJICAが全面協力

 心の豊かさ「国民総幸福量(GNH)」を追求しているヒマラヤのブータンで、新たなGNH指数を調べるためのブータン政府の調査に、国際協力機構(JICA)が全面協力することが分かった。田中明彦JICA理事長があきらかにしたもの。

 GNHの調査は2005年と07年、10年に実施され、05年は97%が「幸せ」と回答。経済指標に表れない「幸福度」を数値化。物質的豊かさを重視する国が圧倒的に多い現代社会に一石を投じている。手法を精密化した10年は「心の健康」「健康」「教育」など9分野で約7000人の満足度を調べている。

ブータンの農業発展に尽力した功績紹介「西岡記念館」

ブータンの農業発展に尽力した功績紹介「西岡記念館」

 農業技術指導者としてヒマラヤのブータンの発展に尽力した故西岡京治氏(1933~92年)の功績を紹介する記念館が、西岡氏が活動拠点とした同国西部のパロにこのほど開館し、国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長やブータン政府高官ら約100人が出席して式典が行われた。

 西岡氏は日本がブータンと外交関係を樹立する前の1964年、JICAの前身組織から同国へ派遣された。コメの品種改良や野菜栽培の普及、農業機械化などで献身的な活動を続け、同国の食料自給率と生産性を向上させた。

 こうした功績を称えるため、記念館はブータン農業省が中心となり、西岡氏とゆかりの深いパロの同省傘下の施設内にオープンした。西岡氏の写真や映像、ゆかりの農業機械などが展示されている。