月別アーカイブ: 2014年8月

フィリピン支援へ関学・同志社・立命館3大学生らが連携

フィリピン支援へ関学・同志社・立命館3大学生らが連携

 関西学院大、同志社大、立命館大の3大学の学生約50人がフィリピンの女性たちの自立を支援するため、現地で手作りされた雑貨を委託販売する活動に取り組んでいる。8月25日から1週間かけて京都市内から兵庫県内にかけて自転車で移動しながらスーパー前など14カ所で、「フィリピンの人々に救いの手を!」と呼び掛けながら販売する。

 フィリピンで2000年にゴミ山が崩落して2000人以上が死亡するという傷ましい事故が起きた。この事故をきっかけに、現地では女性の手作り刺しゅう雑貨を販売する市民団体が設立され、子供の教育支援を行う福岡県のNPO法人「ソルト・パヤタス」と連携。3大学のボランティア団体も協力することになった。現地では約20人の女性が、タオルやブックカバー、バックに動物や食べ物などをモチーフにした刺しゅうを施し、懸命に商品作りする。商品10個の労賃で、7人家族の1日分の食費を確保できるという。

 今回は8月25日に京都市の梅小路公園を出発、大阪府高槻市、同吹田市を経由し、30日に兵庫県入り。尼崎市の商業施設「グンゼタウンセンターつかしん」前、31日はコープ西宮(西宮市)とコープデイズ芦屋(芦屋市)前などで販売する予定。合計約100万円の売り上げ確保を目指している。読売新聞が報じた。

被葬者は蘇我稲目か 都塚古墳は大型方噴ピラミッド型

被葬者は蘇我稲目か 都塚古墳は大型方噴ピラミッド型

 奈良県明日香村教育委員会と関西大考古学研究室は8月13日、明日香村の都塚古墳(6世紀後半ごろ)が、墳丘を5段以上の階段状に築いたピラミッド形の大型方噴と分かったと発表した。国内の同時期の方墳で階段状墳丘が確認されたのは初めて。一辺の長さが40㍍を超え、直後に築かれた方墳大王(天皇)陵に迫る規模であることも明らかになった。

 当時のトップクラスの権力者が、前方後円墳に代わる新形式として取り入れたとみられる。そのため、蘇我氏の権勢の礎を築いた蘇我稲目(そがのいなめ、?~570年)らが被葬者の候補に挙がっている。

 都塚古墳があるのは蘇我稲目の子、馬子(?~626年)が被葬者として有力視されている石舞台古墳(7世紀前半、一辺約50㍍の方噴)の南東約400㍍。尾根の先端の傾斜地に築かれている。1967年に関西大考古学研究室が調査し、巨石を使った横穴式石室の中に凝灰岩製の家形石棺が安置されていたことが分かったが、墳丘の形や規模は不明だった。

 今回、当時としては異例のピラミッド形の大型方噴が確認されたことで、古墳時代から飛鳥時代への過渡期の権力構造を知る手掛かりになるとみられる。

丹波竜の化石は新種 学名「タンバティタニス…」

丹波竜の化石は新種 学名「タンバティタニス…」
 兵庫県立人と自然の博物館は8月12日、2006年に兵庫県丹波市の白亜紀前期の地層(約1億1000万年前)で見つかった竜脚類の恐竜「丹波竜」の化石が新属新種と認められ、学名も「タンバティタニス・アミキティアエ」と命名したと発表した。・
 8月12日付のニュージーランドの国際学術誌「ズータクサ」の電子版に論文が掲載された。国内発見の新属新種の恐竜は5例目。

ビル間で熱を融通「サーマルグリッドシステム」実証実験

ビル間で熱を融通「サーマルグリッドシステム」実証実験

 大阪市立大学工学部の中尾正喜・特命教授らの研究グループが開発した、複数のビルの空調設備を専用装置でつなぎ、ビル同士の熱を融通して冷暖房のエネルギーを節約する「サーマルグリッドシステム」の実証実験が8月12日、大阪市住之江区の大阪府咲洲庁舎とアジア太平洋トレードセンター(ATC)の空調設備の各部をつなぎ、始まった。この実証実験の総事業費は3億5000万円。期間は2015年1月まで。省エネ効果などを検証する。

 中尾教授らは、このシステムにより「約4割の省エネ効果が可能」としている。ここで得られたデータをもとに、大手ゼネコンの大林組など20社からなる「咲洲・アジアスマートコミュニティ協議会」が同システムをインテックス大阪(大阪市住之江区)の6つの建物に15年3月導入。約1年間の検証後、16年3月に実用化する予定。

7月の近畿のマンション販売回復 7カ月ぶりに2000戸台

7月の近畿のマンション販売回復 7カ月ぶりに2000戸台

 不動産経済研究所によると、近畿2府4県で7月に発売された新築マンションは2016戸で、2013年12月以来7カ月ぶりに2000戸を上回り、消費増税で減少していた新築マンション販売が回復してきた。実際に売れた割合は77.1%で、売れ行きが好調とされる7割を6カ月連続で超えた。

九条ネギの出荷拡大 こと京都 能力7割増

九条ネギの出荷拡大  こと京都能力7割増

 九条ネギを生産販売する農業生産法人、こと京都(京都市)は年内にもネギの出荷能力を7割引き上げる。伏見区にある本社近くの出荷拠点を移転し、保管場所を広げて年1500㌧の供給体制を整える。消費者のブランド志向や首都圏での需要の伸びに対応して、販路を広げ2018年12月期の売上高を現在の倍の15億円とするのが目標だ。                  

水揚げ量1/3で利尻・礼文島産ウニ6~8割高

水揚げ量1/3で利尻・礼文島産ウニ6~8割高

 旬を迎えて北海道の利尻・礼文島産ウニが高い。東京・築地市場の卸値は取引の主体となるバフンウニが1枚(250㌘)1万円前後。前年同期に比べ6~8割高い水準だ。市場に出回るウニは年間を通してロシア産が多いが、6月以降に出回る質の高い高級品は主に利尻島や礼文島で漁が行われている。

 ウニの漁場は「利尻コンブ」で知られる漁場と重なっている。シケが続いているうえ、今年はコンブが多く、漁業者がコンブ漁を優先している。その結果、ウニの水揚げ量は例年の3分の1程度にとどまっているという。

和食普及へ京料理をミラノ万博に 京都府市・商議所

和食普及へ京料理をミラノ万博に京都府市・商議所

 京都府・京都市・京都商工会議所はこのほど、2015年5月からイタリアで開かれるミラノ国際博覧会(ミラノ万博)に出展すると発表した。博覧会は「食」がテーマで、府などは特産品や京料理などを発信し、和食の普及に貢献したい考えだ。

地元の伝統野菜がメーン食材 長岡市「SUZUDELI」

地元の伝統野菜がメーン食材 長岡市「SUZUDELI」
 大都市圏はじめ地方都市でも大手レストランチェーンが市場を席けんする中、異彩を放つ店舗もある。地元の伝統野菜をメイン食材に据えた、新潟県長岡市のカフェレストラン「SUZUDELI(スズデリ)」がそれだ。信濃川沿いの川西エリアにあるショッピングモール「リバーサイド千秋」のレストラン街の一角にある。
 SUZUDELIの特徴は、昔から地元で愛されてきた伝統野菜「長岡野菜」をメイン食材として使うこと。長岡野菜には甘みの強い「大口レンコン」、蒸すとおいしい「巾着なす」などがある。ただ、味は抜群だが、色や形が不揃いでスーパーマーケットや青果店では売りにくく、生産者も年々減少している。そんな長岡野菜の魅力を地元の人に知ってほしい。それが出発点だった。
 SUZUDELIはイートインだけでなく、洋風の総菜(デリカ)をテークアウトでも販売するデリカテッセンと呼ばれる業態の店だ。店舗面積は33坪(100平方㍍)。主な客層は30~50代の女性で、客単価は平均して昼は1000円、夜は1500円とやや高めの価格設定となっている。それでいて1日に100~150人ほど来店し、ランチ中心の業態ながら、月商610万円に達している。

静岡の南冨士がインドネシア全33州の学生に奨学金

静岡の南冨士がインドネシア全33州の学生に奨学金
 東ジャカルタのダルマプルサダ大でこのほど、南冨士(静岡県)から同校へ奨学金授与式が行われた。奨学金はインドネシア全33州から1人ずつ優秀な学生を同大学に集めることを目的に、各人に年間24万円を4年間支給する。同社の杉山貞久社長は「地方に住む学生にもチャンスを与え、インドネシアの発展に貢献したい」と述べた。また、ダルマプルサダ大のオロアン・シアハアン学長は「地方政府と協力し優秀な学生を選出、支援していきたい」と話した。奨学金は一口25万円で、個人と企業から協力者を募り、33人が寄付された。