月別アーカイブ: 2014年8月

宮城・牡鹿半島の養殖カキ 冷凍保存で通年販売へ

宮城・牡鹿半島の養殖カキ冷凍保存で通年販売へ

 東日本大震災で被災した漁師らが経営する「宮城県狐崎水産6次化販売」(宮城県石巻市)は、石巻牡鹿半島の養殖カキの通年販売に乗り出す。このほど建設した加工場に急速冷凍機や海水を水にする製氷機などを配備。むき身の冷凍カキの扱いを増やせるようになり、これまではシ-ズンオフだった夏にも販売できるようにした。 

 2012年設立の同社は現在4人の漁師を中心に運営し、蒸しカキのセットやむき身、殻付きカキなども販売している。新加工場の稼働でカキを冷凍保存しやすくなるため、年間を通じ商品を供給できるようにする。

新潟のあきは農場 腎臓病患者向け低カリウムレタス生産へ

新潟のあきは農場腎臓病患者向け低カリウムレタス生産へ

 コメ栽培を手掛けるあきは農場(新潟市)は今秋、カリウムの含有量を抑えたレタスの生産を始める。腎臓病患者が増加し、食事制限に適した野菜の需要が増大しているため、植物工場で年間を通して生産し、コメの農閑期の冬場でも農作業できるようにする。

 生産するのは水耕栽培に適したレタス品種「フリルアイス」。秋田県立大学の小川敦史氏が発明し、特許を保有する低カリウム化技術を使う契約を結んだ。

植物工場の果菜収量50%増へ 農研機構などシステム開発

植物工場の果菜収量50%増へ農研機構などシステム開発

農業・食品産業技術総合研究機構の野菜茶業研究所は、NEC・日本デルモンテ(群馬県沼田市)、誠和(東京都台東区)、筑波大学と共同で、トマトやキュウリなど果菜類の植物工場向けに群落内環境管理システムを開発する。

期間は2016年までの3年間。光センサーや画像解析技術を駆使し、作物が生育して菜が茂ってきたときの葉面種の増加や群落内環境を解析。生育を促進する二酸化炭素(CO2)や光の当て方を工夫し、同一面積の収量で50%の増加を目指す。

朝食 20代はご飯派が大勢 JA全中調査

朝食 20代はご飯派が大勢 JA全中調査

 20代の朝食は意外にもパンよりコメのご飯-。全国農業協同組合中央会(JA全中)が実施した朝食に関する調査で、ご飯をよく食べると答えた割合が20代では半分を超え、パンを大きく上回った。ご飯の方が「腹もちがいい」ことなどが評価されたとみられる。

調査対象は20代から60代。最もよく食べている朝食の主食は、全体ではパンが49.8%とトップで、ご飯が38.7%、ヨーグルトが4.4%と続いた。年代別でみると、20代はご飯が50.6%とパンの34.5%に差をつけた。30代以上はいずれもパンと答えた人が多く、60代は6割近くを占めた。

9/13~15日 インドネシア映画祭 4作品を無料上映

9/13~15日 インドネシア映画祭 4作品を無料上映

 在大阪インドネシア総領事館は9月13~15日、大阪市中央区西心斎橋の映画館「シネマート心斎橋」でインドネシア映画祭を開く。インドネシア映画を身近に感じてもらおうと2011~13年に同国内でヒットした4作品を無料上映する。同映画祭は11年から開催しており、今年で4回目。

 今回上映するのは①インドネシアのベストセラー小説を映画化し、若者の友情と絆を描いた「ファイブ・センチ」②大阪市内など関西各都市で撮影されたラブストーリー「ラ・ターザン」③航空工学の科学者でもあった第3代インドネシア大統領とその妻を描いた「ハビビ&アイヌン」④アジア国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した「ラブリー・マン」-の4作品。

 各回定員100人で、先着順で予約を受け付ける。いずれも日本で鑑賞できる機会は少なく、同総領事館では「インドネシアの文化に親しんでもらうきっかけになれば」と話している。

昭和30年代の屋台村を再現「裏なんば虎目横丁」

昭和30年代の屋台村を再現「裏なんば虎目横丁」

 大阪・ミナミの千日前にある通称「裏なんば」の飲食店街に、昭和30年代の屋台村をイメージした飲食複合施設「裏なんば虎目横丁」がオープンし、仕事帰りのサラリーマンらで連日にぎわっている。焼き鳥店やお好み焼き店など9店があり、それぞれの店で食事しながら、他店の料理も味わえる「出前」システムが人気だ。11月末に新規出店する6店のオーナーも募集中で、新たなミナミの飲食スポットとして注目を集めている。

5代目グリコお疲れさん 秋にはLED使用の6代目

5代目グリコお疲れさん 秋にはLED使用の6代目

 大阪・道頓堀のシンボルとして親しまれている江崎グリコ(大阪市西淀川区)の5代目電光看板が8月17日、改修工事に入るため最後の点灯を終えて、引退した。今秋にはLED(発光ダイオード)を使った6代目が披露される。

 同日午後10時にネオンが突然消えると、驚いたように「エーッ」と声を挙げたり、看板を見上げたりする通行人らの姿が多くみられた。

 道頓堀に架かる戎橋のたもとにグリコのネオン塔広告が登場したのは1935年(昭和10年)。背景に大阪城や通天閣などの名所を入れた5代目看板は1998年(平成10年)からで、老朽化により6代目にバトンタッチすることになった。

福島産コメ シンガポールに輸出再開 JA全農

福島産コメ  シンガポールに輸出再開JA全農

 全国農業協同組合連合会(JA全農)は8月18日、東京電力福島第1原発事故後に止まっていた福島産米の輸出を再開すると発表した。輸出先はシンガポールで、22日から現地の日系スーパーで販売する予定。原発事故後に収穫された福島産米の輸出は初めて。輸出するのは福島県須賀川市で生産されたコシヒカリ300㌔。

小型鶏卵に引き合い 中食市場の拡大で需要増

小型鶏卵に引き合い 中食市場の拡大で需要増

 鶏卵の小型志向が強まっている。以前は主力のMサイズより格下とされ、単価も安かったMSの引き合いが強まり、Mよりも高値で取り引きされることが増えている。鶏卵のサイズは農林水産省の規格で決められている。伝統的な取引の中心サイズはM(1個58㌘以上64㌘未満)と、一回り大きいLだった。

ところが、近年はMS(52㌘以上58㌘未満)への引き合いが急激に伸びている。生産比率の統計はないが、10年前にMとLが全体の約8割を占め、MSは1割程度だった。これに対し、現在はそれぞれ約7割、15%程度に変わっている。10年前にはあまり考慮されることのなかった中食市場の拡大が、MS鶏卵の需要の変化をもたらした。

レモン卸値高止まり 寒波の影響で出回り少ない

レモン卸値高止まり寒波の影響で出回り少ない

 レモンの卸値が高止まりしている。東京・大田市場では現在、チリ産が1カートン(140個入り)当たり6500~6800円で、前年同期に比べて4割強高い。寒波の影響を受けた米カリフォルニア州産が主力だった7月か横ばい。チリ産も昨年の寒波の影響で、出回り量が少ない。レモンは8月からほぼ完全に米国産からチリ産に切り替わる。年間購入量の約3割がチリ産だ。