92年ぶり与謝蕪村 幻の名作「蜀桟道図」発見
江戸時代中期の俳人で画家の与謝蕪村(1716~83年)が描いた水墨画「蜀桟道図(しょくさんどうず)」が92年ぶりに見つかった。鑑定した美術館「MIHO MUSEUM」(滋賀県甲賀市)が9月24日発表した。1992年に発刊された「蕪村画集」にモノクロ写真が掲載されて以降、所在が分からなくなり、「幻の名作」と言われていた。作品は長さ167.5㌢、幅98.9㌢。中国四川省北部に通じる険しい山や渓谷に造られた「蜀桟道」を旅人が行き交う様子や墨や岩絵の具で絹地に描かれ、蕪村が晩年に用いた雅号「謝寅(しゃいん)」という署名もある。