妻の身内や娘の近況が書かれた与謝蕪村直筆の手紙発見

妻の身内や娘の近況が書かれた与謝蕪村直筆の手紙発見

江戸時代中期の俳人で俳画創始者の与謝蕪村(1716~83年)の直筆の手紙が、京都市の古美術店で見つかった。奈良大の永井一彰教授(近世国文学)が3月12日発表した。戸の手紙には、妻の身内や娘の近況が書かれ、謎が多い蕪村の家族関係が分かる貴重な資料という。縦約16㌢、横約59㌢。宛先や書かれた時期は不明だが、蕪村の他の手紙と比較し直筆と判断された。

蕪村は大阪出身。40代でともという女性と結婚し、くのという娘がいたとされる。手紙には妻の妹が河内(大阪府東部)から訪ねてきて、姉妹が久々の対面を喜んだことや、娘が手習い(習字)を始めたことなどが書かれていた。妻に妹がいたことはこれまで知られていなかった。