大阪造幣局の「桜の通り抜け」4/9スタート
大阪造幣局(大阪市北区)の「桜の通り抜け」(4月9~15日)が始まるのを前に、お年寄りらを招いた特別観桜会が8日、同局であった。期間中の混雑を避けてゆっくり桜を楽しんでもらおうと、毎年解されている。今年は大阪市内の老人ホームや障害者施設などから約2500人を招待した。「通り抜け」は、造幣局の南門から北門までの一方通行(約560㍍)に132品種350本の桜が並ぶ。現在、桜は全体的に3分咲きといい、週末に見ごろを迎えるという。
両陛下パラオ訪問「亡くなったすべての人々を追悼」
天皇、皇后両陛下は4月8日午後(日本時間)、太平洋戦争の激戦地だったパラオ共和国に到着された。空港で同国のレメンゲサウ大統領夫妻と会見。同日夜に行われた同国主催の晩さん会で、天皇陛下は「ここパラオの地において、私どもは先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」とあいさつ。
宮内庁によると、会見時間は約15分間。冒頭で天皇陛下が、同国からの招待に感謝を示した。大統領は、約1万人の日本人が戦死したペリリュー島には、戦時中に日本兵が立てこもった洞窟で入口が封鎖されているものが約200あることに触れ、「順次開けて遺骨収集を加速させたい」との意向を表明。陛下は「遺族は大変喜ぶと思います」と答えたという。
両陛下は同日夜、コロール島の文化センターで、太平洋戦争で多くの日本人が命を落としたミクロネシア連邦とマーシャル諸島の大統領夫妻と懇談した。9日にはヘリで約50㌔離れたペリリュー島に渡り、西太平洋地域の戦没者を国籍を問わず慰霊の対象にしている「西太平洋戦没者の碑」などを訪問する。
近畿の14年度の倒産 91年度以降で最少 5年連続減少
東京商工リサーチは4月8日、近畿2府4県で2014年度に倒産した企業(負債額1000万円以上)の負債総額は前年度比12.4%減の3436億円で、1990年度以降、最も少なかったと発表した。負債1000億円を超えるような大型倒産がなく、金融機関の貸し出し姿勢も積極的だったことが要因。倒産件数も7.3%減の2436件と5年連続で減少し、91年度以降で最少だった。地域別の件数は、滋賀県と兵庫県で増加し、大阪府、京都府、奈良県、和歌山県の2府2県は減少した。
なお、2014年度の全国の倒産件数は前年度比9.4%減の9543件だった。6年連続で減少し、1990年度以来24年ぶりに1万件を割り込んだ。負債総額は32.7%減の1兆8686億円で、89年度以来25年ぶりに2兆円を下回った。負債100億円以上の大型倒産が減少したことが要因。
佐藤春夫 中学時代の日記見つかる 文学目覚め前
和歌山県新宮市立佐藤春夫記念館は4月7日、同市出身の作家で詩人、佐藤春夫(1892~1964年)が中学校に入学した年につけていた日記が見つかったと発表した。春夫の妻千代さん(故人)の孫(東京都内在住)が所有する遺品の中にあった。同記念館によると、春夫は生前、「日記は書かなかった」と発言しており、日記の発見は初めて。
和紙54㌻に毛筆で記されていた。日付は1904年1月1日~同7月29日で、春夫が旧制新宮中学(現和歌山県立新宮高校)に進学した年に当たる。日露戦争(1904~1905年)の戦況を伝える号外を見て「万歳大勝利」、少年雑誌についいて「少年世界ヲ讀ミ」と記し、友達と「ベースボール」をしたと書き、捕まえたスズメが死んだ日には「可愛相ナコトヲシタ」など主に身辺雑事をつづっていた。
日記の最初のページなどに記された文言から、父親に強く言われて日記を書き始めたらしいことが分かる。就寝前に必ず日記を書き、事実とそれについての感想を飾らずに記すよう指示されていた。ただ同記念館によると、本を読みこんだといった内容の箇所は見当たらず、文学的な目覚めにはまだ達していなかった時代のものと判断される。春夫は、小説「田園の憂鬱」や自伝的小説「わんぱく時代」などで知られる。